鈴木亮平が主演を務めるTBS系日曜劇場「下剋上球児」(毎週日曜21:00~) 第5話に、女優・新井美羽が出演する。
「下剋上球児」は⾼校野球を通して、教育や地域、家族が抱える問題を取り上げる⼈間ドラマ。⾼校教師が野球部員と共に奇跡を起こす3年間を描き出す。
鈴木とは2014年度上半期に放送されたNHK連続テレビ小説「花子とアン」以来の共演となり、久しぶりの再会となった新井。この度、本ドラマの出演の喜びと、女優としての思いを語ってくれた。
― 今回の役は今までとはちょっと違う役に挑戦されたとのことですが、演じられていかがでしたか。
自分とは全然違う環境の子だったので、最初は普段から何を考えてどんな生活をしているのか、あまり想像つきませんでした。彼女が考えていることがセリフに反映してたので、難しさはありましたが、現場で監督がたくさんアドバイスをしてくださったので、だんだん理解できるようになっていきました。
― 鈴木亮平さん演じる南雲の過去で、彼に影響を与えるキーパーソンと役ということですが。
そうなんですが、南雲先生に影響を与えるというより、自分のほうが南雲先生によって変わって少し成長できたんじゃないかと思っています。
― 鈴木亮平さんとは久しぶりの共演ですね。 久しぶりにお会いした印象は?
はい、私が小学校に入ったくらいに、NHKテレビ小説「花子とアン」で少しだけ共演させていただきました。鈴木さんから「何歳になったの?」「もうそんなに経ったんだ」と言われました。鈴木さんはこれまで本当に色々な役を演じられていますが、私の中ではちょっと怖い役をやっているというイメージもあったんです。でも、お会いしたら、本当に南雲先生そのもので、どっしり構えている安心感がありました。包容力があって、いつも笑顔で話しかけてくださって、素敵な方でした。「花子とアン」の時は小学生ということもあり正直あまり覚えていないんですが、スタジオの前室で遊んでくれたことはうっすら覚えています(笑)。あやとりをしてくれました。
― 新井さんからご覧になった、これまで放送されてきたドラマ「下剋上球児」の感想をお聞きしてもいいですか?
私は今、学校の部活動でダンス部に入っていますが、越山高校野球部と少し似ているんです。うちの部も最初は部員が5人くらいしかいなくて、大会に出場する人数もスキルも全然足りませんでした。ところが私が高校2年生になってから多くの部員が入ってきて、ダンスが上手な人がいっぱいいて、凄く盛り上がってきたんです。それから大会に出て賞も取れるようになりました。新しくコーチも入ってきて、そのコーチによって部全体が変わっていく感じがありました。ダンス部はグループ競技ですが、やはりセンターやソロパートがあるので、みんながライバルでもあり、仲間。部員たちがレギュラーになるために仲間と一緒に練習して、お互いを高め合ってるあの気持ちよくわかります。
― 新井さんのような同世代にはもちろん、親世代の方たちにも心に刺さる作品ですね。ところで、新井さんと言えば、幼いころから子役として活躍されて注目を集めていらっしゃいますが、そもそも俳優になるきっかけは何だったのでしょうか?
元々はベビーモデルをやっていました。母が自分の幼いころの写真があまりなくて寂しかったらしく、娘の私にちゃんとキレイな写真を残しておきたいと思ってベビーモデルを始めたんです。私が楽しそうに撮影をしていて、私も「これ楽しい!やりたい!」とずっと言っていたらしく、そこで2歳で事務所に入ったのがきっかけです。
― それからずっと活動を続けていらっしゃるので17歳にしてベテランさんですね。学校との両立も大変かと思いますが、俳優として心がけていることはありますか?
