Open Close

草刈正雄&溝端淳平インタビュー! 緊張感ある現場に充実感!草刈:自分と真逆の役どころが楽しい! 溝端:草刈さんは江島総理そのもの! 「連続ドラマW オペレーションZ ~日本破滅、待ったなし~」

「連続ドラマW-オペレーションZ」草刈正雄様×溝端淳平様-(8)

「連続ドラマW オペレーションZ ~日本破滅、待ったなし~」が、3月15日(日)よりWOWOWプライムにて放送スタートする。
「ハゲタカ」シリーズの真山仁による、衝撃の作品を実写ドラマ化した本作は、国家財政赤字1000兆円の危機を救うため、時の総理大臣・江島隆盛と、財務省のエリート官僚4人の特命プロジェクト「オペレーションZ」の闘いを描く、未曾有の超大型政治経済エンターテインメント!

この度、総理大臣・江島隆盛役を演じた草刈正雄さんと、彼の片腕とも言える財務省主計局総務課課長補佐・周防篤志役を演じた溝端淳平さんがインタビューに応じてくれた。壮大なプロジェクトをテーマの中、それぞれの人物を熱演したお二人に本ドラマへの熱い思いをじっくりと語ってもらった。

「連続ドラマW-オペレーションZ」草刈正雄様×溝端淳平様-(14)

― 最初に台本を読まれた時に印象はいかがでしたか?

草刈正雄(以下、草刈):珍しい題材だと思いました。緊張感のある作品なので挑戦してみようと思いました。このようなシリアスな政治ものはあまりないような気がして、興味を惹かれました。でも、とにかくセリフが多くて、政治の言葉なので難しいんですよ。(俳優の)皆さん、口が回らなくて苦労されていました(笑)。

溝端淳平(以下、溝端):とっても生々しいし、自分が生きている日本の情勢をとても身近に感じました。原作を夢中になって読んだのですが、読むたびに手が震えて、恐怖すら感じました。フィクションとは思えない説得力があり衝撃的でした。

― 溝端さんは、真山仁さんの作品に出演できるのが嬉しいとお聞きしました。

溝端:「ハゲタカ」が好きです。昨年30歳になり、真山先生の社会派ドラマに声をかけていただき、僕にとって官僚という役は初めてでしたし、とても光栄です。

「連続ドラマW-オペレーションZ」草刈正雄様×溝端淳平様-(37)

― それぞれ総理大臣と官僚という役を演じるにあたって、役作りや役とどう向き合っていったのかを教えてください。

草刈:僕はあまり役作りをしないんです。台本を読んで直感でなんとなくざっくりとインスピレーションを受けて演じます。政治のこともそんなに詳しくはありませんが、政治に詳しい友人に話を聞いてイメージして臨みました。あとは自分が感じたままを演じただけです。

溝端:僕は勉強不足なところがたくさんあったので、親戚のおじさんや、40代50代の大人の方にお話しを聞いたりして勉強しました。

― 演じるうえで心がけていたことは?

溝端:例えば、普通の30代の会社員という等身大の役なら、セリフの言い回しを少し自分なりに変えてみたりすることもあるんですが、今回は一語一句間違えないように気を付けました。あまり談笑しているシーンもなく基本的に会議、会議の繰り返しなので、台本に書かれてある通りの言葉を意識して明確に伝える。普段使わないような言葉が多いので、それをいかに自分に染み込ませて普段から何千回と使っている言葉として聞こえるように意識しました。

― 草刈さんも、セリフ量が多いと。

草刈:台本にあるセリフ、言葉を見て最初は「なんだこりゃ~!」と思ったんですが、これがだんだん快感になってくるんです、政治の言葉が。僕も初めての経験ですので、この緊張感の中でどういうふうに映っているか楽しみです。

1話AカットDSC_5537

― コミカルな演技も魅力的な草刈さんですが、今回はまた違ったキャラクターです。普段のご自分とは役柄にギャップがあるとのことですが。

草刈:江島は全くガチガチの堅物人間ではないので、人間味がある総理を演じてみたいと思いました。普段の僕とはけっこう違いますよ、性格が。僕はもっとだらしないです(笑)。でも、真逆の方が演じていて面白くて楽しいんです。今回は大変ながらも楽しくやっています。

― 高橋メアリージュンさんが、「草刈さんが現れると、まさに総理大臣のようで現場が引き締まる」と仰っていました。お二人は久しぶりの共演になると思いますが、草刈さんの総理大臣はいかがでしたか?

