屈指の超個性派俳優でありクリエイターでもある竹中直人と生瀬勝久と、本作が初舞台となる佐々木希が出演する『ブロッケンの妖怪』が、10月30日の初日を前に29日、公開稽古と囲み取材が行われた。
【公開稽古】
絵本作家の打越(竹中直人)と愛人(安藤聖)、担当編集者の黒柳(生瀬勝久)は、小さな孤島を訪れる。大きな洋館が1軒しかないこの島で、目撃される「ブロッケン現象」を取材しに来たのだ。
竹中と生瀬の掛け合いの面白さ。全身表現力の竹中と、切れ味するどく台詞を投げる生瀬の、リズムとテンポの良い会話で、不思議な三人の人物像がどんどん明らかになってくる。
その洋館の窓の向こうに、洋館の娘の小真代(佐々木希)、使用人の稲井(大貫勇輔)と、孤島への唯一の足である船の船頭泊(田口浩正)が、なんと捕り物ごとく登場してくる。
佐々木がのびやかでキュート。
小真代は母の虹子(高橋惠子)に洋館に閉じ込められているというのだが…
窓の外には霧。洋館の影が霧にぼんやりと映る。不思議な洋館に1週間だけ滞在をゆるされた打越たち。
謎めいた母娘の秘密とは?
打越たちは「ブロッケン現象」を目撃できるのだろうか?
【囲み取材】
登場したのは竹中直人、生瀬勝久、佐々木希の3人。
生瀬が「全力でやるだけですが、お客さんがどんな反応してくださるか、不安です」、竹中も「僕も不安です。すごい緊張しているし。どうしよう、この時がきたのか!という感じで」と不安と緊張を述べる中、初舞台の佐々木は「出番の前は緊張はしたのですが、しっかりしなきゃという方が勝っていました。ソワソワして体ずっと動かしてましたね。ステージに立ってみると、堂々としなきゃというのがあったので、緊張も忘れていました」との答え。生瀬も「度胸あるなぁと。しっかり女優さんですごいと思いました」といえば、竹中も「(佐々木が)現れた瞬間に華がある。女優さんだなぁと思った」と絶賛。佐々木希の初舞台は一見の価値あり!
公開稽古ではほんのさわりだけが披露されたのだが、その後には「ワタシの演じる打越さんは(佐々木演じる小真代に)ちょっとラブな感じ。一目見た瞬間から」(竹中談)もあり。
「ネタばらしできないのが残念!」「ホラーでよく出来たいい作品」と生瀬は倉持脚本にぞっこん。
佐々木は「(竹中と生瀬)2人の掛け合いが面白い!毎回違う風な感じなので、1度でなく2度でも3度でも楽しめる舞台になっていると思います!」とのこと。
どんなネタが隠されているのか…気になるところだ。
<公演概要> 『ブロッケンの妖怪』
作・演出: 倉持 裕
出演: 竹中直人 生瀬勝久 佐々木希 大貫勇輔 安藤聖 田口浩正 高橋惠子
東京 10/30[金]~11/1[日] シアター1010
広島 11/3[火・祝] 上野学園ホール
大阪 11/5[木]~8[日] サンケイホールブリーゼ
静岡 11/9[月] 富士市文化会館ロゼシアター 大ホール
東京 11/12[木]~29[日] シアタークリエ
名古屋 12/1[火] 中日劇場
福岡 12/3[木] 福岡市民会館
鹿児島 12/5[土] 宝山ホール(鹿児島県文化センター)
鳥取 12/6[日] 鳥取県立倉吉未来中心 大ホール
新潟 12/8[火] りゅーとぴあ新潟市民芸術文化会館 劇場
栃木 12/12[土] 足利市民会館 大ホール
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