TBSテレビ60周年特別企画・日曜劇場ドラマ「天皇の料理番」の制作発表が、4月20日、東京・学士会館にて行われ、主演の佐藤健をはじめ、共演の黒木華、鈴木亮平、桐谷健太、柄本佑、高岡早紀、佐藤蛾次郎、芦名星、武田鉄矢、加藤雅也、美保純、杉本哲太、郷ひろみ、小林薫が登壇。キャスト陣は役柄の衣装で登場し、ドラマに対しての熱い思いを語った。
本作は、直木賞作家・杉森久英の同名小説を原作に、一口のカツレツをきっかけに、料理人になる夢をつかみとるため福島から上京した田舎の青年が、ついには26歳で天皇の料理番(宮内省厨司長)を務め上げるまでに成長する秋山徳蔵氏(劇中名は篤蔵)の姿を描いた人生ドラマ。
TBS連続ドラマ初主演となる佐藤は、「越えるべきハードルが多いですが、日々精一杯、誠意をこめて演じています。多くの方に見ていただきたい」と挨拶。「周りから『お前にかかっている』と言われプレッシャーもありますが、あまり考えないようにしました。自分への挑戦です」と目を輝かせた。
役づくりのため、「福井弁、料理、フランス語の勉強が大変だった」と吐露した佐藤。これまで料理の経験は全くのゼロ。「包丁すら触ったことがなかったです。“刀”だったら持っていましたが(笑)」とジョークを飛ばしながらも、「昨年8月から料理学校に通って一から学びました。食べることも好きなので、中途半端にはしたくなかったのでこれまで手を出してこなかったんです。まだ得意料理と呼べるものはないけれど、キャベツの千切りは普通の人より上手だと思いますよ」と自信をみせた。
献身的に篤蔵を支える妻・俊子役の黒木は、「篤蔵さんが自分自身の夢を切り開いていっている姿は私も映像を見るのが楽しみです」と愛情たっぷり。「篤蔵を愛するために、健さんの日めくりカレンダーをめくっていました」とニッコリ。
今回、役づくりため20キロの減量を成功させた鈴木は、「減量も大変でしたが、プロデューサーから『表現としてではなく、本気で篤蔵を愛してくれ』と言われ、毎日ずっと健君のことを考えていました。DVDを見ながら“可愛いなぁ~”ってね」と明かし、記者たちの笑いを誘った。
フランス在住の日本大使を演じる郷ひろみは、「撮影に入る前からずっとフランス語聞きっぱなしでした。家でもフランス語を流していて、僕の息子たちが「アロー?」と言っているように聞こえるほど・・・(笑)。おそらく一生自分の中から消えていくことはないだろうなあと思うくらいでした」と役に没頭した様子を伝える。
福井出身の漢文学者、白川静さんを尊敬してやまないという武田は、「“愛”という字は、気になる人を振り返る姿から成り立っている」と説明し、「実は、『以前に“人”という字は人が互いに支えあっている』なんて生徒に教えましたが、『あれは人が歩く横向きの姿です』白川さんに間違っていると指摘されまして」と、思わぬエピソードを暴露。「知ったかぶりをして、バカな中学校教師がご迷惑をおかけしました」と詫びる場面も。
最後に佐藤が「このドラマは、1人の男ががむしゃらに夢を追い続けた姿だけではなく、魅力ある登場人物のみなさんがそれぞれの思いでその男を支え、優しく愛してくれた愛の形を描いています。“夢は1人では叶わないし、夢は1日でも叶わない”ということを感じていただけたら嬉しいです」と見どころをアピールし会見を締めくくった。
TBSテレビ60周年記念特別企画 日曜劇場『天皇の料理番』は4月26日(日)よりスタート。
TBS系にて毎週日曜よる9時放送。初回は2時間スペシャル。
公式サイト:http://www.tbs.co.jp/tenno_no_ryoriban/