私は学校に入る前からこのお仕事をしていたので、この状態が当たり前っていうか、このお仕事をしていないと嫌なんです。学校もとても楽しいのですが、お仕事をしている時間が本当に好きで、生活の一部になっている感じです。ありがたいことにお仕事をしているのが日常になってきたので、特に“俳優”として意識をしたことがないんです。
― 演じることが身に沁み込んでいると思いますが、普通の生活から“俳優”へ切り替えるときの心境は?
あまり考えたことがないのですが・・・。現場に入ると、メイクをして衣装に着替えて、共演者の方にお会いして、そこにセットがあると、だんだん馴染んでいく感じです。特に意識することなく自然に役に入っていきます。逆に、お仕事のあとに学校にいって普段の自分に戻るほうが難しいかもしれません。お仕事モードと学校モードが自分の中にあるんですが、お仕事のあと(に学校)だと、なんとなくいつもの自分と違う感じがしちゃうんです。ちょっとかしこまってしまうというか・・・。
― 学校のお友達は新井さんが俳優であることはご存じですよね?
私は、学校でお仕事のことを考えたり、台本を読んだりすることは好きじゃなくて、学校にいるときは仕事のことは一切考えずに学校のことに集中したいと思っています。友達からも「そういえば、美羽って女優やってたんだよね、忘れてた!」と言われたりするんですよ(笑)。
― 素敵な学校生活を送られているんですね。お仕事以外に夢中になっていることは何かありますか?
やっぱりダンスです。感覚的にお芝居と一緒なんです。曲に合わせて自分を見せる、表現するという作業が好きなんだと思います。
― 今のマイブームは?
本当に色々あって、コロコロ変わるんですけど(笑)。ずっと変わらないのは音楽を聴くことと、1人でどこかに出かけたり、1人で何かをすることが好きです。音楽は家にいるときも、移動中もずっと聴いています。お風呂と食事のとき以外はほぼ聴いています。今はaikoさんの曲にハマっていて、あと、「Saucy Dog」というバンドのライブには何回か行っています。でもライブのチケットの取り方がよくわらなくて、友達にとってもらって一緒に行っています(笑)。
― 今後演じてみたい役はありますか?
今は学生役が多いのですが、もう少し大人になったら、働いている役をやってみたいです。色んな職業があると思うので、楽しみです。
― これから先、将来どんな俳優になりたいですか?
現場で毎回多くの俳優さんに圧倒されてばっかりで、皆さん本当にすごいなと思っています。この人みたいになりたい・・・と1人に絞るのは難しいのですが、毎回現場に行って思うのは、皆さんの努力の量が凄いということ。私にもこんなにできるのかな?と思うくらい、自分ができることを全てやっていらっしゃる姿が本当にカッコいいなと思っています。私もずっとずっと何かを勉強したり練習したり、努力できる俳優さんになりたいなと思いました。
ー それでは最後に、ドラマ「下剋上球児」を楽しみにしている皆さんにメッセージと、女優・新井美羽としての意気込みをお聞かせいただけますか?
ドラマに登場する部員たちを見て、その子の家庭環境とか状況だけでなく、彼らの気持ちは私たち学生と重なる部分がきっとあると思いました。私たち学生にも大人の方にも共感する部分がたくさんあると思います。私は監督や、部活の顧問の先生、大人の人からもらう言葉が凄く響きました。先生や大人の言葉にも注目して観ていただきたいです。私も色々な先輩たちの言葉を大切にして、俳優としても頑張っていきたいです。
【新井美羽/Miu Arai】
2006年9月17日、東京都生まれ。
2017年NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」と連続テレビ小説「わろてんか」で主人公の幼少期を演じる。2023年にはTBS「100万回 言えばよかった」、MBS「明日、私は誰かのカノジョ2」に出演。
TBS系日曜劇場「下剋上球児」
2023年10月期(10月~12月)ドラマ
毎週日曜21:00~放送
出演:鈴木亮平、黒木華、井川遥、生瀬勝久、小泉孝太郎、小日向文世 ほか
撮影:ナカムラヨシノーブ