2017年6月27日(火)~7月23日(日)まで東京グローブ座にて上演される北山宏光主演舞台『あんちゃん』が、初日前にゲネプロを公開。囲み取材も行った。
北山にとっては、初のストレートプレイ単独主演作となる本作は、劇団「ONEOR8(ワン・オア・エイト)」公演をはじめ、様々な劇団や プロデュース公演の作・演出として、小劇場から大劇場まで幅広いフィールドで作品を提供し続けている田村孝裕の作・演出によるオリジナル作品。
出演は北村の他、北村演じる凌の母に荻野目慶子、父にベンガル。長姉に田畑智子、次姉に広澤草。凌の小学校時代の担任に菅原永二。
物語は…
凌の父は多額の借金を残して女と家を出て行き、母と苦労して2人の姉と凌を育て上げた。
高校へ行かず、母を助けてきた長姉も結婚し、子を持つ母に。次姉はキャリアウーマンとなり、ふたりとも独立したが、30才を迎える凌だけはバイトをしながら母を暮していた。
広澤草 田畑智子 荻野目慶子
そんな凌たちの前に、家族を捨てた父が、母に連れられて現れた。
戸惑い、父を責める姉たち。
凌は、父がいなくなった頃のことや、その後のことをまざまざと思いだし、一方的に父を責めることができずにいた。
父がいなくなった過去と、父が帰ってきた現在が、同時進行で進んで行く。
その中で明らかになっていく、ひとりひとりの気持ち、そして秘密・・・。
じっくりと描かれる人間の姿に、笑わされ、泣かされてしまう物語だ。
囲み取材では北山が「僕の家族の話は全部、田村さんにお話しした」上で作られた作品だと明かし「家族の物語で、人によっては心に刺さってくれるものだと思います。見方によっては泣けるお話です。やりながら刺さっています」と語った。
「(ベンガルと荻野目が)本当のお父さんとお母さんに見える瞬間があった」と言う。
「お客さまの心にお土産をさしあげられる、あったかい気持ちで帰って頂きたい」という公演は、グローブ座で7月23日まで。
その後、大阪・森ノ宮ピロティホールで8月5日(土)~8日(火)まで。