2019年11月24日に5年半もの間トップスターとして在籍した宝塚歌劇団を退団。その後、ミュージカルのほか、映画声優、テレビドラマや情報番組など、次々と活動の場を広げてきた明日海りお。好評を博した自身初の冠番組、Huluオリジナル「明日海りおのアトリエ」Season2がオンライン動画配信サービスHuluにて独占配信中!
Season1では、秘密基地のアトリエで“生活を豊かにするオトナのひとり時間の過ごし方”を学んだ彼女が、Season2ではアトリエの外へ飛び出して旅に出る。今回旅に選んだのは「沖縄」と、出身地「静岡」。体験した新しい学びや感動を吸収して、さらにアップグレードした姿を見せてくれる。
AstageではSeason1を振り返りながら、Season2の番組への思い、エピソードなどをお聞きし、明日海さんの素顔に触れてみた。
― 明日海さん初の冠番組となった「明日海りおのアトリエ」はいかがでしたか?
自分一人の番組は初めてでした。私は一人でいるとのんびり、まったりしてしまうところがあるので、見ていただいた方に“楽しんでいただけているのだろうか”と不安でした。時々「ん?(はてな)」となる瞬間もありましたが、スタッフさんがツッコミを入れてくださったりして、ゆったりした気持ちで楽しめる番組になったと思います。
― どのような反響がありましたか?
番組をご覧になった方からSNSに「私も土鍋でご飯を炊いてみました」とか、「同じ道具を取り寄せて使ってみました」など、書き込みをたくさんいただきました。一緒に楽しんでくださったことが分かって凄く嬉しかったです。美味しいご飯の炊き方やコーヒーの淹れ方など、プロの方に本格的に教わりながらやっていたので間違いはないと思います(笑)。ちょっとした手間暇で暮らしが豊かになって、ウキウキ気分になれる秘訣がいっぱい詰まっていますし、自分を少しだけ贅沢させてあげるようなヒントを見つけることができます。
― Season1の最後に「次はロケに行ければ・・・」と仰っていたことがSeason2で叶いましたね。
冗談半分で言っていたことが、本当にやらせていただくことになって凄く嬉しかったです。 Season2が決まったのもSeason1を見ていただいた皆様のおかげです。また新しい出会いや新しい学びを経験して、さらにいい番組にしていきたいと思いました。
― 番組では明日海さんの普段の生活を覗いているような気分になります。役を演じるときとは違う、ご自身の素の部分を見られるような気恥ずかしさはありますか?
役があって舞台に立つときは、自分がやるべきことが明確なのでそこに集中すればいいのですが、舞台が終わって挨拶をするときのほうが、力が抜けてしまってどうしたらいいか分からなくなるんです。確かに最初は「どうやっているのが正解なんだろうか」と考えたり、宝塚では男役をやっていたので、自分がどのぐらいの声の高さで喋ったらいいんだろうみたいな」不安も相まって気恥ずかしい気持ちもあったりしました。でも、目の前のことに興味津々になって集中していったので、自分が触れたものに素直にリアクションしていたと思います。監督さんも「明日海さんは本当にご飯をおいしそうに食べますね。いい表情をされていましたよ」と仰ってくださって(笑)。自然体でいればいいんだという安心感がありました。でも、実生活で料理するときはあれほど丁寧にやらないので、「きれいに映るように、ちゃんとやらなきゃ」と気を付けましたけど(笑)。私が舞台に立つ姿やテレビなどで見たことあるという方にも、こんな一面があるんだと知っていただけたらいいですね。
― Season2ではアトリエを飛び出して、色々な文化に触れてアップグレードしていく明日海さんを拝見することができると思います。明日海さんご自身は日頃からアップグレードするという意識はお持ちですか?
