原作：吉田秋生・監督：是枝裕和
綾瀬はるか（長女・幸）・長澤まさみ（次女・佳乃）・
夏帆（3女千佳）・広瀬すず（4女・すず）
映画『海街diary』
小学館「月刊フラワーズ」にて大人気連載中、吉田秋生のコミック「海街diary」。是枝裕和監督による映画化が決定、2015年6月13日より映画『海街diary』として公開。
この度、前作『そして父になる』に続き撮影監督を務めた写真家・瀧本幹也が映画を撮影する過程で記録した写真で構成された写真集「海街diary」が5月22日（金）に発売。その発売を記念したイベントが5月27日（水）東京交通会館12階ダイヤモンドホールにて行われ、著者の瀧本幹也さん、さらにスペシャルゲストとして是枝裕和監督と本作で四女を演じた広瀬すずさんを迎えてのトークショーも実施されました。
写真集の購入者約200名を対象とした今回のイベントに多くのマスコミが集まる中、写真家の瀧本幹也さん、是枝裕和（監督、広瀬すずさんが登場すると広瀬さんのファンからは歓声があがり、会場は熱気に包まれました。
是枝監督は「地味目の小さなイベントだと思っていたのに、来てみたらこんなことになっていて驚きました（笑）」とコメント、広瀬さんもまた想定外だったようで「なんだか緊張してきました･･･」と驚いた様子を見せましたが、穏やかな雰囲気に包まれながらイベントはスタートしました。
＜第68回カンヌ国際映画祭について＞
●お三方は先日のカンヌ映画祭でもご一緒だったんですよね？如何でしたか？
是枝監督：楽しかったですね。四姉妹をあの舞台に連れていけたことがとても幸せでした。
瀧本さん：僕は『そして父になる』に引き続き、今作もカンヌに行くことができましたが、何度味わっても幸せだなと感じました。
広瀬さん：楽しかったです！映画の街だなという感じで印象的でしたし、お姉ちゃんたちと映画とは違う衣装で違う雰囲気で歩くことができて嬉しかったです。
＜写真集について＞
●今回どのような経緯で写真集を作ることになったのでしょうか？？
瀧本さん：撮影の合間に四人が集まっているのをみて写欲が湧いたんたんです（笑）撮り溜めたところでスタッフのみんなにみせたら盛り上がったので、つくることになりました。
是枝監督：ポスターやチラシの写真も全て瀧本さんに撮影していただいているんですが、写真を見せてもらったときに何か形にしないともったいないと思いましたね。周りのスタッフたちもそう思っていました。
広瀬さん：映画の中では食べるシーンがよくあるんですけど、私たちはカットがかかってもずっと食べているんです（笑）そういうカットがかかってからの普通に会話しているナチュラルな感じを撮られているのかなと感じていました。
さて、ここからは実際の写真を見ながらお話し頂こうと思います。お三方に写真集に収録されている写真の中から、特にお気に入りの写真を数点ずつ選んで頂きました！
＜是枝監督がセレクトした写真＞
①すずの横顔
是枝監督：鎌倉の家の縁側に座って佇むすずの姿を撮ったものですね。この写真集の中には、四姉妹のこのときにしか写せないものが切り取られていますね。その中でもすずは特にふんだんに。
②樹木さんが鎌倉の家の二階で佇んでいる写真
是枝監督：これは法事のシーンでのオフショットですね。実在する家を貸しきらせていただいていたので、撮影の合間はこの家の空いている部屋で待っていただくことも多かったんですが、このとき、希林さんと大竹さんがここでは言えないような会話をされていて･･･その二人の会話が心配でこの時大変だった気持ちを思い出します（笑）希林さんは言うことにも全て嘘がないし、かっこいい。まどいのない素敵な写真だと思います。
③梅酒の梅に文字が刻まれている写真
是枝監督：映画の中では重要なアイテムとなっている梅ですが、すずがその梅にブスブスと名前を串で書き始めていたのをみて、面白いと思い脚本に反映させました。
広瀬さん：刺すのが楽しくなってきちゃって、それをお姉ちゃんたちが私の分もやって！と言われて、カメラがアップになっていないときはそのままやっていました（笑）
＜広瀬さんがセレクトした写真＞
①学校の校舎で撮影したという、広瀬さんの写真
