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『BENT』トークセッション風稽古場合同取材会

佐々木蔵之介と北村有起哉がナチス迫害の中、愛に生きたふたりの男を演じる『BENT』。
稽古場でのトークセッション風の合同取材会が、6月14日(火)、ミッツ・マングローブのMCで行われた。

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「台本片手に吉村真理スタイルで」と司会を始めたミッツ・マングローブにより「ナチスが支配していた1930年代中ごろのドイツが舞台。ユダヤ人の他に、セクシャルマイノリティも迫害されていた時代。その性的少数派の受難と、極限状態の中で貫いた愛を描いた物語」と作品が紹介された。

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演出の森真太郎は「10年前に読んで泣いた。(その後も読んで)3回読んで3回泣いた」「毎年やってもいいくらいの意味のある作品」と作品に惚れ込んでいる。「蔵之介さんにお願いしたら、やって頂けると。もう一人、蔵之介さんに対抗できる芝居バカがいないと…と、この芝居バカの人…有起哉さんにお声かけました」とキャスティングについて語った。

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『ショーシャンクの空で』『マクベス』とハードな作品が続いた佐々木蔵之介は「刑務所、精神病棟とやって、今回はナチスの収容所が舞台。ライトコメディがやりたかったのですが」「台本読んでダメと置いた」と言う。だが「これこそ、ど(真ん中に)ストレートな愛の話。これに立ち向かっていけるのかなと思った」「僕と北村さんとで触れ合うことなく、会うことなく、愛を確かめ合う。これこそ演劇の醍醐味だ」「むちゃくちゃいい芝居になると思います」と楽しみな発言が続いた。

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北村有起哉は「ゲイの役が来た時には、ついに…まさか俺に…」と思ったが「やるからには相当の覚悟が必要」と固い決意を見せた。

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実際にはストレートの3人だが、北村のデビュー作に佐々木が共演していて以来という深く長い縁がある。佐々木が「本読みで雪駄履きで足を触っている(北村)が愛おしく思えてきた。本作が終わるころには…」と言えば、北村が「(本当に愛が芽生えることも)ないとは言えない」と言葉をつないだ。

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北村が「(佐々木は)大変な役ばかり。Mなんじゃない? 自分を追い込むのが好きなんじゃない」といえば、佐々木は「大きな山に登っていくのが、僕にとっての舞台」と答えた。

互いをよく知るふたりは、息もぴったり。極限の愛をどうみせてくれるのか。楽しみな舞台となりそうだ。

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公演は7月9日(土)~24日(日)世田谷パブリックシアターで。その後、仙台、京都、広島、福岡、大阪で上演される。