映画『湯道』の完成披露舞台挨拶が、1月26日にTOKYO DOME CITY HALLにて行われ、主演の生田斗真をはじめ、共演の濱田岳、橋本環奈、小日向文世、天童よしみ、クリス・ハート、生見愛瑠、窪田正孝、角野卓造の豪華キャスト陣と、鈴木雅之監督が登壇した。
本作は、『おくりびと』(08)の脚本を手掛け、ご当地キャラクター「くまモン」の生みの親でもある小山薫堂が、日本の文化「お風呂」について精神や様式を突き詰める新たな道・「湯道」を、完全オリジナル脚本で映画化。実家の銭湯「まるきん温泉」を畳んでマンションに建て替えようとする兄・三浦史朗が、史朗と犬猿の仲である銭湯を守る弟・三浦悟朗が対立し、銭湯で働く看板娘や常連客たちと共に奮闘していく様を描く。三浦史朗を生田斗真、三浦悟朗を濱田岳、看板娘を橋本環奈が演じ、銭湯「まるきん温泉」に通う常連客に、天童よしみ、クリス・ハート、戸田恵子、寺島進、厚切りジェイソン、浅野和之、笹野高史、吉行和子、ウエンツ瑛士、朝日奈央、吉田鋼太郎、夏木マリ、柄本明。そして、湯の道に魅せられた「湯道会館」の人々に、小日向文世、角野卓造、生見愛瑠、窪田正孝ら超豪華キャスト陣が大集結。心も身体もシットリ感動、ホッコリ幸せな気分に整う、“お湯”を愛する全ての人々に贈るお風呂エンタメが完成した。
1月26日の「一番風呂の日」にあわせて開催された本イベント。舞台上にセットされた大きな暖簾をくぐって登壇者たちが登場すると、会場からは大きな拍手が送られた。
本作に登場する「まるきん温泉」はすべてセット。生田は「セットとは思えない、銭湯を1棟作ってしまったような素晴らしい建物なんです」と、撮影のスケールの大きさを吐露。濱田も「銭湯の前のラーメン屋やコインランドリーまで、1つの街を作っていてセットの偉大さを感じました」と回顧し、監督のこだわりを表す。「銭湯の湯舟が真ん中にあったり、西の方にはない富士山が壁に描かれていたり、全国のいいところを集めた理想郷のような銭湯です」と目を輝かせた生田。
橋本は「普段、番台に座ることはないんですが、男湯も女湯も見渡せて味わい深い番台で壮観でした」としみじみ。生田、濱田、橋本の3人のシーンが見どころとなっているが、橋本が「兄弟ゲンカのときにセット内を走り回るシーンがあるんですが、あれは監督がセットを見せたかったんじゃないかなと・・・(笑)」と話すと、生田も「そこは見どころです」と言い、濱田も「唯一のアクションシーンです!」と続けて会場の笑いを誘った。
また、他の作品でも裸になることの多い生田。「本当に裸になることが多いんですよ~」と苦笑いしつつ、「でも、がっくん(濱田)も、窪田くんも、小日向さんも裸になっていますから、それぞれの年代の男の裸が見れます。平和な裸です」とアピールし笑顔を見せた。
ほかの見どころを橋本に聞くと、橋本が「クライマックスで・・・」とネタバレしそうになり慌てる場面も。すかさず生田が「大丈夫です。紅白(昨年のHNK紅白歌合戦)の司会ですから。本当に素晴らしかったですよね」と観客に声を掛けると、MCを務めたフジテレビの軽部アナウンサーも「うちのアナウンサーになってほしいと思いましたよ」と橋本を称えてフォローし、橋本は大照れに。
個性豊かなキャストが揃ったが、小日向は「裸のシーンは嫌でしたね・・・」と愚痴り、生見は「撮影は1日で孤独な撮影だったんです。今日は(共演者の)皆さんに会えて嬉しいです」とニッコリ。