広瀬さん：映画の中でセーラー服とブレザータイプの制服を着るんですが、ブレザータイプの制服は鎌倉に引っ越してきた学校で着るもので、家族の距離がだんだんと縮まって、子供から大人の感覚になっていく感情が切り取られている写真だと思います。
②お花
広瀬さん：ひとつだけ鮮やかに咲いているところが映画ともマッチしている感じもするし、個人的にも好きです。
是枝監督：役のすずもそうだけど、オーディションの時からすずは（生き方としても）一人でちゃんと立ってるなと感じました。すずちゃんらしいチョイスですね。
③海辺を歩く四姉妹を遠くからみつめる写真
広瀬さん：広い世界の中に四人が存在していることが個人的に好き。四姉妹の写真はみんな好きなんですけど、これが一番好きです。映画を観たあとにこの写真集をみていただくとまたわかることもでてくると思います。
瀧本さん：映画とはまた違う心情を写真では表現したかったんです。普通に考えてあの四人を前にしてこの引きの画は贅沢すぎなんですけどね…（笑）。
＜瀧本さんがセレクトした写真＞
①四姉妹が縁側で談笑している写真
瀧本さん：この写真こそ映画の全てといえます。撮影で使わせていただいたこの日本家屋自体に引力があるというか、セットチェンジになってもみんなあまりそこから動かないんですよね。このときは日差しの感じもよくて気持ちよかったし、そういった気持ちもはいっている写真です。
広瀬さん：写真を撮るよって言われていたんですけど、このときみんな自由ですごい素のときですね。あそこのごはんが美味しいよとか瀧本さんは現場でクールだからどんな人なんだろうとか話していて。監督についても話していて、スタッフ同士がすごい仲良しで監督が大好きなんだろうなって伝わるんですけど、その中で穏やかにしている監督の姿がなんだか可愛いねとか話したりしていました（笑）
●最後にみなさまより一言お願いします。
是枝監督：映画公開までみんなでつくったものを噛み締めながらいい時間を過ごしているなと感じます。こういうイベントを口実にしてまた集まれるのは嬉しい。だから写真集も出してよかったですね（笑）是非お買い求めください。
広瀬さん：写真にするとこういう表情があるんだとか色々伝わるものが多いです。私はこんなに映画にしっかり出演するのが初めてなので、公開まですごい楽しみです！
瀧本さん：映画とは違う“海街diary”を感じてもらえればと思っています。素敵で瑞々しい四姉妹と鎌倉の四季が納められていますが、ずっと手元に置いておきたくなるような写真集に仕上がったと思っています。
トークショー後は広瀬すずさんによる写真集のお渡し会を実施。「映画楽しみにしています！」など声を掛けられながら笑顔で丁寧に写真集を渡す広瀬さんの姿にお客さんは喜びを隠せない様子で終始顔が綻んでいました。
★写真集★
書名：写真集「海街diary」
著者（or 写真）：瀧本幹也
発行：青幻舎
定価：3200円＋税
※全国書店、Amazon他にて絶賛発売中
『海街diary』
【物語】
鎌倉で暮らす三姉妹、幸、佳乃、千佳の元に、15年前家を出ていった父の訃報が届いた。長い間会ってもいなかった父の葬儀のため山形に向かった三人はそこで異母妹すずと初めて会う。身寄りのなくなった彼女が、葬儀の場でどうしようもない大人たちの中で毅然とふるまう姿に、長女・幸は別れ際とっさに口にする。「すずちゃん・・・鎌倉にこない？いっしょに暮らさない？4人で」。そうして鎌倉での4姉妹の生活が始まる―。
原作：吉田秋生（小学館「月刊フラワーズ」連載）
監督・脚本：是枝裕和『そして父になる』
出演：綾瀬はるか 長澤まさみ 夏帆 広瀬すず
加瀬亮 鈴木亮平 池田貴史 坂口健太郎 前田旺志郎 キムラ緑子 樹木希林
リリー・フランキー 風吹ジュン 堤真一 大竹しのぶ
製作：フジテレビジョン 小学館 東宝 ギャガ
配給：東宝 ギャガ
コピーライト：(C) 2015 吉田秋生・小学館／フジテレビジョン 小学館 東宝 ギャガ
公式サイト：http://umimachi.gaga.ne.jp/
公式Twitter：https://twitter.com/umimachi2015
公式Facebook：https://www.facebook.com/2015umimac
2015年6月13日（土） 全国ロードショー
