WOWOW 連続ドラマW「さまよう刃」の完成報告会が、5月13日、東京国際フォーラムにて行われ、主演の竹野内豊をはじめ、共演の石田ゆり子、三浦貴大が登壇した。
人気作家・東野圭吾の最高傑作であり、犯罪小説史に残る問題作「さまよう刃」を連続ドラマ化。男手ひとつで育ててきた娘を、未成年の男たちに残虐な手段で殺されてしまった主人公が、良心と罪の意識、法律の壁の間でもがき苦しみながらも復讐に突き進む姿を描く。
主人公・⾧峰重樹役を竹野内、⾧峰に思わず手を差し伸べてしまうペンション従業員・木島和佳子役を石田、警視庁捜査⼀課・巡査部⻑の織部孝史役を三浦が演じる。
竹野内は2009年に本作が映画化された際、逃亡する⾧峰を追う刑事の役を演じており、今回は法を犯しながら「追われる」父親役。時を経て同名・同原作の作品で異なる役柄を演じることは異例であり、「追う」立場の思いを知る竹野内だからこそ感じ取ることのできる新たな⾧峰像に期待が集まっている。
竹野内は「いつ放送できるのか分からない状況で撮影が始まったので、無事に完成し放送が決まったことを嬉しく思う。素晴らしい作品になっているので一人でも多くの方に観ていただきたいです」と、感無量の面持ちで挨拶。
⼤切な娘を殺され、法では裁かれない犯⼈の少年たちに⾃らの⼿で罰を下そうとする難しい役を演じた竹野内だが、「もし⾃分⾃⾝が⻑峰さんだったらどうするか?と深く考えさせられる作品でした。普段は役を引きずることなく、オン・オフは上手く切り替えられると思っていたのですが、重いシーンを撮った日は家に帰ってからも2日間くらいヘビーな気持ちが抜けなくて、私生活でも苦しかったです」と精神的にもハードな撮影を振り返った。
石田は「もし⾃分が和佳⼦だったというより、もし⾃分が⻑峰さんだったらどうするんだろうと考えました。私はどうしても長峰さんに共感してしまう。皆さんも自分に同じことが起きたらどうするか考えて観ていただければ」とコメント。
また、約15年ぶりの共演となった竹野内と石田。石田が「映画版の織部役を観ていたので、(今回の演技を)わー!そうきたか!とエンターテイメントとしてワクワクしてしまいました繊細な心の痛みがひしひしと伝わってきました」と竹野内を称えると、竹野内は「重く緊迫した現場にゆり子さんが来ると、スタッフたちが(喜んで)和むんですよね(笑)。ゆり子さんと現場の空気を共有できて心が救われました」と、共演を喜んだ。
一方、2009年の映画版で竹野内が演じた役を今回演じることとなった三浦は、「織部は難しい役でとても緊張しました。映画版は観ているのですが、今回のお話をいただいてもう一度見返すことができませんでした。芝居が引っ張られるかもしれないし、余計に緊張してしまって現場にいられないんじゃないかと思って」と心境を明かした。そんな三浦を竹野内は「決して顔には出さない心の動きを見事に体感していらして素晴らしかった」と絶賛。三浦は「ありがとうございます」と深々とお辞儀をして恐縮しきりだった。
原作者の東野圭吾さんが今作で伝えたいメッセージについて、竹野内は「2004年に東野圭吾さんが原作を描いてから17年経った今でも同じ様な問題が世の中に起こることがとても感慨深い。少年法に守られて犯した罪に対して⾒合わない判決が下されることが、現実にも度々起こっているかと。全編通してその問題が提起されていると思います」と語った。
さらに、自ら裁くか否かという内容にちなみ、「決断に迷ったらどうするか?」と問いかけられると、竹野内は「最近CMでどのアイスにするか悩んでいるし、他のドラマでは法で裁くことに悩む裁判官を演じているので、いつも悩んでいるイメージが多いかもしれませんが(笑)、僕は直感タイプなので、問題解決には時間がかからないんですよ」とニッコリ。同じ質問に石田も「チャンスの神様は前髪しかないというので、すぐに決めます」と笑顔を見せ、三浦も悩まないタイプだという。「ただ、僕はどっちでもいいから。こだわりがないんです。雑なほうです」と言って苦笑いする三浦だった。
最後に、竹野内が「ドラマは難しい規制の中で作らないといけないのですが、今作は今までのドラマの概念を覆してしまうのではないかと思う作品です。長い映画を撮っているような感覚でした。衝撃的なシーンもありますが、酷いところを⾒せつけるために作ったのではなく、少年法などの問題、被害者加害者、その家族などたくさんの⽅の思いを感じていただける作品に仕上がっています。ご期待ください!」とアピールし、報告会を締めくくった。
犯罪小説史に残る問題作をついに連続ドラマ化!
■ストーリー
社会や法律、すべてを敵に回してでも家族のために復讐を果たす…⾧峰重樹(竹野内豊)は妻を亡くしたのち、男手ひとつで一人娘・絵摩を高校生になるまで育ててきた。時折、喧嘩こそすれ、父娘は互いに支え合いながらつつましく生きてきた。ところが、ある夜、絵摩がバイト先から戻らず、やがて凄惨な遺体で発見された。数日後、悲しみに暮れる⾧峰のもとに、犯人の名と居場所を告げる密告電話がかかってくる。逡巡の末、教えられたアパートへ向かい部屋を物色すると、そこには絵摩があまりにもむごい手段で殺されていく様を捉えた映像が残されていた。帰宅した犯人の一人・アツヤを思わず殺害してしまった⾧峰は、主犯のカイジを追う。カイジやアツヤは、現行法上はまだ死刑は適用されない「少年」。父の行動は、是か非か。世論を二分する⾧峰の逃亡復讐劇が始まった。
連続ドラマW 東野圭吾「さまよう刃」
5月15日(土)放送・配信スタート (全6話)
毎週土曜夜10時【WOWOWプライム】【WOWOW 4K】【WOWOWオンデマンド】
(第1話無料放送)
<スタッフ・キャスト>
原作:東野圭吾『さまよう刃』(角川文庫刊)
脚本:吉田紀子(「東野圭吾 片想い」、「東野圭吾ダイイング・アイ」)
音楽:髙位妃楊子(映画『岬の兄妹』)
監督:片山慎三(映画『岬の兄妹』、『そこにいた男』)
プロデューサー:井上衛 渡邉浩仁
制作協力:AX-ON
製作著作:WOWOW
出演:⽵野内豊 ⽯⽥ゆり⼦ 三浦貴⼤ 古舘寛治 瀧内公美 井上瑞稀(HiHi Jets/ジャニーズJr) 本⽥博太郎 / 國村隼
【番組特設サイト】https://www.wowow.co.jp/drama/original/samayou/
「連続ドラマW 東野圭吾 『さまよう刃』」まもなく放送・配信開始!
東野圭吾原作WOWOWオリジナル連続ドラマ全6作品をWOWOWオンデマンドで配信中。
詳細はコチラ→URL(https://wod.wowow.co.jp/feature/2376)
対象作品:連続ドラマW 東野圭吾「⽚想い」
連続ドラマW 東野圭吾「カッコウの卵は誰のもの」
連続ドラマW 東野圭吾「幻夜」
連続ドラマW 東野圭吾「ダイイング・アイ」
連続ドラマW 東野圭吾「分⾝」
連続ドラマW 東野圭吾「変⾝」
【WOWOWオンデマンド】
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