初の映画出演となった天童とクリス・ハート。クリスは30kg減量して役に臨んだそうで、たくさん歌を披露した天童は「もう一度お湯に入りたいと思いました」と振り返り、「お風呂は響きが違うから声を出すのが楽。家でも毎晩お風呂で歌っています」と話し、今回の出演を喜んでいた。
そんな二人の歌を目の前で来ていた生田、濱田、橋本。生田は「息が止まるくらい素晴らしかった」と絶賛。濱田も「(普通にお風呂で歌う)鼻歌の次元じゃないんです」と感動しきり。デュエットシーンもあり、「合わせるのが大変だったけれど、楽しかった」と充実感を滲ませる。
一方で、「湯堂会館」チームの窪田は「『まるきん温泉』のセットは僕らの撮影が始まるころに壊し始めていて・・・。あとから映像を観て、いいなぁ~入りたかったと羨ましかったです」と話す。普段から体を鍛えている窪田だが、「バキバキですよ! 桶をあげる場面は桶じゃなくて腕(の筋肉)見ちゃうもんね」と生田も惚れ惚れ。
湯堂会館も立派な建物となっており、角野が「ちょっと小さいプールくらい(の大きさ)。総ヒノキ造りで10人くらいは入れそうなんです」と述べ、「まんきん温泉」とも劣らないセットの素晴らしさに満足気。
最後に生田が「ようやく皆さまのもとに、『湯道』という温かい映画を届けることができて、とても嬉しく思っています。お風呂ってやっぱり日常の中の幸せだと思います。シャワーで終わらせちゃってもいいけど、この映画を観たあと、お風呂が楽しくなって、銭湯に行きたくなって、誰かとお風呂に入りたくなって、そんな風に皆さんが社会を変えてくれたらいいなと思っています」とメッセージを送り、舞台挨拶を締めくくった。
<映画ストーリー>
亡き父が遺した実家の銭湯「まるきん温泉」に突然戻ってきた建築家の三浦史朗(生田斗真)。帰省の理由は店を切り盛りする弟の悟朗(濱田岳)に、古びた銭湯を畳んでマンションに建て替えることを伝えるためだった。実家を飛び出し都会で自由気ままに生きる史朗に反発し、冷たい態度をとる悟朗。一方、「入浴、お風呂について深く顧みる」という「湯道」に魅せられた定年間近の郵便局員・横山(小日向文世)は、日々、湯道会館で家元から湯を学び、定年後は退職金で「家のお風呂を檜風呂にする」という夢を抱いているが、家族には言い出せずにいた。そんなある日、ボイラー室でボヤ騒ぎが起き、巻き込まれた悟朗が入院することに。銭湯で働いているいづみ(橋本環奈)の助言もあり、史朗は弟の代わりに仕方なく「まるきん温泉」の店主として数日間を過ごす。いつもと変わらず暖簾をくぐる常連客、夫婦や親子。分け隔てなく一人一人に訪れる笑いと幸せのドラマ。そこには自宅のお風呂が工事中の横山の姿も。不慣れながらも湯を沸かし、そこで様々な人間模様を目の当たりにした史朗の中で徐々に凝り固まった何かが解されていくのであった・・・・・・。
映画『湯道』
●出演:
生田斗真 濱田岳 橋本環奈
小日向文世 / 天童よしみ クリス・ハート 戸田恵子 寺島進
厚切りジェイソン 浅野和之 笹野高史 吉行和子 ウエンツ瑛士 朝日奈央
梶原善 大水洋介 堀内敬子 森カンナ 藤田朋子 生見愛瑠
吉田鋼太郎(特別出演) 窪田正孝(特別出演) 夏木マリ 角野卓造 柄本明
●企画・脚本:小山薫堂(『おくりびと』)
●監督:鈴木雅之(『HERO』シリーズ、『マスカレード』シリーズ)
●音楽:佐藤直紀
●配給:東宝
●Ⓒ2023映画「湯道」製作委員会
2023年2月23日(木・祝)日本中がお風呂に沸く!!