滝口幸広 中村龍介 木ノ本嶺浩
「おとぎ話」や「童話」「国語の教科書に載っている物語」などを、メインの読み手1人とサポート2人の計3人で朗読する 『僕等の図書室』、略して「ぼくとしょ」。
ただ「読む」だけではなく、様々な趣向を凝らしたエンターテイメントとして、2014年の初演から回を重ねること、今回で4回目。
“チケットの取れない公演” “見終わると本屋に行きたくなる公演”として人気を博した朗読劇が、今年は年末に帰ってきます。
今回の<授業内容>は次の6作品。
◆三上の『クリスマス物語』(三上真史ft.木ノ本嶺浩&中村龍介)
脚本:西森英行 イエス・キリストのおはなし。
◆たっきーの『奥のほそ道』(滝口幸広ft.三上真史&木ノ本嶺浩)
脚本:吉増裕士 松尾芭蕉と弟子曾良の東北俳句珍道中
◆りゅうの『たけくらべ』(中村龍介ft.滝口幸広&井深克彦)
脚本:登米裕一 吉原の遊女の妹美登利と僧侶の息子信如。叶わない淡い恋物語。
◆かっちの『不思議の国のアリス』(井深克彦ft.全キャスト)
脚本:ほさかよう 白ウサギ、チェシャ猫、帽子屋、ハートの女王、等多彩なキャラクターで綴るアリスINかっちランド
◆みねの『細川忠興とその妻』(木ノ本嶺浩ft.原田優一&三上真史)
脚本:赤澤ムック 戦国武将細川忠興と、その妻たまの物語。たまを愛しすぎた夫とクリスチャンとして生きた妻。その最期。
◆『マッチ売りの少女』原田(原田優一ft.中村龍介&滝口幸広)
脚本:加藤啓 リーディングミュージカル。ひたすらにマッチを擦る少女。果たして何が!?
今回、Astageにご登場頂くのは「ぼくとしょ」の4回すべてに出演している滝口幸広、中村龍介と、前回『僕等の図書室3~みんなで読書会~』に続いて2回目の出演となる木ノ本嶺浩の3人。
「ぼくとしょ」の面白さを教えて頂きましょう!
―それぞれが主役を務める作品について、ご紹介頂けますか?
滝口:僕がメインとなるのは『奥のほそ道』です。『奥のほそ道』というと「難しい話なのかな」と思われる方も多いと思いますが、松尾芭蕉と弟子、そして現代の学生が登場して、松尾芭蕉の軌跡が面白おかしく、とてもポップに描かれて、初めての方でも楽しめる作品です。人生に反映していけるような、ちょっと有難い話が入りつつ、心温まるおふざけも入っていて、いい感じで面白い作品だと思っています。
木ノ本:僕は『細川忠興とその妻』で忠興をやります。
中村:本当にこれをやるのですか?
木ノ本:やりますよ!(笑) 忠興と妻のたま(細川ガラシャ)のお話で、たまが出てきてセリフを言うことはないのですが、出演する3人が「読む」ことでたまという人物像を伝えます。「純粋にこんな恋愛に憧れるなぁ」というお話です。叶わないかも知れませんが、誰にでも、こんな風に人を好きになる、こんな風に想われたいという願望があると思います。それを今回は体現したいです。たまがどんなに愛されたか、どんな最後を遂げたか。その後、忠興はどう過ごしたのかも、見て頂きつつ、「男ってわがままだな」とか感じて頂きたい。「(脚本の)赤澤ムックさんって男子じゃないですよね!」と思っちゃうくらい男が女性に対して思っていることが、リアルに描かれています。男の女々しいところや「女性を独占したい!」と思う気持ちを丁寧に読まなくてはいけないな…と思っています。
中村:僕は『たけくらべ』ですが、原作のままかな…と思いますが、配役が面白いなと感じています。普段からよく知るふたり、タッキー(滝口)とかっち(井深)という組合せが、意外にも初めてで、自分自身もふたりがどういう読み方をするのだろうかと、すごく楽しみにしています。出演作品は色合いが全部違って、今回は自分がメインでも、サイドにいる2人との会話がたくさんあります。2人から影響を受けながらキャッチボールができそうな感じがしていて、稽古がすごく楽しみです。
―全体では6作で、主役作品以外ではいろいろな役をなさるんですよね。
滝口:はい。とにかくバラエティに富んだ作品ばかり。僕が出演する『マッチ売りの少女』では、原田優一さん演じるマッチ売りの少女は38歳なんです。(笑)
中村:こういうキャストの組み合わせでは、「僕がメインなんだから、サイドは静かにしてよ」っていう感じが誰もがあると思うのですが、「ぼくとしょ」では「サイドだから邪魔しないようにおとなしくしていよう」という人は1人もいないと思うのです(全員爆笑)。サイドの人も1つの作品をやる仲間だけど闘いもあると思うし、6つの作品の闘いもある。いろいろな闘いが繰り広げられると思いますね。
木ノ本:作品として3人で力を合わせて勝ちたいけど、その中でも自分の点をなんとか取りたいという…。
中村、滝口:そうそう。
滝口:例えば、この3人でやる、みね(木ノ本)の主演の話だとすると、僕らはみね(木ノ本)に勝とうとしているんじゃない。かっこつけるつもりはないですけど、自分自身に勝とうとしていると言うか、自分が面白いと思える形や自分が納得できるものじゃないと嫌だと感じる人たちばかりだと思うんですよ。
中村:「100でやろう」としていて「今日はみんな80くらいだな」と感じた時に、「じゃ、自分も80くらいに落とそう」ではなくて「こっちにみんなを上げてやろう」と思うし、周りがわぁっとノッテいる時に「自分が負けている」って感じるのは嫌でしょ。自分がみんなを引っぱり上げたいよね。
木ノ本:全体を面白くしたいですものね。
中村:うん、自分に勝ちたいよね。
滝口 木ノ本:自分に勝ちたいですね!!(笑)
―1回の公演をみると、作品の組み合わせがいろいろですね。
中村:「ぼくとしょ」の面白いところって、AからFまで6作品ありますが「この作品は見たからいいや」じゃないんですよ。例えば、Dの流れからのFが面白いとか、Bの流れからのDはどうだとか、作品の流れの中でも変わってくるんですよ。だから全公演を見て頂いてちょうどいいくらいです。
木ノ本:ホントそうですよねぇ。単体でも楽しめますが、3つの組み合わせが、また楽しめます。
―組合せでも生まれてくるものがある?! オープニングや作品の合間にもトークなどがあるんですよね?
