大ヒット映画『悪の教典』や『海猿』シリーズなど、迫力のある演技で高い存在感を示す俳優、伊藤英明主演のWOWOW連続ドラマW『罪人の嘘』（毎週日曜22:00～放送）が8月31日（木）から放送される。それに先立ち、7月28日、東京・丸の内の丸ビルホールにて完成披露試写会が行われ、伊藤英明と、共演の滝藤賢一、木村佳乃、瀬々敬久監督が出席。約200人の一般観客も参加する賑やかなイベントとなった。
伊藤が演じるのは、裁判に勝つためなら手段を選ばない悪名高い高級弁護士、笠原卓也。対照的な正義感を持つ人情派弁護士、楠之瀬を滝藤が演じ、木村佳乃、仲代達矢、筒井道隆など豪華キャストが脇を固めている。本作は、「人が人を裁く」ことの意味を問い掛ける 笠原の栄光と闇を描いた本格的リーガルサスペンス。
「善悪の判断は時代や国によって変わってくる。自分自身、“善悪”って何だろうと30秒だけ考えたけれど、よくわからなかったのでセリフを覚えようと思いました」と、作品に臨む真摯な姿勢を見せるも、ジョークで会場を和ませた。
とはいえ、「撮影も映画と同様に一台のカメラで行われたので、10ページもある同じ場面を4回もやったんですよ」と語り、撮影にも苦労したようだ。ドラマにちなんで行われた伊藤への“公開裁判”で、その様子が具体的に明かされた。
瀬々監督から「撮影中、ことあるごとに『俺はダメだ、引退だ』との言葉を10数回放った」などと告発されると、「愚痴を言ったり、泣き言を言ったりする人間なのでその通り。それが罪ならば僕は引退するしかないですね」と開き直り。また、今回で3度目の共演となる木村とはすでに気心が知れた中。木村から「私の（女性）マネージャーに相撲の技をかけるんです。けっこう本気で。精神年齢が小学4年生ですね。精神年齢詐称罪では？」と訴えられる始末。伊藤は、「俺はもうすぐ39歳。もう大人だよ。精神年齢が低いなんて言われたら恥ずかしいだろ～」と、頭をかいた。結果的に観客から“有罪”の最終判決を受けた伊藤は、「この有罪判決を聞いたら、家の母親が悲しみます。絶対に記事にしないでくださいね」と懇願していた。
ドラマ「半沢直樹」で一気にブレイクし、映画『るろうに剣心』の続編にも出演するなど、飛ぶ鳥を落とす勢いの滝藤は、仲代達矢とは9年ぶりの共演。「無名塾のときに芝居の基礎を骨の髄まで徹底的に叩き込んでいただいたんです。俳優続けていてよかった」と感激しきり。さらに、「弁護士役は初めて。どう振る舞ったらいいのか、膨大なセルフも難しかったので、伊藤さんと相談しながら･･･」とコメント。すると、「あれだけのセリフを家に子供が3人もいて、どう覚えるの？って何回も聞いたよね(笑)。台本にたくさんの書き込みを見て、“こうやって役作りするんだ。俳優さんって難しい仕事だなあ”と思いましたよ」と笑いを交えながらも滝藤を称える伊藤。
そんな現場の苦労がキャスト陣の絆を深めたようで、伊藤は「作品が大変だった分、連帯感が強くなったようです。この作品は、回を重ねるごとに面白くなるドラマ。2話以降は1話の3倍くらい面白くなっているし、最終話は1000倍面白いです」と自信をもってアピール。「この表現が小学校4年生なんですね」と自らツッコミ、終始笑いの絶えないイベントが終了した。
【STORY】
東京アサイズ法律事務所の弁護士・笠原卓也（伊藤英明）は、連続強姦殺人の容疑で死刑求刑されていた有村弘人(柄本時生)の逆転無罪を勝ち取る。
明らかに殺意を持って罪を犯した有村を無罪に持ち込んだ笠原に対し、怒りをぶつける遺族とマスコミ。笠原は“法に基づいた判決。責めるなら法を”と冷淡に言い放つ。一方、罪の意識もない有村を許せず、弁護を途中放棄した庶民派弁護士・楠之瀬正志（滝藤賢一）は複雑な思いを抱えていた。
そんな時、羽根田健三（仲代達矢）率いる巨大企業・日京ホールディングスの傘下である青葉製菓がアレルギー死亡事故を起こす。弁護を依頼された笠原は、あらゆる手段で原告側を追い詰める。そんな笠原のもとに、笠原の昔の弱みを握る松本省吾（渋川清彦）が金の無心に現われる。省吾と、その妹で医者の康子（木村佳乃）とは、児童養護施設で共に育った幼なじみであった。躍進し続ける笠原には誰にも言えない過去があった。
WOWOW連続ドラマW 『罪人の嘘』
8月31日（日）よりスタート！ 毎週日曜夜10：00 （全５話）※第1話無料放送
出演：伊藤英明、滝藤賢一、木村佳乃、中村蒼、甲本雅裕、柄本時生、竹中直人、松重豊、筒井道隆、仲代達矢ほか
監督：瀬々敬久（『アントキノイノチ』『感染列島』）
脚本：金子ありさ（『ヘルタースケルター』『陰日向に咲く』）
音楽：林祐介（「連続ドラマＷ 贖罪」『あなたへ』）
特設サイト：http://www.wowow.co.jp/dramaw/zainin/
