6月19日に幕を開けた舞台「ア・フュー・グッドメン」が、前日の18日に囲み取材&公開ゲネプロを行った。
本作は、映画『ソーシャルネットワーク』、TVドラマ「ザ・ホワイトハウス」など、数々の話題作を放ってきたカリスマ脚本家、アーロン・ソーキンによる傑作法廷舞台劇。
原作では20人に及ぶ登場人物を、今回は7人に限定。“2015年に上演すべき日本オリジナル版“として上演される。
ドラマ『昼顔』で注目を集めた淵上泰史が初舞台・初主演で挑む他、瀬奈じゅん、小西遼生、田口トモロヲが脇をかためる。
【囲み取材】
(写真左より) 上演台本・演出の鈴木勝秀と瀬奈じゅん、淵上泰史、田口トモロヲの4人が、囲み取材に姿を見せた。
鈴木が「何の心配も状態です」「お客さまの想像力をかきたてる演劇作品として仕上がったので、期待して頂いて結構です」と力みなぎる声で述べた。
直後に淵上は「緊張してます。台詞の量が多いので…」と小さな声で初舞台の不安をのぞかせる。だが「思いっきりやりたいと思います」とサッとふっきるように切り替えたのはさすが。
田口は「ここまで大きな権力を持った役をやるのは、初めて。しかも外人!」と場を和ませる。芝居上で淵上と対決することについて「若さ、体力、鮮度…まったく(淵上に)勝てる気がしません。芝居の醍醐味は現実と離れて対決できるということなので、芝居でコテンパンにやっつけて、ガチでぶつかりたい」
本作のキーワードとなる「コードR(レッド)」は、組織の中で規律を守るための厳しいお仕置き。
「過去の自身のコードレットは?」という質問で、瀬奈じゅんは「宝塚生活のすべてがコードレッドだったような気がします」と答えて爆笑に。そして「あのコードレッドがあったから、今の私があるんだなとコードレッドに感謝です」とまとめた。
最後に淵上は「僕が初舞台・初主演です。それを目撃するのは、この舞台しかありません。6人の先輩方と今日に向かって走ってきました。その熱意…そういうものを見に来て頂いて、ただ感じて頂けたらと思います」とメッセージを送った。
【公開ゲネプロ】
物語は…
キューバにある米軍海兵隊基地内で、海兵隊員が就寝中に襲われて死んだ。検察官ロス大尉(小西遼生)は、被疑者を殺人罪で起訴。だが事件の背景に疑問を抱いた内部調査部のジョアン(瀬奈じゅん)が被告の弁護を申し出る。しかし被告の弁護人に任命されたのは、引き受けた事件をすべて事前取引で処理し、法廷経験のないダニエル(淵上泰史)だった。
調査を開始した2人は、事件が軍隊内の暴力的制裁「コードR」に関係していることを知る……。
シンプルな舞台装置の中で、俳優たちの演技が背景を生み出す。冒頭から事件が語られ、1つ1つの台詞がその謎を解く手がかりであり、それを示す俳優はもちろん、聞く観客も逃すまいと緊張の渦に巻き込まれていく。
真実をどう導きだすのか。
トム・クルーズ、デミ・ムーア、ジャック・ニコルソンが演じた映画とはまた違う、舞台ならではの緊迫感を楽しめる1本だ。
舞台『ア・フュー・グッドメン』
6月19日(金)~28日(日)
東京・天王洲 銀河劇場
<スタッフ>
原作:アーロン・ソーキン
上演台本・演出:鈴木勝秀
<出演>
淵上泰史 瀬奈じゅん 小西遼生 菅原永二 阿部丈二 平埜生成 / 田口トモロヲ
<チケット料金>
全席指定 8,500円
お問合せ 銀河劇場チケットセンター 03-5769-0011(平日10-18時)