”愛の国” フランス出身のロナン・ジル監督が桐山漣、清水くるみら日本のキャストで、セーラー服の幽霊の純愛を描くホラー映画『海の底からモナムール』が、遂に日本で公開!
本作は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭2017のゆうばりチョイス部門にてワールドプレミアを行い、第12回大阪アジアン映画祭インディ・フォーラム部門で上映された日仏合作映画。タクマを一途に想い、17歳のままの姿で海底にいるミユキ役を清水、ミユキが崖から飛び降りて以来、10年間島に戻れなかった主人公・タクマ役を桐山が演じる。
ほかにはタクマの彼女・カオリ役に三津谷葉子、地元の友達・マツ役を前野朋哉、その彼女・トモヨ役を杉野希妃が共演。
これまでの日本のホラー映画とは違う、愛に溢れたロマンティックなフランス映画を醸し出す物語に挑戦した桐山漣。彼が何を感じ、どう演じていったのか、語ってくれた。
― 本作は5年前に撮影されたとのことですが、改めて5年前のご自分を大きなスクリーンでご覧になるご感想は?
僕にとってのホラーですね(笑)。僕も久しぶりに本作を観たのですが、やっぱり若いな・・・と。5年前では顔の雰囲気や佇まいが違うし、いま同じことはできないです。よく人の歳の取り方は3年周期で変わると言われますが、5年前ということは約2周弱前になるので、今よりも少し重厚感がないような気がして・・・。
― え?全然変わらないようにお見受けしましたが。5年前と言われなければわからないです。
本当ですか? じゃ、(5年前と)言わなくていいかな!(笑)
(一同爆笑)
― 今作はフランス出身の監督でしたが、日本人の監督との違いを感じることはありましたか?
ロナン監督は日本語がペラペラなので、コミュニケーションを取るのに苦労することはありませんでした。ただ、(監督の)奥様が日本の方なので、監督の口調が少し女性っぽいんです(笑)。奥様の口調を聞いてそのまま話しているので、「○○なのねぇ~」という感じで、どちらかというと“癒し系”の監督でした。
― 演出に関してはいかがでしたか?
口調だけでなく、演出も優しいです。この作品はホラー映画でありながら、幽霊目線で見ればラブストーリー。ミユキがどういう人物かということを捉えながら監督の演出を受けました。ただ、1つフランス人の感覚かもしれないなと思ったことがありました。ミユキの尋ね人の張り紙が落ちているシーンがあるのですが、その張り紙を見て、監督は「うん、これは捨てるね」と言われたんです。僕は、タクマがそれをポイと捨てることはしないだろうと思ったので、「タクマが少しでも頭の中でミユキの事が引っかかっていたら、きっと貼りなおしてあげると思います」と監督に伝えました。感覚的なものなんですが、そういう違いは話し合いながら埋めていきました。
― ところで、桐山さんはホラー映画がお好きですか?
ホラー映画も好きですが、『ポルタ―ガイスト』のような、もっとリアルな心霊ものが好きです。外出自粛中はYouTubeの「怖い動画」をよく見ていました。一般の人が撮影している生々しさがいいですね。ハマりました。一人で見て“怖さ”と戦っていました(笑)。基本的には色々なジャンルの作品が好きです。変わった世界観や変わった役は演じ甲斐もあります。
― 劇中で繰り広げる4人の海辺のキャンプの様子がとても自然なので、次に何が起きるんだろうという怖さを助長しているように感じます。現場の雰囲気はいががでしたか?
清水くるみちゃん以外はみんな同世代なので、本当の元クラスメイトのような感じで、打ち解けるのも早かったです。前野朋哉くんと杉野希妃さんとは過去にも共演していますし。まえのっち(前野)がよくみんなにいじられていました(笑)。
― これまでも色々な役を演じてこられた桐山さんですが、今回のタクマは、いたって普通の青年です。演じるうえで意識していたことは何かありますか?
何かが起こることに対して素直に反応するようにしていました。脚本もフランス出身の監督なので、どうしてもフランス人と日本人の感覚の差はあります。でも、台本に書かれていることでちょっと違うかなと思うところもあっても、極端に違うところ以外は一度自分の中で飲み込み受け入れて、それを嘘のないように演じていました。
― その場で感じたものをその場で出していくという感じですか?
