土屋太鳳、監督兼主演にワクワク！ 客席に姉と弟を見つけ涙！「本当に胸がいっぱい」『アクターズ・ショート・フィルム３』「Prelude〜プレリュード〜」特別上映＆監督登壇イベント

高良健吾、玉木宏、土屋太鳳、中川大志、野村萬斎
5人の人気俳優がショートフィルムの監督に挑戦！
『アクターズ・ショート・フィルム３』
特別上映＆監督登壇イベントレポート

2月12日の WOWOW での放送を経て、2月19日に土屋太鳳監督作「Prelude～プレリュード～」の劇場での特別上映＆監督登壇イベントを実施した。ユナイテッド・シネマ豊洲(東京・豊洲)でリアル登壇舞台挨拶が行われ、シネマ・ジャック＆ベティ（神奈川）、センチュリーシネマ（愛知）、出町座（京都）、第七藝術劇場（大阪）でリモート登壇による舞台挨拶を行った。ユナイテッド・シネマ豊洲では、『Prelude～プレリュード～』で監督・脚本を務めた土屋太鳳とプロデューサーの和田圭介氏が登壇した。

＜舞台挨拶レポート＞
観客に手を振りながらステージに登場した土屋監督は、「週末のお忙しい時間に、スクリーンの前で皆さんとご一緒できて本当に幸せです。脚本と主演をやらせていただいて、それだけで夢のような経験だったのに、今日は監督と名乗って挨拶をさせていただけるということで夢のよう過ぎてフワフワしております（笑）。短い時間ではありますがよろしくお願いします」と挨拶。和田プロデューサーも「土屋監督が約 1 年かけて、何もないところから今日皆さんに観ていただけるようにどんなことをしてきたのか少しでもお伝えできたらと思います」と伝えた。

監督を務めたことについて、土屋は「すごく意外でした」と答え、「ショートフィルムは短いからこそ感性も内容も誤魔化せないものというイメージがあって、芸術としても純度の高いものという印象でした。私自身のイメージは、クリエイティブというよりも体育会系のイメージを持たれていることが多いのと思うので、何がきっかけで“監督”に誘っていただけたのか自分でも知りたいですね」と語った。その発言に対して、和田プロデューサーは、「『アクターズ・ショート・フィルム』で監督にオファーするきっかけは２つあります。一つはその俳優の方が監督をやりたいという思いを持っていること。もう一つは『この人がもし監督をしたらどんな作品を作るんだろう？』と思う方。そういう意味で、土屋さんはお芝居はもちろんですが、ダンスなどの身体表現もされていて、その中で演出もされていると思いますので、土屋さんが監督した映像を観てみたいと期待してオファーしました」と明かした。

脚本を書く時に考えたテーマについては、「せっかくなので、自分が人として、女優として、生きている中で伝えたいと思ったものを形にできたらと思いましたので、ドキュメンタリーのように撮りたいと、お話を伺った時にお伝えしました」と話し、自身の父親が近所の情報をなぜかよく知っていたという話を例に挙げ、「それは知ろうとしてるわけじゃなく、ちょっとした会話から得られる情報を、自分のフィルターを通して想像して世界を広げたんだと思うんです。なので、日常生活の中でふとした時にしる小さな物語を描けたらと思いました」と説明。

『アクターズ・ショート・フィルム３』の中で監督・脚本のほかに主演を務めたのは土屋監督だけ。「現場では大変さを感じることは少なくて、『自分のタイミングでカットをかけられるんだ！ なんてワクワクするんだろう！』って思っていました（笑）。でも、自分自身は未熟ですから、カメラマンさんをはじめ、プロフェッショナルなスタッフさんが多かったので迷わず進むことができたと思っています」と振り返った。

後半は公式 Twitter で募集した質問に答えるコーナーも展開。「役名の歩架と桃子の名前に込められた思いは？」という質問には「“歩架”という名前は、人は誰しも大なり小なり十字架を背負っているなと思うことがあって、それと歩き続ければ人と人との架け橋が生まれるという二つの意味をこめて歩架にしました。“桃子”は、大学の時にとても恩のある大親友がいるんですけど、その子が毎年私の代わりに履修届を出してくれて、そのおかげで卒業できたようなものなので、その親友の名前から少しいただいて“桃子”にしました」と回答。