溝端:僕が言うのもおこがましいのですが、ピッタリだなと。立ち姿や歩き姿は江島総理そのものですし、現場に草刈さんがいらっしゃると空気が締まります。立っているだけ、腰掛けているだけでとにかくカッコいいです。現場を引き締めてくださるし、みんなを引っ張ってくださるので本当に助かっています。

「連続ドラマW-オペレーションZ」草刈正雄様×溝端淳平様-(19)

― 草刈さんは、溝端さん演じる周防を下の名前の「篤志」と呼んでいいますが、溝端さんとご一緒されていかがですか?

草刈:非常に官僚になりきっているんじゃないでしょうか。官僚は“侍”と言う人もいるんです。本当に日本のことを考えていて、いい上司の下に就くと「命を捨てられる」と思うくらいらしいです。溝端くんは優秀な官僚にピッタリだと思います。

― 撮影されてきた中で、特に印象的だったシーンは? ちなみに、高橋メアリージュンさんは総理のための原稿を皆で書きあげたシーンを上げていました。

溝端:(放送分に)使われているかわかりませんが、あのシーンでメアリージュンさんは、ご自分が映ってないのに、草刈さんを撮っている時に泣いていました。自分たちが命懸けで作った原稿を総理が命懸けでバトンを繋ごうとしてくれたシーンなので、印象に残っています。
あと、僕は「オペレーションZ」に誘われる前に江島総理に再会したとき、総理が初めて僕を下の名前(篤志)で呼んで「頼むぞ」と肩をポンと叩くシーンがあるのですが、その時に草刈さんが少しだけニコッとされるんです。そのシーンで、男が男に惚れるっていうことはこういうことを言うのだろうなと思いました。この人だったら付いていきたいなと思う、人の心を掴むカリスマ性みたいなものが江島総理に強く感じたシーンだったので印象的でした。

草刈:僕もみんなが書いてくれた原稿をこれから国民に発表する前の、オペレーションZの面々が集まるシーンは、グッときましたね。このドラマを観てくれる官僚の方々はみんな泣くんじゃないでしょうか。

「連続ドラマW-オペレーションZ」草刈正雄様×溝端淳平様-(42)

― ドラマはとても緊迫感がありますが、撮影現場の雰囲気はいかがですか?

溝端:非常に集中力の高い、とても緊迫感ある現場ですね。それぞれのシーンはもちろんですが、皆さんのセリフが大変なので、会議のシーンなどは特に緊張感があります。でも、撮影を離れた待機場では非常に和やかなチームワークのいい現場です。

草刈:ドラマの内容がシリアスですから、皆さん緊張されていたと思います。でも、それがいい感じに映像に表れているかと。とにかくチャラチャラしてられなんですよ、台本が凄くて、気が抜けないんです。俳優もスタッフも緊張していました。そんな中でも溝端くんが明るくムードメーカーになってくれていると思います。僕は役に引きづられてムスッとしてますよ(笑)。

― 常に総理大臣といった感じですか?

草刈:そうですね。そういう気分になります。そうしないといけないと思いますし。

「連続ドラマW-オペレーションZ」草刈正雄様×溝端淳平様-(43)

― 壮大なプロジェクトをテーマにした本作ですが、それぞれの人となりも見どころです。江島総理と官僚・周防篤志との人間関係も色濃く描かれています。お二人の理想の上司、部下もしくは先輩、後輩とはどんな人物でしょうか?

溝端:僕の尊敬してやまない先輩方は人間的に常に何かと戦いつつ、失敗したら失敗を認め、笑うときは笑う・・・という器の大きい、生き方が人間くさい方で、そういった人に惹かれます。それは先輩だけではありませんが、そういう人が好きなので、一緒に居たいです。いつか自分も後輩にそう思われたいですね。

― そういう意味では、江島総理は理想に近いですか?

溝端:そうですね。とても人間くさいと思います。

― 江島総理の草刈さんはいかがですか?

草刈:江島総理は、理屈じゃなくて、「こいつ(周防)を気に入った」というところがあったと思います。直感的に分かる人なんだと思います。僕は個人的に体育会系の人が好きですね。挨拶ができて、ピッとしているヤツがチャーミングだと感じます。そういう後輩に惹かれますね。彼みたいなね(と、溝端を指差してニッコリ)。

溝端:いやいや、すみません。言わせてしまったみたいで・・・(笑)。

「連続ドラマW-オペレーションZ」草刈正雄様×溝端淳平様-(27)

― ドラマがとてもリアルで、実生活と重ねて観てしまいますが、実際に演じられてどう感じられましたか?