それが人生のテーマみたいなところはあります。仕事に関しても、アップデートしていく意識を持っていないとどんどん落ちていきますから。エンターテイメントは常に進化していくので、その意識を強く持って自分を鍛え続けることを大切にしています。身体もそうですが、感性は子供の頃のように一つの刺激でいろんなことを感じられる、感情が沸き起こるような自分でいないといけないですし。私は考えが凝り固まりがちなので、変化が怖いと感じてしまうところもありますが、自分の価値観にとらわれ過ぎず、どんなことでもアップグレードに繋げていきたいなと思っています。もちろん自分らしさも大事ですから、試してみて自分に合っていないと思ったら元の自分に戻っていく、そんな柔軟な姿勢でいたいですね。
― Season2では「沖縄」と「静岡」に行かれますが、この地を選んだ理由は?
Season1の時に「ハワイが大好き」と、くどくど言っていたんです(笑)。暖かくて海がきれいで、美味しいものを食べることができて、軽装でいられるところが大好きなんです。そうしたら、スタッフの方が「沖縄」を提案してくれました。最高な場所を叶えてくれました(笑)。もう1ヶ所は、自分のルーツを探るということで、私の出身地「静岡」です。これまで、取材などで宝塚時代のことを振り返る機会は多かったのですが、故郷を離れてからかなり年月が経っていることもあって、子どもの頃の記憶も薄れてきているので、いい機会をいただけたと思っています。
― 沖縄は初めてですか?
宮古島は2度ほど行ったことがありますが、沖縄本島は初めてでした。宮古島は自然が豊かなところですが、本島はとても活気がありました。番組には映っていませんが、沖縄旅行を楽しんでいる方も多くいらっしゃっていて、皆さん旅を満喫されているようでした。開放感ある雰囲気が常に流れていて、沖縄の現地の方も皆さんが温かくてとても素敵なところでした。
― 沖縄ではどんな経験をされたのでしょうか?
沖縄の伝統文化や音楽に触れることができました。たまに沖縄の方言でお話しされると、聞き慣れていないこともあって何を仰っているのか分からないところもあったりしましたが(笑)、本場の「沖縄民謡」のライブを観て、実際に歌声や踊りに触れ、体中に沸き立つ血潮のようなものを肌で感じました。他にも「琉球ガラス」作りに挑戦したり、「古酒」の蔵を見学したり、色々と体験させていただきました。沖縄の皆さんが伝統文化を伝承していこうという思い、そんな温かい郷土愛が心に残っています。
― 静岡では何をされたのですか?
2つの目的があって、1つは自分のルーツを辿ること。静岡に帰るときに必ず楽しみに行っていたごはん屋さんと、自分が通っていたバレエ教室や発表会で立った劇場を久しぶりに訪問しました。母校の近くにある駿府城公園で撮影もできて、とても懐かしかったです。
もう1つは、これまで興味があったけれど行ったことのなかった場所を訪れること。ワサビ田でワサビ収穫を体験や、富士山が凄くキレイに見える場所でのグランピング、ピアノ工場見学にも行きました。静岡はピアノの生産地として有名ですが、社会科で習っただけだったので、実際に工場で作られる工程を見たり、作っている方のお話も聞けたりできて楽しかったです。
― お話を聞いているだけでワクワクしてきました。やっぱり懐かしい気持ちになりますよね。
懐かしい景色を見て、懐かしい人に会ったら、忘れていた記憶が蘇ってきて「わ~」って自然に涙が出てきちゃって。嬉しいかな悲しいかな、自分も大人になっちゃったんだな・・・と思いました(笑)。中学生までしか静岡にいなかったのですが、宝塚音楽学校に入寮のために急いで準備していた日のことを昨日のことのように覚えているつもりだったんです。でも実際に訪ねてみると色々忘れていることもあって、懐かしい気持ちで心が満たされました。
― 何か面白いエピソードがあったら教えてください。
ワサビ・・・かな(笑)。よく罰ゲームでワサビを大量に食べて大変なことになることがあるじゃないですか。でも、“おろしたての本ワサビはまろやかなんじゃないか”という勝手な思い込みで何の躊躇もなく豪快に食べたら、涙が・・・(笑)。本当にクリーミーでまろやかなのですが、やっぱりちょっと量を食べすぎましたね。スタッフの皆さんをヒヤヒヤさせてしまいました(笑)。
― 静岡の人は穏やかでのんびりしているというイメージを持っている方も多いかと思いますが、明日海さんが久しぶりに帰郷して、「ああ静岡だな」と感じたことはありましたか?