「桃子がお兄さんとメールをしている場面で、お兄さんが方言を使っていたのが気になりました。地元などの裏設定があったら教えてください」という質問には、「桃子の方言は能登弁です。私自身は東京で育ったので方言や故郷という感覚がありませんが、朝ドラの『まれ』に出演させていただいてから、能登は私にとって第二の故郷になりました。能登弁もある程度なら分かるので使わせてもらいました。“祭りには帰ってこいよ”っていうのは朝ドラでも使われたセリフで、実際に能登の方にも『また祭りの時に帰ってきてね』と言ってくださるので、リスペクトを込めて使っています。朝ドラの『あまちゃん』『ひよっこ』に出ていた架純ちゃんが能登弁のメッセージを見てるっていうのは、なんかちょっとエモいなって撮影しながら思っていました（笑）」と、方言を使った理由を笑顔で語った。

「ショーケースのダンスの振り付けをされた湯浅永麻とはどのようなディスカッションを重ねられて、あのような素敵なダンスの振り付けになったんですか？」と、物語の終盤での重要なシーンについての質問も届いていた。「もともと永麻さんの作品の中にあったもので、私の脚本を読んで、おじいちゃんの記憶であったり、お母さんの感情、歩架の葛藤、それに寄り添って歩架のダンスが生まれていくような、ちょっとジェスチャーみたいな形も入ったダンスになっています。いろんなダンスがありますが、永麻さんのダンスはすごく呼吸が感じられます」と自ら表現したダンスのテーマや込められた思いを語った。

ほかに、和田プロデューサーはエンドロールのキャストとスタッフの名前を土屋監督が全て書いていることに触れ、「エンドロールの最後の最後の 1 秒まで太鳳さんの演出と強い信念が込められた作品です。僕たちは『出演者だけでもいいんじゃないでしょうか』と言ったんですが、『全員のお名前を書きます』とおっしゃってくださいました。そんなことをしてくださった監督に出会ったことはありません。この作品に監督がいろんな思いを込めてくださったと思うので、皆さんに見ていただけて幸せです」と感謝。

最後は、土屋監督が「もしかしたら、このプロジェクトをやるために私は今まで頑張ってきたんじゃないかと思うくらい、たくさんの方々のパワーによって、伝えたかった想いに向き合うことができました。そのパワーの中には姉も弟も入っていて、今日来てくれていると思うけど」と言って、客席で手を振る二人を見つけると「泣いちゃう。本当に胸がいっぱいです」と思わず涙がこぼれた。そして「この瞬間も命のバトンが繋がってきたからこその“今”だと思うので、その“今”を包む美しい存在を心から願っています。本日は本当にありがとうございました」と笑顔で会見を締め括った。土屋太鳳監督の「Prelude～プレリュード～」を含む『アクターズ・ショート・フィルム３』は WOWOW オンデマンドで配信中。

タイトル：「アクターズ・ショート・フィルム３」
『CRANK-クランク-』監督／脚本：高良健吾　出演：中島歩 染谷将太
『COUNT 100』 監督／脚本：玉木宏 出演：林遣都
『Prelude ～プレリュード～』 監督／脚本：土屋太鳳 出演：土屋太鳳 有村架純
『いつまで』　監督：中川大志 脚本：増田嵩虎　出演：井之脇海　板垣瑞生 林裕太
『虎の洞窟』　監督／脚本：野村萬斎　出演：窪田正孝

チーフプロデューサー：射場好昭
コンテンツ戦略：仁藤慶彦
プロデューサー：小室秀一 宮田幸太郎　和田圭介
制作担当：谷村龍
割作プロダクション：スタジオブルー
製作著作：WOWOW
クレジット：(C)WOWOW

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『アクターズ・ショート・フィルム３』
特別上映＆監督登壇イベント
18日（土）・19日（日）・23日（祝・木）実施