草刈:難しい内容ですが、こういうドラマをやったほうがいいんじゃないか、皆さんに観ていただき考えてほしいと思います。

溝端:今の世の中とリンクして考えてしまいます。この作品を通じて知ったこともたくさんあります。先日、IMFが「消費税が15%になることを10年以内に日本に提示している」というニュースを見ましたが、もう感覚がおかしくなっていて「15%でいいのか・・・」と思ってしまって。物語にもありますが、少し極論であっても総理が世の中に訴えかけることによって、みんなが覚悟できるので、日本の皆さんに少しでも(この話を)頭の片隅にでも置いてもらえれば意義のある作品になると思います。国債という国の借金をいち家庭の家計に置き換えると本当に分かりやすいと思います。“国”のものと考えると莫大になりすぎて、想像しにくいんですが、ドラマというエンターテイメントを通じて知ってもらうという、とても意味のあるプロジェクトだと考えます。

― 本作は老若男女、どの世代の方にも注目されると思いますが、特にこれからの日本を担う若い世代の方々にも観ていただきたいドラマだと思います。最後に、あらためてこのドラマの魅力とこれからご覧になる皆さんにメッセージをお願いします。

草刈:とにかく、こういう物語を知ってほしいです。そして感じてほしいです。とても魅力的なドラマだと思います。ぜひ観てほしいです。

溝端:官僚の仕事はよく分からないし、なかなか身近に感じられないと思いますが、日本の危機、財政状況をとても分かりやすくドラマチックに描いている作品です。このドラマに出演したことによって、僕自身も興味を持ちましたし友達に財政ニュースの話をすると興味を持って聞いてくれて盛り上がったりするんです。このドラマを観た人が、友達と話をしてくれるようになったら嬉しいです。

「連続ドラマW-オペレーションZ」草刈正雄様×溝端淳平様-(14)

【草刈正雄(くさかり・まさお)プロフィール】
1952年9月5日生まれ。福岡県出身。70年、資生堂の男性化粧品ブランド「MG5」の広告モデルとしてデビュー。その後俳優に転身。近年の代表作は、NHK大河ドラマ「真田丸」(16年)の真田昌幸役、NHK連続テレビ小説「なつぞら」の柴田泰樹役など。NHK BSプレミアム美の壺」にもレギュラー出演中。

【溝端淳平(みぞばた・じゅんぺい)プロフィール】
1989年6月14日生まれ。和歌山県出身。A型。2006年、第19回ジュノン・スーパーボーイ・コンテストでグランプリを受賞し芸能界入り。2007年にドラマ『生徒諸君!』(テレビ朝日系)で俳優デビュー。ドラマ・映画・舞台と活躍の場を広げる。映画『赤い糸』、『黄金を抱いて翔べ』『祈りの幕が下りる時』や、ドラマ『新参者』、『失恋ショコラティエ』や、主演を務めるNHK-BS『立花登青春手控え』ほか多数の作品に出演。近年は精力的に舞台に取り組んでおり、主な出演作は『ヴェローナの二紳士』、『ムサシ』、『るつぼ』、『管理人』、『ヘンリー五世』、『最貧前線』2019年度後期・NHK朝の連続テレビ小説『スカーレット』など。2020年4月には『柳生一族の陰謀』への出演も決まっている。

オペレーションZ■ポスタービジュアル(サイズ小)

「連続ドラマW オペレーションZ ~日本破滅、待ったなし~」
キャスト:草刈正雄 溝端淳平 高橋メアリージュン
宅間孝行 小林隆 堀部圭亮 丸山智己 長谷川朝晴 手塚とおる / 名取裕子(特別出演) / 堀内正美 岩松了 きたろう
原作:真山仁『オペレーションZ』(新潮文庫刊)
脚本:櫻井武晴
監督:村上正典、都築淳一
音楽:やまだ 豊
プロデューサー:髙丸雅隆 加納貴治
プロデュース:羽鳥健一
制作協力:共同テレビ
製作著作:WOWOW
番組HP:https://www.wowow.co.jp/drama/original/oz/

3月15日(日)よりスタート(全6話)[第1話無料放送]
毎週日曜 夜10時よりWOWOWプライムにて放送

インタビュー撮影:ナカムラヨシノーブ

◆クレジット
【草刈正雄さん】
ヘアメイク:横山雷志郎(Yolken)
スタイリスト:九(Yolken)

<アイテム/プライス(税抜)/ブランド/問い合わせ先>
グレースーツ/\49,000-/MEN’S BIGI/メンズビギ
その他スタイリスト私物

【溝端淳平さん】
ヘアメイク:菅野綾香(ENISHI)
スタイリスト:黒田 領