MBS/TBSドラマイズム
「都立水商!~令和~」
制作発表会
◆レポート◆
5月よりスタートする新ドラマ『都立水商!~令和~』(MBS/TBSドラマイムズ)の制作発表会舞台挨拶イベントが22日に東京にて行われ、主演を務める竜星涼と、共演の松井玲奈、恒松祐理、瀬戸利樹、伊藤萌々香、大原優乃、飯窪春菜、小野寺晃良、バンダリ亜砂也と、メガホンを取った山本透監督が登壇。撮影の様子やストーリー、テーマに対する印象などを語った。
本作の元となった作品は、作家・室積光の小説『都立水商!』。2001年に年に発表され発行部数250万部超を超えた人気作品で、後に漫画、ドラマにもなった。今作は以前の作品から設定を一新、舞台を現在に移し近年の風俗事情などもふんだんに盛り込まれた作品となっている。ストーリーは、日本初の水商売専門教育を行う「東京都立水商業高等学校」、略して「都立水商」に赴任してきた一人の新米教師が、水商売を教えるという使命に戸惑いを見せながらも、生徒に寄り添いつつ困難に立ち向かい、ともに成長していく様を描く。
竜星は、水商の実態を知らないまま赴任する歴史の教師・石綿直樹役、松井は銀座から六本木まで、数々の名店でナンバーワンを獲得してきた元カリスマキャバ嬢で、キャバクラ科実習教師の乾千花役を担当する。キャストにはほかに升毅、濱津隆之、永尾まりや、堀田茜らが名を連ねている。
■「先生」という職業に戸惑いながらも、新鮮な世界に刺激を受けた竜星涼、松井玲奈
初めに、教師役を演じる竜星、松井がその感想をたずねられると、竜星は「(学生役として)制服姿を求められればやるけど、教師役をやらせてもらうのは目標でして」とコメント。これまでも教師役はあったが、以前出演したドラマでは、生徒が全員竜星より年上という変わった設定であったことを振り返りながら、いよいよという気持ちで出演に臨んだことを回想する。
しかし台本を読み進めていくうちに、普通の高校だと思ったら「水商売を教える高校」という事実が判明し「なかなか普通の学校には就職させてもらえないんだなあ、と…」と、一風変わった設定に戸惑った様子。それでも「読み進めていくうちに、そこから学ぶこともたくさんあって、これぞ熱い“学園ドラマ”という内容だったので、そこを若いフレッシュな生徒たちの皆さんと一緒に作り上げていけたかなと思います」と壁を乗り越えた撮影を振り返る。
一方「人前に立ってしゃべるというのは、わりと馴れているほうだと思った」と語る松井だが、あまり教師役をやり馴れていないところもあり「いざ先生となって教壇に立つと、プレッシャーが全然違うのだなと思いました。説明をするセリフも多かったので、毎日日必死に間違えないようにセリフを覚えて行ってました」と、大きな苦労があったことを振り返る。
他方でキャバクラやホストクラブといった、自分にとって非日常的な世界に「自分の知らない世界の中のシステムを知ることができて楽しかったので、緊張感もありつつ楽しみながら授業をしていました」と、新鮮さを感じたようだ。ただ実習シーンなどで出てくる言葉には「ほぼ初めてで、多分これからは言わないかもしれないなという言葉もたくさんあったかと思います」などとコメントし、笑いを誘っていた。
■それぞれ和気あいあいとしたキャバクラ科、ホスト科
キャバクラ科の生徒役を務める常松は「とっても楽しかったです。私は久々に学園モノのドラマだったんですが、同世代がいるととてもうるさくなって」とキャバクラ科チームのにぎやかな現場を満喫した様子。またそんな中で演技上の大きな支えとなった竜星については「本当に兄貴的な存在で一緒にいてくださったりしたので、それは私たちの支えになったし、お芝居の勉強になった」と絶賛。思わず竜星も「もっと言って」と後ろからあおりを入れ、笑いを誘った。
伊藤は「休憩時間みたいな雰囲気があって、みんなでワチャワチャしゃべりながら写真を撮影したりしていた」と撮影時の雰囲気を振り返る。そんな和気あいあいとした雰囲気の中で、大原は「竜星さんが、差し入れに駄菓子をたくさん持ってきてくださって。だから休憩時間には駄菓子屋さんに走って行く、みたいな楽しみな気持ちになりました。“駄菓子屋・竜星”っていうコーナーを作ってくださって」とさらに絶賛。竜星は女優陣にはかなり好評だったようだ。
一方、飯窪は撮影現場を回想。撮影現場は本当のキャバクラ、ホストクラブで行われており、きらびやかな様子にかなり魅せられた様子。そしてつい「キャバクラはもう行くことないかなと。でもホストクラブは、これからわからないけど…」などとポロリ。慌てて竜星に「わからないって…いろんなこと言うと、本当に(記者さん)書かれるからね…」と一喝、爆笑を誘っていた。
