映画『噓八百 京町ロワイヤル』の完成披露舞台挨拶が、1月20日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われ、ダブル主演の中井貴一、佐々木蔵之介をはじめ、共演の広末涼子、友近、森川葵、山田裕貴、竜雷太、加藤雅也が登壇した。
日本中のお宝ファン、コメディファンを魅了した大ヒット映画『噓八百』。さえない骨董コンビ、中井貴一と佐々木蔵之介が再タッグを組む本作は、お宝眠る都・京都を舞台に、古美術商・小池則夫と、陶芸家・野田佐輔の前に謎の京美人・橘志野が現れたことをきっかけに、古田織物(へうげもの)の幻の茶器巡り世紀の騙し合いを繰り広げる。小池則夫役を中井、野田佐輔役を佐々木、橘志野役を広末が演じる。
続編は考えていなかったという中井。「まさか2作目ができるなんて考えもしなかったです。前作は16日間で撮ったのですが、ものすごく寒くて、日々苦しい思いしかしていなかった。多くの皆様に観ていただいたおかげで、2作目ができました。また苦しい思いをするのかと思ったが、やっぱり苦しかった(笑)。でも完成してみな様の前に立ててよかったな、と嬉しく思います」とニッコリ。
佐々木も、「僕も“まさか”でした。1作目はとりあえず撮り切ることだけを念頭にやってきました。寒いし、狭いし、お弁当のご飯は凍るし・・・。映画の続編できるなんて、こんなに嬉しいことはないんですが、またあの日が来るのか、と(笑)。『今回は“京町ロワイヤル”ですよ、豪華になりますよ』って言われて、なんと!撮影日数が4日増えまして(笑)、変わらず大変でした。そんなギリギリの緊張感の中で撮影しました」と振り返る。
広末は、謎の京美人で中井と佐々木を惑わす役を演じるにあたり、「まず見た目から入ろうと思って髪を伸ばしました。人生初めて茶道にもチャレンジし、タバコを吸う役も初めて。それで、茶道の経験のある母に電話して、“短期間でマスターしたい”って言ったら、“まずその考え方が間違っている”と言われました(笑)。タバコは、昔タバコを吸っていたママ友が教えてくれるって言ってくれたんですが、近所でタバコ吸って見られて写真でも撮られたら最悪だよね・・・となって、結局練習はできませんでした」と吐露。「スピードの早い、お二方の息ぴったりの現場で、ついていくのに必死でした。でも本当に単純に笑っていただける作品になっています」と話し、作品をPR。
佐輔の妻・康子役を演じる友近が「蔵之介の家内の友近です」と挨拶し、会場の笑いを誘いつつ、広末との共演シーンについて言及。「広末涼子ちゃんが恋敵。そのバトルで、台本でお稲荷さんを口から吐いて広末涼子ちゃん顔にぶちまけるというシーンがあるんです。でも、あんまり顔にかからなくて。そうしたら、『友近さんにぶちまけられるのを楽しみにしていたのに』って言われて。結構変態なんだな、って思いました。(笑)」と明かし、会場を沸かせた。
“陶芸王子”とされる若手陶芸家・牧野慶太役を演じた山田は、「陶芸もしっかり練習させていただいて、初日から練習した器を実際に焼いていただいたんです。とても楽しかった。今日の舞台挨拶が今年1発目なので、こんな豪華な方と一緒に立たせていただくのが嬉しいです」と満面の笑みを浮かべ、「どこまで王子になれるか心配でしたが、(以前にも共演経験がある)広末さんから『山田くん王子できるの?』って言われて・・・(笑)」と明かすと、すかさず広末が「山田くんの前の役がへっぽこだったんですよ。ご本人じゃないですよ」とフォロー。山田は「実は、高校時代のあだ名が“プリンス”だったんです」と告白。「でも、裏で“プリン”とか呼ばれてイジられてたんですよ(笑)」と自虐し、笑った。
さらに「今年挑戦したいことは?」と問われると、竜と友近はテニスが趣味で「試合をしたいですね」と。山田は「バンジージャンプか、スカイダイビング」、広末と森川は「陶芸を続けたい」とし、加藤が「哲学書を読みたい」と答える。佐々木は「今年オリンピックですから、国歌斉唱ですかね。井の頭公演あたりで」。中井は山田と誕生日が一緒だと知り、「僕もプリンスって呼ばれるように頑張りたいです!」と山田をイジり、笑わせた。
また、映画の内容になぞられ、「この中で最も嘘がうまそうな人」を指差すことに。広末から指差しされた中井は、「見抜かれているんだなと思います。僕たち役者はみんな嘘つきだと思います」と述べた。
山田は佐々木を指名し、「まっすぐ蔵之介さんの目で“本当なんだ”って言われたらなんでも信じちゃいそう。絶対人を騙さない雰囲気を持っている」と。加藤はそんな山田を指差した。「この若さで色んなな役をやるということは嘘つき以外のなんでもない。役者として素晴らしいということです。」と大絶賛。山田は「嬉しいです!」と、感激していた。
最後に佐々木は「前回は忘れてください。達者な役者が本気でどうやったらお客さんが楽しめるか真剣に考えて、喜劇を作り上げました。思う存分楽しんでください」とアピール。中井は「蔵之介くんが言ったように、一度前回を忘れてください。今作から観ても楽しんでいただけます。うまく言ったら続くかもしれない、これは全てお客さんにかかっています。もしイマイチだなった思う方がいたら、観たことを忘れてください。『記憶にございません!』と言ってください。(笑)でも、もし面白いと思っていただけたら、周りの方に広めていただければ嬉しいです」と声をかけ舞台挨拶を締めくくった。
『嘘八百 京町ロワイヤル』
【ストーリー】
今度の舞台はお宝眠る都、京都―――
謎の美しき依頼人の登場で、あの「骨董コンビ」に恋の火花?
贋物仕事から足を洗った古美術商・小池則夫(中井貴一)と陶芸家・野田佐輔(佐々木蔵之介)。京都と堺でそれぞれ再出発したのも束の間、あるTV番組に過去をスッパ抜かれて開運人生に暗雲が。そんな則夫の前に現れたのは謎の京美人・橘志野(広末涼子)。千利休の弟子にして「天下一」と称された古田織部の幻の茶器を騙し取られたと聞くと、堺から佐輔を呼び寄せ、愛と正義の贋物作戦。ところが、その茶器の背後にはとてつもない陰謀がうずまいていた・・・。
出演:中井貴一 佐々木蔵之介
広末涼子 友近 森川葵 山田裕貴 坂田利夫 前野朋哉 木下ほうか 塚地武雅 /竜雷太/加藤雅也
監督:武正晴
脚本:今井雅子 足立紳
音楽:富貴晴美
配給:ギャガ
©2020「嘘八百 京町ロワイヤル」製作委員会
公式サイト:https://gaga.ne.jp/uso800-2/
1月31日(金)TOHOシネマズ 日比谷 他 全国ロードショー