本日、EXシアター六本木にて、「六本木歌舞伎 地球投五郎宇宙荒事(ちきゅうなげごろううちゅうのあらごと)」が開幕いたしました。
家の芸を大切に古典を掘り起こしながらも、次々とチャレンジを重ねてきた市川海老蔵と、歌舞伎役者として舞台映えする古風さと迫力、そして時代の最先端を駆け抜ける幅広い魅力の中村獅童が、今年2月、宇宙規模の新作にチャレンジする!昨年1月の演舞場公演『壽三升景清』で海老蔵と獅童が共演した際、「新しい歌舞伎の時代を築くために、二人で何かしたいね」と意気投合。ふとそのとき、海老蔵は、今は亡き中村勘三郎から08年に言われた言葉を思い出した。いわば、中村屋が海老蔵にのこした遺言のようなものである。「成田屋の家の芸は荒事なんだし、海老蔵が新作をやるなら、最後は地球を投げるぐらいのことをやってほしいね」と…。その言葉が、海老蔵の心のどこかにずっと引っ掛かっていたのだという。それを獅童に話すと、「じゃあ、ともかく地球投げをヒントにやってみようよ」ということになる。そこに、なんと宮藤官九郎と三池崇史が加わり、多忙な4人が2月に奇跡的に集まることになったのである。
幕が上がるのは国際都市・六本木にある「EXシアター六本木」である。歌舞伎ファンならずとも、多くの人に親しんでもらえるような歌舞伎をつくってみたいという。
脚本は、宮藤官九郎がもっか執筆中。演出は、歌舞伎はまったく初挑戦の三池崇史。
とことん歌舞伎様式にこだわり、生身の人間の、歌舞伎役者にしかできないことをやるというのがこの物語の面白さだという。はたして、最後に地球はどう持ち上がるのか? 市川海老蔵、中村獅童、宮藤官九郎、三池崇史——この強烈すぎる4人により、とんでもない化学反応的が起こりそうな予感だ。さて、どうなることやら…。しかし、これはなんとしても見逃すわけにはいかない!!!
初日コメント
■ 市川海老蔵(地球投五郎・ちきゅうなげごろう)
この作品を上演する事になったきっかけは、昨年獅童さんと共演した舞台の最中に楽屋で「2人で新しい事(歌舞伎)をやりたいね。」と話して、その場で脚本を宮藤官九郎さんに、演出を(歌舞伎演出は初挑戦となる)三池崇史さんに直接電話して頼んだところから始まり、猛スピードで決まりました。
昔、(中村)勘三郎兄さんに、「成田屋のお家芸は“荒事”なんだし、僕が新作をやるなら最後は地球を投げちゃうくらいのことやって欲しい」とおっしゃっていただいた事を思い出して、それをヒントに作っています。
実は、(昨年亡くなった)父の團十郎も歌舞伎界随一の宇宙好きでして、生前「宇宙で六方をふみたい。」なんて言っていた事もあったりして、そんなご縁も感じているんです。父・團十郎や勘三郎兄さんが天国で悔しがるような作品にしたいと思っています。皆様どうぞご期待下さい。
■中村獅童(駄足米太夫・だあしべえだゆう)
昔、(中村)勘三郎兄さんに「まだ、歌舞伎を見た事のない人を振り向かせる事が君の使命だよ。」と言われた事があって、“今の歌舞伎”ももちろん大事だけど、“未来の歌舞伎”はもっと大事だと思っていて、今回、劇場を“EXシアター六本木”という場所にしたのもそうなんですが、多くの若い方や外国の方達にも観て貰いたいという気持ちが込められてるんです。そして、“歌舞伎ってカッコイイんだ”って感じて欲しいと思うんです。それと、三池崇史さんが演出と聞くと、もしかしたら映像とか現代の技術が詰まった新作と予想される方も多いと思いますが、本来の歌舞伎に忠実に作っています。歌舞伎初挑戦の加藤清史郎君の出演の仕方も面白くて、清史郎君が僕のことを小馬鹿にしちゃったりするシーンもあるので、、、(笑)、是非楽しみに劇場へお越しください。
六本木歌舞伎「地球投五郎宇宙荒事」
【あらすじ】
時は元禄、度重なる宇宙生命体の襲来によって、江戸幕府はその機能を失っていた。浅草の雷門あたりの上空に浮かぶ母船の影……宇宙船から降り立ったのは宇宙人の悪の親玉(獅童)である。 そこに、けたたましい足音で、正義の味方(海老蔵)が登場する……。
【出演】
市川 海老蔵(いちかわ えびぞう)
1977年、東京生まれ。十二代目市川團十郎の長男。屋号は成田屋。1983年5月、歌舞伎座『源氏物語』で初お目見得。1985年5月、歌舞伎座『外郎売』で七代目市川新之助を襲名。2004年5月、十一代目市川海老蔵を襲名。主な出演舞台は、『鳴神』『源氏物語』『助六由縁江戸桜』『勧進帳』等。また、パリ・オペラ座やロンドン、モナコ等の海外歌舞伎公演も積極的に行っている。歌舞伎以外の舞台、映画、ドラマにも多数出演。舞台「天守物語」「海神別荘」では坂東玉三郎と共演。テレビでは、2003年のNHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」で主人公の宮本武蔵役に抜擢された。映画は主演した「出口のない海」(06)「一命」(10)「利休にたずねよ」(11)のほか、昨年、三池崇史監督と2回目のタッグを組んだ「喰女ークイメー」が公開。
中村 獅童(なかむら しどう)
