映画『嘘八百』の公開記念舞台挨拶が、1月6日、TOHOシネマズ 六本木ヒルズにて行われ、中井貴一、佐々木蔵之介、友近、森川葵と、武正晴監督が登壇した。
映画『百円の恋』の武正晴監督が手がけた本作は、千利休を生んだ茶の湯の聖地、大阪・堺を舞台に、イカサマ古物商(中井)と落ちぶれた陶芸家(佐々木)が“幻”の利休の茶器という<真っ赤なウソ>で仕掛ける一発逆転の大勝負を描く、年初めにぴったりな開運エンターテインメント。中井貴一×佐々木蔵之介のダブル主演に、友近、森川葵のほか、坂田利夫、芦屋小雁、近藤正臣、木下ほうか、塚地武雅らの超豪華&個性豊かな俳優陣が脇を固めている。
新年初めての舞台挨拶とあって、それぞれが「明けましておめでとうございます」と挨拶。中井が本作について「コメディのつもりではなかったんです。自然とコメディになっていった感じです(笑)」と話すと、佐々木も「シリアスなサスペンスな映画だと思って撮ってたんですけど・・・、結果的に笑っていただけたならよかったです」と言って笑顔を見せた。
続けて、中井は「自分の成長はわからないが、自分の子供役がどんどん大きくなっていくと、歳をとったんだなと痛感しますね」としみじみ。則夫の娘・いまり役を演じた森川を「今年は森川の年になると思います!」と称え、目を細める姿は父親そのもの。恐縮しきりの森川は、中井について「凄く包容力があって、自由に演じさせていただきました。貴一さんがすべて受け止めてくださいました」と語り、絶対的に信頼を寄せていた様子。
佐輔の妻・泰子役の友近は、佐々木と夫婦役を務め「演じている間、ずっと幸せでした。このまま私生活も続けばいいなって思っていました(笑)」と明かす。しかし、佐々木は息子役の年齢に不満があるようで、「うちの息子(前野朋哉)だけは年齢が高すぎ。どうしても最後まで息子と思えなかった! あいつが現場でも息子ヅラをしよるのがとても腹が立って・・・」と愚痴をこぼし、会場の笑いを誘った。
坂田利夫、芦屋小雁、近藤正臣ら重鎮の俳優たちと16日間というハードなスケジュールで撮影をこなしてきた本作。中井は「今日ここで舞台挨拶していますが、僕らは坂田利夫、芦屋小雁や近藤正臣の代わりなんです。諸先輩たちが現場のムードを作ってくれた。しかも天然に! 努力なしに!」と力を込める。佐々木も「アドリブと言えば聞こえがいいですが、間違えるとか、忘れるとか…。それでどれだけ現場が和んだことか」と苦笑い。「よく16日間で撮り終えたなと思いましたが、16日以上あったら僕らの体が持たなかったです(笑)。それでも『ありがーとさん』って言われると、気持ちがふわっとして。あんなに幸せな時間はなかったですね」と懐かしんだ。
また、この日は劇中に登場する「真っ赤な嘘」にちなみ、登壇者たちは赤色のものを身につけて登場。偶然にも中井と佐々木は揃って赤いタートル姿。一切打ち合わせなしだったとのことだが、「本当は僕も黒のスーツにしようと思っていたんです。やめておいて良かった」と中井。佐々木は「バディ感が出てよかったです」と微笑んでいた。
さらに、司会者から「今年の抱負を“嘘”で言ってください」と無茶振りが。みな困惑しながらも「今年は、出産をしてみたいなと思います」(中井)。「今年、成人式を迎えたいと思います」(佐々木)、「東大に合格します!」(友近)、「イケメン俳優として芸能界を担っていきます」(森川)と答え、会場は大爆笑。映画同様、笑いの絶えない舞台挨拶となった。
最後に鏡開きをして公開を祝い、中井は「いま、“働き方改革”と言われていますが、ぜひこの現場を見せてやりたかった。労働時間とかではなく、いかにみんなの心にゆとりがあるかが大事だということを、諸先輩の方々に教えていただきました」と言及。佐々木は「子供の頃、正月には両親にお正月映画に連れて行ってもらい、中・高生になると友達と観に行っていた。お正月に観る映画はいつまでも心に残るもの。ぜひお誘い合わせの上、この映画を観ていただきたい」とメッセージを伝え、舞台挨拶を締めくくった。
映画『嘘八百』
【物語】
大阪・堺。空振りばかりの<目利き古物商>と落ちぶれた<腕利き陶芸家>が、タッグを組んで狙うのは、利休の茶器の贋物で仕返しついでに大金ゲット!ロマン溢れる骨董の世界を舞台に、大の大人が国をも巻き込み大騒動。果たして結果はいかにーー?
監督:武正晴 (『百円の恋』)
脚本:足立紳 今井雅子
出演:中井貴一、佐々木蔵之介
友近、森川葵、前野朋哉、堀内敬子、坂田利夫、木下ほうか、塚地武雅、桂雀々、寺田農、芦屋小雁、近藤正臣
2017年/日本映画/1時間445分/カラー/ビスタ/5.1chデジタル
配給:ギャガ
コピーライト:(C)2018「嘘八百」製作委員会
公式サイト:http://gaga.ne.jp/uso800/
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