静岡って、どちらかというと一年中暖かくて、富士山が見えて、お茶でほっこりするみたいなイメージってありますよね。「ちびまる子ちゃん」みたいな平和な感じで。ワサビ田に行ったときに、初めてお会いする方だったのですが、その方が静岡弁で喋ると私も自然と静岡弁が出てきて(笑)、調子が合って凄く喋りやすかったんです。「ああ、私も静岡の人間なんだな」って。凄く落ち着いた気分で饒舌になっていました。他の静岡の方と話しているところもたくさんあるので、ちょっとコアなファンの方にはそこにも注目していただけたら楽しいかもしれません(笑)。
― 今回の旅は明日海さんにとってとても刺激あるものになったようですね。ところで、明日海さんがこれまで体験された旅の思い出を少しお聞かせいただけますか?
子供の頃は、母も綺麗な海が好きだったので、父と私がそれについていくという旅が多かったですね。「お魚にあげるんだ~」って飛行機の中で出たパンやホテルの朝食で出たパンを握りしめて、移動のバスを降りたらすぐにシュノーケルをつけて集まってきた魚にあげていた思い出があります。大人になってからは、まとまった休みを取る機会がないので、「そこに2泊3日で行く?」みたいな弾丸旅行が多いです。一人で行くことが多いのですが、仲間同士で行くこともあります。みんなのために一度旅のしおりを作ったことがありますが、あまり向いていないみたいです(笑)。
― 強行スケジュールで、一番ハードだったことは?
ギリシャで撮影をした後に、オフでイタリアに行った時です。ドイツのミュンヘンで日本から来た友達と待ち合わせて、真夜中にベネチアに到着し、翌日に丸一日イタリアを観光して数時間寝て帰国しました。ハワイに2泊4日もありました。それでも行きたかったんです(笑)。
― ちょっと気が早いかもしれませんが、Season3も期待してしまいます。
ファンの方が期待してくださらないことにはSeason3は生まれないので、Season 1もSeason 2も引き続きたくさん見ていただいて、またご意見ご感想コメントをたくさんいただけたら嬉しいです。よろしくお願いします。
【明日海りお Rio Asumi】プロフィール
1985年6月26日生まれ、静岡県出身。2013年に宝塚歌劇団に入団。
宝塚歌劇団トップスターとして活躍し、2019年に退団。出演作にドラマ『DCU』『コントが始まる』、朝ドラ『おちょやん』、ミュージカル「ガイズ&ドールズ」など。主演ミュージカル「エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン‐WAR PAINT‐」が2023年5月より上演。
■作品概要
タイトル:Huluオリジナル「明日海りおのアトリエ」Season2
配信スケジュール:2022年11月24日(木)からHuluで独占配信中(全8回)
<#1、#2>独占配信中
<#3、#4>2022年11月26日(土)から配信
<#5、#6>2022年12月3日(土)から配信
<#7、#8>2022年12月10日(土)から配信
出演:明日海りお
制作協力:クリーク・アンド・リバー社
製作著作:HJホールディングス
Hulu: https://www.hulu.jp/
〈衣装クレジット〉
アクセサリー全て/ファンエンパイヤ(☏03-6418-7933)
ワンピース、パンプス※スタイリスト私物
HM:山下景子
STY:スタイリスト:大沼こずえ/KOZUE ONUMA
撮影:ナカムラヨシノーブ
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