1972年、東京生まれ。祖父は昭和の名女方と謳われた三世中村時蔵、父はその三男三喜雄。映画俳優の故・萬屋錦之介、中村嘉葎雄は叔父にあたる。屋号は萬屋。81年、歌舞伎座『妹背山婦女庭訓』御殿の豆腐買の娘おひろ役で二代目中村獅童を襲名。主な出演舞台は、『丹下左膳』『三人吉三』『瞼の母』『一心太助』『怪談乳房榎』等。近年では『仮名手本忠臣蔵』の桃井若狭之助と斧定九郎、『天日坊』の地雷太郎等で高い評価を得ている。また、2002年公開の映画『ピンポン』のドラゴン役で注目を集め、以降映像でも活躍する。主な出演作に、映画「男たちの大和/YAMATO」「硫黄島からの手紙」「レッドクリフPARTⅠ&Ⅱ」「忍たま乱太郎」等。「アメイジング・スパイダーマン2」では声優も勤めた。他に、NHK大河ドラマ「八重の桜」、舞台「淋しいのはお前だけじゃない」「YAMATO 大和三銃士」「海峡の光」等。
加藤 清史郎(かとう せいしろう)
2001年8月4日、神奈川県生まれ。生後2カ月のとき、劇団ひまわりに所属し、生後1歳1カ月で芸能界デビューを果たす。3歳から劇団ひまわりの幼稚部のレッスンに通い、2009年NHK大河ドラマ「天地人」で演じた樋口与六(直江兼続の幼少期)役で脚光を浴び、一躍人気者となる。トヨタ自動車のCM“こども店長”も話題に。09年には「かつおぶしだよ人生は」でCDデビュー。映画「忍たま乱太郎」(11年)では、三池崇史監督のもと映画初主演を果たす。主な舞台出演は、『レ・ミゼラブル』(11,13)『エリザベート』(12)『ラブ・ネバー・ダイ』(14)など。現在、初の時代劇舞台『春日局』へ出演中。
本作が歌舞伎初挑戦となる。
【脚本】
宮藤 官九郎(くどう かんくろう)
1970年7月19日生まれ。91年より「大人計画」に参加。
プロデュースユニット“ウーマンリブ”では自ら作・演出を手がける。05年パルコプロデュース「鈍獣」で第49回岸田國士戯曲賞受賞。脚本家として、映画「GO」(01)で第25回日本アカデミー賞最優秀脚本賞、第53回読売文学賞戯曲・シナリオ賞等多数の脚本賞を受賞。NHK連続テレビ小説「あまちゃん」(13)は社会現象をも巻き起こした。最近の脚本作に映画「謝罪の王様」(13)、「土竜の唄」(14)等。映画監督として、05年に「真夜中の弥次さん喜多さん」でデビューし、05年度新藤兼人賞金賞受賞。その後も「少年メリケンサック」(09)、「中学生円山」(13)等映画監督としても注目される。また、歌舞伎座さよなら公演「十二月大歌舞伎」の『大江戸りびんぐでっど』(09)で、初めて歌舞伎の作・演出を手掛け、コクーン歌舞伎 第十三弾『天日坊』(12)で脚本を担当している。また俳優として、ドラマ「極悪がんぼ」(フジテレビ系)「BORDER」(テレビ朝日系)出演や、パンクコントバンド「グループ魂」のギタリスト“暴動”としても人気を博すほか、ラジオのパーソナリティやエッセイの雑誌連載等、多彩な活躍を見せる。
【演出】
三池 崇史(みいけ たかし)
1960年大阪府八尾市出身。横浜放送映画専門学院(元日本映画学校)を卒業後、今村昌平監督、恩地日出夫監督らに師事。1991 年に「突風!ミニパト隊」で監督デビュー。以降、ジャンルを問わず精力的に映画制作を続け作品本数は 80 を数える。描く映像世界は海外からも高い評価を受け、ヴェネチア国際映画祭では「十三人の刺客」(10)が、カンヌ国際映画祭では「一命」(11)「藁の楯 わらのたて」(13)がそれぞれコンペティション部門に選出されている。
近年の主な監督作品には、「クローズ ZERO」(07)「ヤッターマン」(09)「クローズ ZERO2」(09) 「十三人の刺客」(10)「忍たま乱太郎」」(11)「一命」(11)「悪の教典」(12)「藁の楯 わらのたて」(13)「土竜の唄 潜入捜査官 REIJI」(14)「喰女-クイメ-」等。また、舞台演出では、「夜叉ヶ池」(04)「座頭市」(07)がある。
最新作「神さまの言うとおり」が公開中。
【公演概要】
六本木歌舞伎『地球投五郎宇宙荒事(ちきゅうなげごろううちゅうのあらごと)』
脚本:宮藤官九郎 演出:三池崇史 出演:市川海老蔵、中村獅童、加藤清史郎 他
公演日程:2015年2月3日(火)~2月18日(水)
※8月に大阪、名古屋と地方公演が決定!!
http://www.roppongikabuki.com/news/20150203.html
会場:EXシアター六本木(東京都港区西麻布1-2-9 TEL:03-6406-2222)
入場料金:S席14,000円 A席11,000円(全席指定・税込)
※未就学児のご入場はお断りいたします。※営利目的の転売禁止。
※車椅子をご利用のお客様は、車椅子スペースS席をご購入下さい。(イープラスのみで販売)
車椅子スペースS席<車椅子1台>14,000円 <車椅子1台+ご同伴者1名>28,000円
お問合せ:株式会社3Top 03-5447-6077
六本木歌舞伎チケットダイヤル 03-5772-3220(平日10:00~18:00)
製作:松竹株式会社/主催:株式会社3Top/後援:フジテレビジョン イープラス/特別協賛:BMW