木ノ本:前回、初めて参加させてもらった時に、「合間を1人でつなぐ」ということに、とってもびっくりしたんですよ。
滝口:トークの感じってどんなだったっけ?台本はあるけど、そのとおりじゃないから…
木ノ本:そうなんですよ。「台本あります」と聞いていたのですが、周りを見ると、みんなは自分で台本を書き直しているんですよ!「待って下さいよ~!」ですよ。
滝口:台本に100文字あるとしたら、70~80文字くらいは自分で書き直していますね。もちろん、演出家に「こうやってやろうと思うんですが、どうですか?」と相談しまけど「新しい効果をあげる」というテーマだけは共通に踏襲して、あとは自由です。
木ノ本:みなさん、変えていましたね…。
中村:前回は焦っていたよね。「こんなに違っていいんですか?!」って言いながら、自分から書き直していましたね。
木ノ本:変えましたねぇ。
―今回は原田優一さんとのミュージカル『マッチ売りの少女』がありますね。この作品にご出演の中村さんと滝口さんも歌われますか?
滝口 中村:まだわかりません!
―楽しみにしてもいいでしょうか?
滝口:歌うかもしれないし、歌わなかったら歌えなかったんだなと思って頂いて。(笑)
中村:歌はあったはずなのに「これはセリフにしよう!」って 。(笑)
―木ノ本さんもどこかで歌われますか?
木ノ本:はい。歌うかもしれません。
中村:そうなの?「ひこうき雲」じゃなくて?(笑)
(プロデューサーから「木ノ本さんはとても良いシーンで歌い踊りだします」との情報を頂きました)
木ノ本:はい、今回は昨年とは違った面を見て頂ければと思っています。
―「ぼくとしょ」も今回で4回目ということは、好きだというお客様がたくさんいて下さるってことですよね。
滝口:いつも言うのですが、最初の公演の時は客席がいっぱいじゃなかったんです。でもクチコミであっという間にいっぱいになって、そして今回は4回目。
中村:最初の時から「コレ、面白いよ!」と思っていました。「見て、後悔はさせません!」って、ずっと言ってきました。
木ノ本:僕も出演前に映像で「ぼくとしょ」を見ていた時も「すごく新しいものを見ているな」とワクワクしながら見ていましたし、前回出演させて頂いた時に荒木健太朗さんと「これは中毒性が高いね」と話したんです。僕たちだけでなく、お客様もそれは感じていらっしゃるでしょうし、だから4回も回を重ねるシリーズになっているのだろうと思います。
滝口:脚本にもすごくリアリティがあって、おとぎ話にも納得してもらえる面白さがある。例えば桃太郎。僕は見ている側でしたが、現実には家来が猿・キジ・犬じゃ鬼を攻められるワケがない。でも現代の要素を加えたり、桃太郎がキビ団子を手渡す時のテンションが描かれたりして、桃太郎に人間味のあるリアリティが厚くなって「あっ、実際にはそんな感じぽいな」と思えて、すごく面白かったのです。お客様にも、そんなふうに見て楽しんで頂けたらなぁと思っています。
<公演概要>
『僕等の図書室特別授業』
監修:板垣恭一演出:西森英行音楽・ピアノ演奏:伊藤靖浩
出演:三上真史、滝口幸広、中村龍介、井深克彦/木ノ本嶺浩、原田優一
<日程>12月24日(土)~27日(火)
<場所>有楽町朝日ホール
A 三上の『クリスマス物語』(三上真史ft.木ノ本嶺浩&中村龍介)
B たっきーの『奥のほそ道』(滝口幸広ft.三上真史&木ノ本嶺浩)
C りゅうの『たけくらべ』(中村龍介ft.滝口幸広&井深克彦)
D かっちの『不思議の国のアリス』(井深克彦ft.全キャスト)
E みねの『細川忠興とその妻』(木ノ本嶺浩ft.原田優一&三上真史)
F 『マッチ売りの少女』原田(原田優一ft.中村龍介&滝口幸広)
【有楽町朝日ホール】
12月24日(土)19時:※クリスマス☆スペシャル公演
12月25日(日)19時:ADF
12月26日(月)12時:EBD/15時:CFA/19時:BCE
12月27日(火)11時:FEC/14時:ABD/17時:EFA
【サンケイホールブリーゼ】
12月31日(土)12時:FBD/15時:CEA/22時:※カウントダウンスペシャル公演
※カウントダウンスペシャル公演
「ぼくとしょカウントダウン~年忘れ・る忘年会~そしてやっぱり明日が待っているLIVE~」についての詳細は追ってHPなどでお知らせを致します。
公式ブログ:る・ひまわり公式ブログ/るーちゃんのブログ http://ameblo.jp/le-fair/
<公演についてのお問い合わせ>る・ひまわり03-6277-6622(平日11:00-19:00)
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