同じ「ジュンコ」という名前のもとに翻弄され、
やがて悪意の渦へと巻き込まれていく女たち。
松雪泰子主演で送る現代社会の縮図ともいえる人間の深淵を描いた衝撃ミステリー
人間の暗部をえぐり出す作風で定評がある作家・真梨幸子の同名小説をドラマ化。今回が真梨作品初のテレビドラマ化となる。連続不審死事件の容疑者として逮捕された佐竹純子。事件とは無関係の田辺絢子、篠田淳子、福留順子、守川諄子が、同じ「ジュンコ」という名前のもとに翻弄され、やがて悪意の渦へと巻き込まれていく。
「勤め人」として固定された社会で生きる男性に対し、近年女性のライフスタイルは多様になった。その分女性の人間関係は複雑化し、複数の社会に身を置くようになったといえる。所属する社会が多いほど、悩みが増え、その悩みは嫉妬や悪意が生まれる温床になる。この物語には5人の「ジュンコ」を含め、仕事や結婚、子どもの有無などさまざまな境遇の女性が登場。まさに、現代社会の縮図が描かれている。
主演は、「連続ドラマW 地の塩」で、揺れ動く心情をみごとに表現した松雪泰子。監督は「連続ドラマW 震える牛」「連続ドラマW テミスの求刑」の権野元。また脚本は渡辺千穂と、人間の欲望を描いた「連続ドラマW 悪貨」のコンビが再登板する。
■田辺絢子役【松雪泰子】
ーー連続ドラマW「5人のジュンコ」への出演が決まった時の気持ち
女性達によるサスペンスという、今までに体験したことのない作品ですので、新しい感覚で挑めるのではないかと感じています。
ーー今回演じる“田辺絢子”の印象について
私が演じる“田辺絢子”は非常に信念のある、洞察力の深い女性です。
ーー初のジャーナリスト役への意気込み
彼女自身がジャーナリストになった経緯はある過去の経験によるもので、より真実を追求する思いを強くもった女性です。静かな洞察の中に強い信念を表現したいと思っています。
ーーWOWOW連続ドラマ初主演への思い
今回はストーリーテラー的な役割りでもあるので、物語をしっかりと運んでいきたいと思っています。
ーー視聴者の皆様へのメッセージ
現在、撮影を進めながら見応えのある作品になる手応えを感じております。 楽しんでいただけますと幸いです。ぜひご覧ください。
■佐竹純子役【小池栄子】
面白くてニヤニヤしながら台本を読みました。一癖も二癖もあるキャラクターが混じり合い、見応えのある作品ができるのだなと思い、ワクワクしました。女だらけの世界に身を置き、頭も感情も暴れ放題にして楽しみたいと思います。どうぞ楽しみにしていて下さい。
■篠田淳子役【ミムラ】
まずこのような興味そそられる題材の作品にお招き頂き、役者として幸せを感じております。そして、一観客としても他のジュンコさんのお芝居が楽しみでならず、ジュンコ同士でカメラ前に立つのがとても楽しみです。女性の群像サスペンスですが、私個人としては“5人”というより“五つの異なる生物”として、最後まで緊張感を孕んだ流動的なヒエラルキーを展開し、色濃く篠田淳子を演じたいと思います。どうぞご期待ください。
■福留順子役【西田尚美】
本を読み進めるうちに、もう止まらない。止められないという感じだったので、これは面白くなるなぁと思いました。どのジュンコが本当のことを言っているのか?虚言なのか、良い人なのか、性悪女なのか、だまされているのか、わからなくなるというか…そして、ジュンコをとりまく人たちもなかなかの曲者揃いです。どうか、この5人のジュンコたちに翻弄されてください。
■守川諄子・美香役【麻生祐未】
今回の作品に携われること、「5人のジュンコ」の中のひとりに選ばれたことをうれしく思っています。ドラマのオリジナルな部分も演じつつ、守川諄子・美香母娘やその家庭内に流れるあやしい雰囲気を出していきたいと思っています。ストーリーは女性目線で展開していきますが、どなたにも共感していただける作品です。多くの女優陣との共演を楽しみに、そして、私も放送を楽しみにしています。
■原作者【真梨幸子】
私の作品は、映像化しにくいとずっと言われてきました。私自身も、〝あえて〟映像化不可能な小説を執筆してきました。小説でしか表現できないことに、拘りたかったんです。それなのに、なんと。映像化が実現してしまいました! デビュー10周年のこの年に。一人の視聴者として、これほど待ち遠しいドラマはありません。今から楽しみ過ぎて、カレンダーに×印を書き込む勢いです。放送日よ、早く来い!
【STORY】
連続不審死事件の容疑者、佐竹純子(小池栄子)が逮捕された。5人もの男を殺害したとされる事件は連日テレビのワイドショーをにぎわせ、マスコミ報道が加熱する中、ジャーナリストの田辺絢子(松雪泰子)は事件の真相を探るため取材を開始する。
田辺は佐竹の中学時代の同級生から篠田淳子(ミムラ)という女性が親友だったという情報を入手し篠田の会社を訪ねる。そんな中、テレビ番組で田辺を見た昔の職場の同僚で、専業主婦の福留順子(西田尚美)が田辺を訪ねてきた。田辺は取材協力の情報提供かと思ったが、福留の口から出てくるのは社宅のヒエラルキーへの悩みと雑談ばかりだった。
気を取り直して事件の取材を続ける田辺だったが、ある時、佐竹の事件に関わる被害者のひとりではないかと思われる人物が浮上してくる。その人物はすでに亡くなっている守川諄子(麻生祐未)という女の息子だった。
原作:真梨幸子『5人のジュンコ』(徳間書店刊)
脚本:渡辺千穂(「ファースト・クラス」「連続ドラマW 悪貨」)
監督:権野元(「連続ドラマW 悪貨」「連続ドラマW テミスの求刑」)
音楽:羽岡佳(「連続ドラマW 震える牛」「連続ドラマW 悪貨」)
出演:松雪泰子 ミムラ 西田尚美 ・ 麻生祐未 小池栄子 ほか