―今、2.5次元と言われる舞台が盛り上がっていますね。2.5次元作品の面白さを教えて頂けますか?
一口に2.5次元と言っても、時代劇から今回の『FAIRY TAIL』のようなファンタジーまで題材が豊富で、重いテーマから明るいコメディまでジャンルも多岐にわたっています。それが2.5次元の面白さの1つだと思います。ストレートプレイだと、好みによって観る作品に偏りができたりすることもあると思いますが、2.5次元でひとりの役者を追ったとすれば、とても短いスパンでまったく違う役、違うジャンルの芝居をやっていたりして、短期間に1人の役者の色々な表情を見ることができる…これは面白いところだと思います。
そして『熱』…『熱量』ですね。10代後半から20代の比較的若い役者が多いですし、年齢を問わず「これからです」という駆け出しの役者もいっぱいいます。不器用で未完成な人たちが多い…自分も含めてそうですが、だからこそ勢いがあったり、怖いもの知らずで体当たりでぶつかってきたりする。それはとても大きな刺激になると思います。自分はプロ野球より高校野球が好きで、Jリーグより全国高校サッカーの方が好きだったりします。そういう未完成で形が不揃いな若い人が、見ていくうちにどんどん大きくなって粒が揃って行くのは、面白いのではないかと思います。2~3年で、あるいは人によっては1年で、変わっていく人は大きく変わっていきます。その成長を見てとれるというのは面白いかなと思います。僕も観に行きますが、圧倒的な変化を遂げた俳優を見ると、「どんな経験したのかな?」と思いますね。作品だけでなく役者も見どころだと思います。
―宮崎さんご自身も成長は感じてこられましたか?
感じますね。具体的にお芝居がどうだと語れることはあまりないのですが、20歳から今、25歳になって後輩から先輩になりつつある…ということもそうですし、カンパニーでの座組みの位置も変わってきていますから。自分に求められるレベルも上がってきていると思いますし、意識しているわけでなく、誰かと話をしている時に「おお、自分はこんなことを考えていたのか」と自分の発言で気付かされることも多かったりします。それは今まで自分がやってきたことがあるのかな…と思っています。
―積み重ねがあるのですね。
そうですね。それは最近、感じています。
―昨年は俳優集団D-BOYSに加わり、Dステ17th『夕陽伝』で都月という瀬戸康史さん演ずる兄と対する役を演じられましたね。積み重ねが実ってきたのでしょうか?
『夕陽伝』はプレッシャーがかなり大きくて、ぶち当たった壁も高かったです。かなり追い込まれました。
―役づくりという面ですか?
そうですね。表現方法にしても、自分はこれまでは素直に出すことしかできなかった。例えば「嫌い」を「嫌い」という意味でしかしゃべることができなかった。「好き」を「好き」という意味でしか発してこなかったので、「好き」という気持ちだけど「嫌い」と言うとか、言っていることと思っていることが違うことが難しかったです。でもそれって、とても人間らしいことなのだと気付かされました。そういう壁はありました。
―複雑な感情を伝えなくてはいけない…
そう、観ている方にそれをちゃんと伝える…昨年『夕陽伝』をやったことは、演技の奥の深さや面白さを更に知ることができた良い機会だったと思います。
―そうした積み重ねがあっての『FAIRY TAIL』ですね。ナツという役は、大きな注目を集めていると思います。どのようにナツ役をとらえておいでですか?
ナツに関しては周りを巻き込む力がスゴイですよね。引きつけるし、自分から周りのことに首を突っ込んでいくし、仲間のことは自分のことのように感じて全力でぶつかっていく。だから周りの人も集まってくる…「ちょっと面倒くさいなぁ」とは思いますが「こんなヤツがいたらいいのになぁ」「ナツと友達なら幸せだろうな」と思えるキャラクターです。自分もそうなれるように…それがナツ・ドラグニルであり、もっとも難しいところだと思いますけれど、やはりそこを追い求めていきたいと思います。そこは小手先じゃ通用しないし、カンパニー作りから必要だと思います。
―座長でもありますね…。
変に座長だと祭り上げられて、周りにプレッシャーを与えているようなポジションにだけはならないようにしたいです。年下のキャストもいると思いますが、萎縮させることだけはないように、互いを刺激し合えるようなカンパニーに出来たらと思います。何よりも伸び伸びやってもらいたい。それでこそ自分も伸び伸びできると思います。
―すでに衣装を着て撮影されましたが、いかがでしたか?
いやぁ~、やっぱりしびれました。衣装も素材からこだわってくださっていて。ウィッグもより地毛らしく見えるような凄くクオリティの高いものを用意して頂きました。髪色が桜色ですから、コスプレぽくならないように細部まで作りこんで下さっています。役づくりは台本を見てみないとなんとも言えないですけれど、稽古に入る前、今、自分ができることは、ナツを知ること、体をつくりこむこと。メイクなどに頼るだけではなくて、ナツ役の自分ができる入り口はそれかな…と。
―自分でももちろん、周りからもパワーをもらってナツになっていく感じですね?
プロの技の結晶ですから、衣装もメイクも。撮影にも自信を持って臨むことができたのでよかったと思います。
―そうしてパワーをもらいながら、宮崎さんもたくさんの喜びを返している俳優というお仕事。20歳から5年になると伺いましたが、如何ですか?
すごくきれいごとに聞こえてしまうかもしれませんが、何ごとに関しても自分のために動けない性格なのです。この仕事も1人でも求めて下さる人がいるからやれていると常に思っています。求めて下さる人がいなければ、この世界にいるかどうか分からない。だって大変です、この世界。楽じゃないです。でもなぜ身を置いているかと言うと求めてくれている方がいるから。自分にしかできないものがきっとある、そこにあるからだと思っているからです。周りや観に来て下さる方たちは、自分の存在理由を与えてくれている人たちです。本当に感謝しています。その方たちに、僕の出ている作品を観てもらって、何か1つでも持って帰ってもらえたら…それを続けていけたら、恩返しになるかな…と思って、今はやっています。
―今回は大きな恩返しができそうですね。
はい、がんばります!
-ありがとうございました!
ありがとうございました。
宮崎秋人(みやざき しゅうと)
1990年9月3日生まれ。東京都出身。 身長 174cm
2011年、舞台『BloodHeaven~第七天国~』でデビュー。舞台『あの頃僕らはペニーレインで』アキラ 役、舞台『弱虫ペダル』シリーズ 新開隼人 役、ミュージカル『薄桜鬼』永倉新八 役、舞台『ネバーランド』、 舞台『東京サンダンス』 など。2016年はAGAPEstore『七つの秘密』、2月18日から つかこうへい七回忌特別公演 新作未発表戯曲『引退屋リリー』が控えている。
ライブ・ファンタジー『FAIRY TAIL』
原作 真島ヒロ「FAIRY TAIL」(講談社「週刊少年マガジン」連載)
脚本・演出 児玉明子
日程 2016年4月30日(土)~5月9日(月)
会場 サンシャイン劇場
主演 宮崎秋人(俳優集団D-BOYS)
公式HP http://www.fairytail-stage.com
主催 「FAIRY TAIL」舞台製作委員会
公演に関するお問い合わせ ゴーチ・ブラザーズ
TEL:03-6809-7125(平日10:00~18:00)
©真島ヒロ/講談社
©「FAIRY TAIL」舞台製作委員会2016
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