対してホスト科の生徒役の瀬戸も「めちゃめちゃ仲が良すぎて、内容のない話ばかりしていた」と、ホスト科メンバー同士でお互いがかなり仲を深めた様子を振り返りながら「シャンパンコールとかは、みんな一丸となってやっていた」とコメント。見どころでその結束をしっかりと発揮したようだ。
またバンダリは「もともと学園とかに出るのは初めてだったけど、ホスト科って…最初に台本をもらったときに、“自分、これ向いてるんじゃないか”と思うくらい。周りからも“ホストっぽいね”と言われていたから、そこはやり易かった」などと自虐気味に語りつつも、うまくやり遂げた撮影に満足な様子。小野寺は「僕はあまり同年代と共演する機会がこれまでなかったけど、年が近しい分くだらない会話とか『女性の方がいっぱい載っているような雑誌』を見てワイワイしたり、本当の学園生活みたいなことをしていました」と、男性陣も和気あいあいとした現場の様子を振り返る。
そんな出演陣に対するキャラクターの印象を、山本監督も振り返る。直樹というキャラクターに関しては「例えば『GTO』や『ごくせん』のように暴れたりしないし、彼自身に必殺技はないけど、生徒たちが悩んでいるときに並んで一緒に考えてくれるようなキャラクター」と思い描いていた性格を表し「実際の竜星くんがそんな人で、本当に生徒たちの兄貴的存在として常に寄り添ってくれたと思う」とコメント。その存在感は、ピッタリと役柄にはまった様子。
松井が演じる乾役に関しては、当初台本のト書きに「ひと際いい匂いのする、美しい千花先生」と表現され、かなりハードルの高い設定をされていたことを明かし、当初このイメージ実現には悩んだことを振り返りながらも「楽しみにしていただければと思っています」と映像で表現されたイメージへの期待をかきたてた。
そして全員24人のクラスメイトとなる生徒たちについては「それぞれすごくキャラが濃いんですけど、役の大小はあれど乗り越えなければいけない壁というか、演技をしていく上で自分にないものを引き出すべく格闘している姿は、すごく美しくて。そんな一つずつの壁を乗り越えていった結果がすごく出ているので、楽しみにしてほしいなと思います」と作品をアピールした。
■「水商売」という職業への印象が変わるストーリー
この日は大ヒット祈願として、シャンパンタワーが登場。さらに新宿歌舞伎町のホストクラブで働く現役ホスト2名を迎え、劇中で披露される水商オリジナルのシャンパンコールに少し手を加えた大ヒット祈願のシャンパンコールを実施。登壇者全員で迫力のシャンパンコールとなり、観衆を沸かせた。そんな登壇者に対し山本監督は「口パクをやっている奴がいないかチェックしてたけど、大丈夫だよね」などとコメント、笑いを誘った。
そして最後に質問コーナーが設けられ、メディア側からの質問が受け付けられる。松井に対して、キャバクラ科の生徒の中で「誰がこの仕事に向いているか?」と質問が向けられると、松井は実習活動を行うシーンの撮影を振り返り「全員素質があると。生徒のみんなは才能があるというか、人を引き付ける魅力があるなと思いました」と、キャバクラ科の先生らしい、良い印象を与える回答。
さらに竜星、松井にドラマの第一話の見どころをたずねられると、竜星は「これからいろいろと始まっていく最初の段階として見てもらえると、どんどん感情移入していく中で、きっと最終的には感動して見てもらえる作品なんじゃないかと思う。だからまずはイメージを払拭するような部分を見てもらえればいいんじゃないかと思う」とコメント。
松井も「一話はそれぞれのキャラが出てくるというのが見どころでもあるけど、見る方が抱いている水商売に対するイメージが徐々に変わっていくと思う。だからまずはフラットな気持ちで見るというのが、見られる人の中で一番大事というか。それが(さらに)最終回までに、どんどん感情やイメージが変わっていくのが見どころだと思います」と付け加える。
そして最後に竜星は「水商売という仕事のイメージを払拭できる作品で、『令和』という新しい時代にピッタリの、新しい学園モノという作品が誕生したかなと思う。(普通の)学校では習えないような、人生で一番大事なものなどを『水商売』というところからヒントを得られるようになって、いろんなものがちりばめられた作品になっています」と作品をアピールしながら、早くも「パート2も僕は望んでいるので、是非みんなの応援も発信してもらえればうれしく思います!」と呼び掛けた。
キャスト:
竜星涼 恒松祐里 瀬戸利樹 伊藤萌々香 神尾楓珠 大原優乃 飯窪春菜 小倉優香 / 濱津隆之 永尾まりや 堀田茜 / 松井玲奈 升毅
監督:山本 透
Ⓒ「都立水商!~令和~」製作委員会・MBS
https://www.mbs.jp/mizusho/
放送日:
MBS 5月5日日曜24:50~放送スタート
TBS 5月7日火曜25:28~放送スタート ほか
MBS/TBSドラマイズムにて5月初旬スタート