映画『ヴィレッジ』の完成披露イベントが、3月30日、東京・TOHOシネマズ 六本木にて行われ、主演の横浜流星をはじめ、共演の黒木華、一ノ瀬ワタル、奥平大兼、作間龍斗（HiHi Jets／ジャニーズJr.）、古田新太と、藤井道人監督が登壇した。
本作は、「村」という閉ざされた世界を舞台に、そこで生きる人々のきれいごとだけでは生きていけないリアルな姿を、圧倒的な映像美と世界観で描き、同調圧力、格差社会、貧困、そして道を誤ったら這い上がることが困難な社会構造の歪みといった、現代日本が抱える闇をあぶり出す衝撃のサスペンス・エンタテインメント。
多くの話題作を手掛ける藤井道人監督と、日本映画の変革者として絶えず注目作を世に贈り出してきた故・河村光庸プロデューサーの遺志と遺伝子を受け継いだ注目のスタジオ・スターサンズの制作チームが結集。どこにも居場所を見つけられずに生きてきたが、自分とこの世界をつなぐ唯一の希望を守るためダークサイドに転じる青年・優を横浜流星。そのほか、黒木華、古田新太、中村獅童をはじめとした豪華出演陣が顔を揃え、人々のリアルに迫る、いま語るべき私たちの物語を作り上げた。
荘厳な雰囲気が醸し出された演出の中、登壇者たちが登場し、会場は一気に映画の世界観に引き込まれる。横浜は「村長にずっといじめられていたので･･･(笑)」とジョークを飛ばしつつ、「でも、古田さんは優しかったです。このメンバーで集まるとあの時の記憶が蘇りますね」と共演者たちとの再会を喜んだ。
藤井監督とは6作目のタッグとなるが、「7年の付き合いで、公私でお世話になっていますが、もちろん毎回全力で魂込めてやっていますが、今回は藤井組の長編映画初主演だったので、より一層気合が入りました」と、特別な思いで臨んだことを明かした横浜。
その言葉に、監督は「スターサンズという僕を育ててくれて映画会社で、流星が主演ということで、その責任に押しつぶされそうになった瞬間もありましたが、構想の段階から流星に励ましてもらいながら脚本を書いて映画を撮ることができました。やっと一段落して安心しています」と、横浜の存在に感謝。
そんな監督に対し、横浜は「監督の脚本を信じて、ただその中で河村さんの熱い思いを受け止めながら、自分の思いも聞いてもらいました。役者としての恐れだったり、迷いだったり、今感じていることを監督に伝え、監督はそれを全て受け止めて何度も何度もやり直して愛のある脚本を完成させてくれました」と、二人の絶対的な信頼感と関係値の大きさを語る。
主演の横浜について、黒木は「集中力が凄い。横浜さんはずっとピンと（気持ちを）張っている方でした」と述べる。
自身の撮影が終わってからずっと横浜の撮影を見ていたという作間は、「次の日の朝一番の新幹線で帰らなきゃいけなくて、丁度夜中の12時ころだったので、そのまま朝まで横浜さんのシリアスなシーンを見学していたんですが、横浜さんは何テイクやっても終わるまで弱音も吐かず、ずーっとビシッとした顔でやっていて凄いなと思いました」と感心しきり。
撮影中に1度だけ言葉を交わしたそうだが、「最近どう？ って感じで。たわいもない話をしましたね」とはにかむ二人。
本作が俳優として2作目となった作間に、横浜が「本当に彼は実直。作品に対する真っ直ぐな姿勢をみて凄く好感を持ちました。これからももっと（俳優を）やってほしいですね」とエールを送ると、作間は「2作目の舞台挨拶で、このTOHOシネマズ六本木ヒルズで立つとは思わなかった。これからも頑張ります！」と意気込む。
一ノ瀬は「悪人に見えますが、観る方によっては、『この人、悪いんか？』と思ってもられれば。僕は大橋透の恋愛大作映画を撮っているつもりで臨みました」と意気揚々。
奥平は「作間くんとは違う若い子の感覚を表に出せたら面白いかなと思いました」と役と向き合った様子だった。
また、新社会人や新しいことに臨む人たちに、古田は「日常が楽しければいい。肩肘張らず頑張ってほしい」と言葉を送り、黒木は「頑張りすぎないことを勧めます。なんとか生きられるから」と。横浜は「人生一度きり。明日何が起こるかわからないので、後悔のないように過ごしてほしいです」と応援していた。
最後に、藤井監督は「河村さんとは親子のような師弟関係だった。この映画のオールアップまで現場に来てくれて見届けてくれた。映画の完成を彼も喜んでいると思います」と、故・河村プロデューサーへの思いを吐露。横浜も「河村さんの熱い思い、藤井監督の思い、僕らの思いを観てくださる方々にしっかりと届いてほしいし、温かく受け取ってくださったら嬉しいです。観終わったときに何か残るものがあったら周りの方にもこの作品を勧めてほしいです」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
映画『ヴィレッジ』
閉ざされた世界。閉ざされた心。やがて、一炊の夢から醒める。
夜霧が幻想的な、とある日本の集落・霞門村。神秘的な「薪能」の儀式が行われている近くの山には、巨大なゴミの最終処分場がそびえ立つ。幼い頃より霞門村に住む片山優は、美しい村にとって異彩を放つこの施設で働いているが、母親が抱えた借金の支払いに追われ希望のない日々を送っている。かつて父親がこの村で起こした事件の汚名を背負い、その罪を肩代わりするようにして生きてきた優には、人生の選択肢などなかった。そんなある日、幼馴染の美咲が東京から戻ったことをきっかけに物語は大きく動き出す――。
横浜流星
黒木華 一ノ瀬ワタル 奥平大兼 作間龍斗
淵上泰史 戸田昌宏 矢島健一／ 杉本哲太 西田尚美 木野花
中村獅童 古田新太
監督・脚本：藤井道人
音楽：岩代太郎
企画・製作・エグゼクティブプロデューサー：河村光庸
制作プロダクション：スターサンズ
制作協力：Lat-Lon 製作幹事：KADOKAWA
配給：KADOKAWA／スターサンズ
製作：「ヴィレッジ」製作委員会
©️2023「ヴィレッジ」製作委員会
village-movie.jp
公式SNS(Twitter＆Instagram)：@village_moviejp #ヴィレッジ
4月21日（金） 全国公開
