WOWOW「連続ドラマW 孤高のメス」の完成披露試写会が、12月12日、ヒューリックホール東京にて行われ、主演の滝沢秀明をはじめ、共演の仲村トオル、工藤阿須加、山本美月、石丸幹二、長塚京三と、内片輝監督が舞台挨拶に登壇した。
本作は、現役医師でもある大鐘稔彦氏の小説シリーズを原作に連続ドラマ化。臓器移植がタブー視されていた1980年代後半を舞台に、医療先進国アメリカで経験を積んだ外科医・当麻が、「地方でも大学病院と同レベルの治療が受けられるべき」という信念のもと、日本初となる肝移植をめぐる問題に取り組んでいく様を描く医療ドラマ。
当麻鉄彦役を演じた滝沢は、外科医役に初挑戦した。「とても手応えがあり、やりがいがありました」と充実感を滲ませ、「当麻は自分の信念を持っていて、どんな状況に置かれてもブレずに前に進んでいく。男が見てもカッコいい生き方をしていて刺激を受けました。演じられて、すごく嬉しかったです」とニッコリ。そして、「これからも自分のやりたいこと、求められることを大事にして、皆さんの期待に応えられるような大きな男になりたいです」と意気込みつつ、「身長は無理ですけどね(笑)」とジョークを飛ばし笑いを誘った。
近江大学医学部外科の助教授・実川剛役を演じる仲村は、「甦生記念病院オペ室の顔面偏差値の高さに驚きました」と言って会場を沸かし、滝沢の印象について「ひとことで言うと、しなやかな人」と伝える。「幼い頃から陽の当たる道を歩いてきたと思いますが、それでも何回も壁にぶつかって身につけたしなやかさを感じますね」とし、「撮影中もこの立ち位置で。滝沢さんと石丸さんに挟まれて、自分の中で“ここにいていいのか感”が。歌えるのか、踊れるのか、俺・・・って」と話し、会場は大ウケ。
外科医・青木隆三役の工藤は「滝沢さんは、僕が緊張をしているといい方向に誘導してくれる。まるで当麻と青木の関係みたいでした。ご一緒できたことが宝物です」と、撮影時を振り返り滝沢を称える。
また、滝沢とは20年ぶりの共演となった長塚は、滝沢を「深く静かに1人で情熱を秘めている芸風が変わらないんです。天性のものなんでしょうが、15歳にして自分の持ち味を把握していたんじゃないかな。今やクールさに磨きがかかって、 “歩く孤高のメス”ですね」とニッコリ。
内片監督も「火山に行って野宿をする話や、子供のころはプロレスラーになりたかった話をしてくれて。その時の滝沢さんの笑顔がすごく優しくて、“孤高のスマイル”にやられてまいした」と滝沢の魅力に魅せられてしまった様子。
看護師・大川翔子役の山本のオペシーンの器械出しの手さばきも見どころ。山本は「当麻先生に渡す器具を覚えて、渡すときにパンと音をたてるように言われたんです。いい音をたてるように意識していました。でも、監督が意地悪して出す器械を隠したりするので大変でした(笑)」とエピソードを披露。それに対して監督は「上手になってくると、“慌てる”という演技が難しくなるので、慌てさせようと思って、色々なところに隠したりしました(笑)」といたずらに笑う。
最後に「今年を表す漢字」を聞かれた滝沢は、『行』を選択。年内いっぱいで芸能活動を引退することを公表しているが、「大きな決断をしましたが、『さよなら』という言葉は使いたくない。『行ってきます』という意味です。皆さんの期待に応えられるような、大きな男になりたいです」と目を輝かせ、メッセージを送った。
<ストーリー>
臓器移植がタブー視されていた1980年代後半、医療先進国アメリカで研鑽けんさんを積んだ外科医・当麻鉄彦(滝沢秀明)が、地方の民間病院に赴任してきた。「地方でも大学病院と同じレベルの治療が受けられるべき」という信念のもと、当麻はあらゆる難手術に挑み、目の前の患者たちの命を救っていく。しかし、日本初の臓器移植手術を前に、権力絶対主義と古い慣習に塗り固められた医療体制がその行く手を阻もうとしていた———
原作:大鐘稔彦 「孤高のメス─外科医当麻鉄彦─」(幻冬舎文庫)
脚本:前川洋一 (「連続ドラマW アキラとあきら」「連続ドラマW 沈まぬ太陽」)
監督:内片輝 (「シグナル 長期未解決事件捜査班」、「連続ドラマW 石の繭 殺人分析班」)
音楽:羽岡佳 (「連続ドラマW アキラとあきら」、『後妻業の女』)
出演:滝沢秀明 仲村トオル 工藤阿須加 山本美月 石丸幹二 長塚京三
宮川一朗太 キムラ緑子 利重剛 三浦誠己 近藤公園 六平直政 本田博太郎 ほか
公式サイト:http://www.wowow.co.jp/dramaw/kokou/
WOWOW「連続ドラマW 孤高のメス」
2019年1月13日(日)スタート(全8話)「第1話無料放送」
毎週日曜 夜10時よりWOWOWプライムにて放送