映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』の初日舞台挨拶が、9月4日、東京・新宿バルト9にて行われ、主演の清原果耶と共演の伊藤健太郎、藤井道人監督が登壇した。また、ロサンゼルスから桃井かおりのお祝いビデオメッセージが届いた。
本作は、野中ともその大人気小説「宇宙でいちばんあかるい屋根」を原作に、第43回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した『新聞記者』の監督・藤井道人の手で実写映画化。お隣の大学生・亨に恋する14歳の少女・つばめの不思議な出会いと成長を描く。迷える少女つばめ役を清原、亨役を伊藤が扮し、謎の老婆・星ばあ役を桃井かおりが演じる。
公開初日を迎え、清原は「この時期に公開できたことが本当に嬉しいです」と緊張の面持ちで素直な気持ちを吐露。映画を観終わった観客を前に「大きな拍手をいただき本当にありがたい。ちゃんと初日を迎えられたことに奇跡を感じ、感謝しかないです」としみじみ。
伊藤は「公開の嬉しさを(観客の)皆さんと共有できて嬉しいです」と笑顔を見せた。
ここで、ロサンゼルスから桃井のビデオメッセージが届く。「つばめ、(舞台挨拶に)行けなくてすまん!ごめんよ」と謝りつつ、公開できたことに感謝。さらに「今日は伊藤くんがいるんだよね。伊藤くんが今日は頑張らないといけないよ。監督とつばめに任せておくと(会場が)暗くなるからね(笑)」と伊藤にプレッシャーをかける。盛りあげ役を任命された伊藤は「僕、盛り上げます!(笑)」と応えた。
伊藤は、普通の近所のお兄さん役を演じたことについて「思ったこと、感じたことを隠さずにいることがステキなことだと思って演じました」と振り返った。また、今作でバンジョーにも挑戦したが「音色が良くて、好きな楽器ですね。いい経験をさせてもらいました」と充実感を滲ませた。
そんな伊藤について「柔らかい波を纏った方」と表現した清原。その言葉を受け、伊藤は「僕はそんな語彙力がないので、先に言われてしまって、ズルいな・・・と」としながらも嬉しそう。「お返しに清原さんを例えてみてください」とMCから振られると、言葉につまりながらも「いろんな色を纏った方」と例え、「彼女は撮影時は17歳だったのに、大人過ぎてびっくりしました」と清原の落ち着きに驚いていた様子。
さらに、撮影現場の様子を聞かれると、清原は「病院のシーンで伊藤さんがギプスをつけていたんですが、日焼けが凄くて火傷みたいになっていました」と心配そうに打ち明ける。「本当に日差しが強くて」と言う伊藤が「あと、僕が寝ていたらセミが止まっていたみたいなんですが」と話すと、監督が「健太郎くんは本当によく寝るよね。どこでも寝る(笑)」と暴露。伊藤は「ずっと眠いんです。成長期なのかな(笑)」と苦笑いしていた。
イベントでは、本作にちなみ「今、宇宙でいちばん染みる言葉は?」というお題が与えられ、清原と伊藤が毛筆で答えを書いた。清原は「初日」と書き、この日の気持ちを伝えると、伊藤は「しぶとく生きる」と劇中で桃井が放つセリフを。伊藤は「しんどい時にこの言葉を思い出して頑張る。一生忘れない言葉です」と感銘を受けていたよう。ロサンゼルスの桃井は「大人になれば何でもできる」という言葉を。それを受けて、清原は「しっかりと豊かな大人に近づいていけたら」と抱負を話し、伊藤は「僕は21歳の誕生日に大人になることをやめた。なれない・・・と思ったけど、また頑張ってみます」と微笑んでいた。
映画『『宇宙でいちばんあかるい屋根』
<STORY>
お隣の大学生・亨(伊藤健太郎)に恋する14歳の少女・つばめ(清原果耶)。優しく支えてくれる父 (吉岡秀隆) と、明るく包み込んでくれる育ての母(坂井真紀)。もうすぐ2人の間に赤ちゃんが生まれるのだ。幸せそうな両親の姿はつばめの心をチクチクと刺していた。しかも、学校は元カレの笹川(醍醐虎汰朗)との悪い噂でもちきりで、なんだか居心地が悪い。つばめは書道教室の屋上でひとり過ごす時間が好きだった。ところがある夜、唯一の憩いの場に闖入者が―。空を見上げたつばめの目に飛び込んできたのは、星空を舞う老婆の姿!?派手な装いの老婆・星ばあ(桃井かおり)はキックボードを乗り回しながら、「年くったらなんだってできるようになるんだ―」とはしゃいでいる。最初は自由気ままな星ばあが苦手だったのに、つばめはいつしか悩みを打ち明けるようになっていた。
出演:清原果耶
伊藤健太郎 水野美紀 山中 崇 醍醐虎汰朗 坂井真紀 吉岡秀隆
桃井かおり
脚本・監督:藤井道人
原作:野中ともそ「宇宙でいちばんあかるい屋根」(光文社文庫刊)
配給:KADOKAWA
© 2020『宇宙でいちばんあかるい屋根』製作委員会
公式サイト:https://uchu-ichi.jp/
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