そうですね。みんなで一緒のシーンのときは、カメラが回っていないときもよくお喋りをしていたし、セリフ合わせもしていました。撮影現場は海辺の雰囲気そのままでした。
― 桐山さんの学生服姿も眩しかったです。学生役はいかがでしたか?
先ほども言いましたが、改めて本作を観ましたが、そっと目を閉じました(笑)。
本当にお宝映像ですよ。その当時でも30歳でしたから、話し方や精神年齢を少し幼くするように意識していました。でも、僕だけじゃなくて周りのみんな(キャストたち)も学ラン着ていましたし、そこはもう「一緒に飛び込もう!・・・・海の底へモナムール!」っていう感じで(笑)。
― 清水くるみさんとの共演はいかがでしたか?
今作で2回目の共演になりますが、気心も知れているのでやりやすかったです。
― 撮影で大変だったことは?
海の中に吸い込まれてしまったカオリをタクマが助けるために海に飛び込むシーンがあるのですが、あの時はちょうど台風が過ぎ去ったあとで海の中に流木やがれきなど、普段の海では見ないようなものがたくさんあり、体に当たってきて大変でした。
― 一番印象に残っているシーンは?
ミユキが崖から飛び降りるシーンは印象的でした。あと、カオリと言い合いになって、夜一人で浜辺を歩いていたら、いるはずのない場所にカオリがいて「え!?」と驚くのですが、足元を見たら・・・というシーンは特に印象的でした。ちょっとエロも入っていて、色んな意味でドキッとしますね(笑)。
― 本作は愛しすぎて起きたできごとが描かれていますが、いま桐山さんが愛して止まないものはありますか?
カワウソが大好きなんです。SNSで写真や動画を見ていたら、もうタイムラインがカワウソだらけになってしまって・・・(笑)。いつか飼いたいと思っているんですが、一人暮らしだとなかなか難しくて。めちゃくちゃ可愛いですね、本当に愛して止まないです。犬や猫より好きかも。原宿に「カワウソカフェ」があるんですが、やっぱり恥ずかしくていけないんですよ(笑)
【桐山漣(きりやま れん)】
1985年2月2日生まれ。神奈川県出身。
主な映画出演作に『呪怨-ザ・ファイナルー』 (15)、『群青色の、とおり道』(15)、『カノン』(16) 、『新宿スワンⅡ』(17)、『曇天に笑う』(18)、『貞子』(19)がある。近年は TVドラマ「俺のスカート、どこ行った?」(19)、「これは経費で落ちません!」(19) 、「いいね!光源氏くん」(20)、「おじさんはカワイイもの
がお好き。」(20)に出演し、映画、舞台など幅広く活躍している。
映画『海の底からモナムール』
【あらすじ】
10年前、イジメに遭い、島の崖から飛び降りた女子高生・ミユキ(清水くるみ)は、「ただ愛されたい」という想いを抱き、17歳のままずっとこの瀬戸内海の浜にいる。
当時、ミユキが想いを寄せていたタクマ(桐山漣)は、同じく島出身のマツ(前野朋哉)に連れられ、それぞれの彼女・カオリ(三津谷葉子)とトモヨ(杉野希妃)と一緒に、卒業後初めて島に戻ることに。
その島では去年、かつて近所に住んでいた同級生のリカが溺れて死んでいた。「あの浜に行くな」と言う忠告を聞かず、浜でキャンプをする4人。夜、浜でミユキを見て、テントに駆け込むタクマ。海で泳いでいたカオリは、誰かに足を引っ張られ、危うく溺れそうに。果たして4人は、無事に帰京できるのか。
出演:
桐山漣 清水くるみ
三津谷葉子 前野朋哉 杉野希妃
脚本・監督:ロナン・ジル
撮影: ドミニク・コラン 音楽: RONAN GIRRE & ASWEFALL
配給: アルミード
2017 / 日本・フランス/ カラー/ シネマスコープ/ 5.1 / 84分
© Besoin d’Amour Film Partners
公式サイト:https://uminosoko-movie.com/
Twitter: @uminosoko_movie
Facebook: @uminosoko.movie
12月4日(金)よりアップリンク吉祥寺ほかにてロードショー
ヘアメイク:江夏智也(raftel)
スタイリスト:吉田ナオキ
衣装協力:WYM LIDNM、REV、GARNI、NUG
桐山漣さん
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◆予告編