2021 年 7 月に公演されたミュージカル「オープニングナイト」~桜咲高校ミュージカル部~が、10 月29日(金)~11月7日(日)に新国立劇場 中劇場にて再演される。
わずか3か月で再演となるのは、ミュージカル界でも稀有!
ほとんど変わらぬキャストでそれを実現したミュージカル「オープニングナイト」〜桜咲高校ミュージカル部〜とは、どんな作品なのか?いかなる魅力があるのか?
その秘密を教えて下さるのは、ミュージカル部創部を目指す学生たちをサポートするテッペイ先生役の横山だいすけさんと、学業優先として創部に反対する校長役の湖月わたるさん。
劇中の役では立場を異にするおふたりですが、作品への思いは同じ!
熱い対談を楽しみください。
【あらすじ】
物語の舞台は、超エリート高校。主人公は、ミュージカル俳優を夢見る新入生。
なんとかミュージカル部を作りたいと仲間を募るも、学業至上主義の校長は大反対。
さて、ミュージカル部を作ることはできるのか?そして舞台初日の「オープニングナイト」を迎えることはできるのか?!
学生役は男女別に2チームあり、同じ演目を team Blue(男性キャスト)と team Red(女性キャスト)の 2 チーム構成で上演される。
―初演で共演されていかがでしたか?互いのイメージに変化がありましたか?
横山:変わりましたよ!!宝塚の元トップスターで、ずっと舞台で走り続けてこられた湖月さんですから、お会いする前は「失礼がないように!」と、とっても緊張していました。
湖月:ホントですか?
横山:ところがお会いしたら、すごく優しくてチャーミングで。「そんな心配は全然要らなかった」とすぐに思いました。今思えば、台本で校長先生と僕が対立する場面ばかり読んでいたからかなと。
湖月:横山さんはテレビで拝見していたイメージ通り、さわやかでハートフルで、自分のことだけじゃなく、周りの人をきちんと連れて走っていくリーダー性を持つ方でした。稽古場から作品への向き合い方、生徒役の俳優さんへの気遣いもそうですし、煮詰まった時には、みんなをきちんと包んでくれる発言をしてくださって、イメージを裏切らない素敵な方でした。
横山:裏情報ですが、湖月さんは本番中も舞台袖の“湖月さんシート”にずっといて…
湖月:そうなんです。袖の奥の一番手前にずっと居ます。(笑)
横山:役とは違う、母のような優しさで、一人ひとりを見守ってくださっていて、とても安心感があります。逆に普段はチャーミングでギャップ萌えです!
―初演のteam Blue公演を拝見しましたが、湖月さん演じる校長先生は、とてもかっこよくて、でも厳しい先生でした。
横山:校長が最初に歩いて入ってくる時は、身長が5m位に感じて、対峙していて震えちゃいます。(笑)
湖月:それでは巨人じゃないですか!!(笑)
横山:それぐらいのオーラがあります!
湖月:「校長として、どれほど高くて頑丈な壁を作っておくべきか」が、この作品にとっては大切だと思っていたので、それで巨人に見えたのですね。
次はもっと頑丈な壁にします!
横山:どうしよう⁈ 校長に言われると「筋が通っている。やはり校長の言うことが正しいのでは…」と思ってしまうので。
湖月:そう。お互いがとても熱い思いがあるからぶつかり合って
横山:生徒への熱い思いが交錯するんです。
―稽古場ではいかがでしたか?
横山:生徒役のキャストは、ミュージカルをほとんど経験したことがない方がほとんどだったので、稽古は発声の仕方から始まって…
―えっ?!team Blue公演を拝見しましたが、それは想像もしませんでした。
横山:「あ」ってどうやって出すの?という感じから、日々、階段を10段飛ばしで上がっていくような感じで上達して。
湖月:そして本番の力ってすごいですね。「100回の稽古より1度の本番」と言いますけれど、お客様の前で1回1回、公演する度変わっていく。あのステージを経験したみんなが、再演に向けた稽古場でどうなっているのか、またステージに上がった時にどんな姿なのか?きっとすごい成長を遂げていると思います。私たちも負けていられないです。
横山:そうです!
―それにしても、初演から3か月で再演になるとはすごいですね。
横山・湖月:すごいです!
湖月:オープニングのシーンを初めて見せて頂いた時に「ものすごくキラキラしたものが出来上がるのでは⁈」という予感がしました。それから公演が始まって、日を追うごとにお客様の熱気が益々上がっていくのが感じられて、作品をすごく愛して頂けた、気に入って頂けたという手応えは日々感じていましたから、再演はとっても嬉しいです!
横山:稽古を重ねれば重ねるほど、演出の岸本さんのエネルギーが刺激になって、みんながひとつになっていく感覚がありました。特に最後の稽古でteam Blueでマイトを演じた武藤潤君が感極まって泣いた時には、びっくりしましたが、その場にいた全員が心揺さぶられていた。
「それぞれの思いを抱きながらも、彼の思いがちゃんとみんなに伝わってひとつになった」と感じました。
公演が始まってからは、それがお客様にも届いているとしっかり感じることができた。新しく見に来てくださる方々にも、その熱や思いをお伝えできるのが嬉しいです。
湖月:トラウマを抱えているテッペイ先生のために、みんなが力を合わせる場面は、毎回心震える感動の瞬間。今、思い出しただけでも涙が出てきそうになります。若者たちの青春を描いた学園ミュージカルですが、大人のコンプレックスやトラウマなどを学生たちが打破してくれて、大人たちが成長させてもらう作品でもあります。若い方にはもちろん観て頂きたいのですが、大人もすごく大切なこと教えてもらえると思います。大人は知らず知らずのうちに鎧をまとったりしているものだったりしますから。
横山:おっしゃる通り!誰もが物語を抱えていて、それぞれが人生の主人公。
普通の舞台だと、いろんな役を演じるキャストがいますが、この舞台では全員が一役しか演じません。メインキャスト、アンサンブルなんて関係ない…。だからこそ、全員がそれぞれの背景があって思いがある。物語が進んでいくと、それが変化して、それぞれの成長過程がちゃんと描かれていきます。この舞台では、登場人物一人ひとりが自分の問題を乗り越えていく瞬間があります。
僕は先生方が劇中劇の台本を持つ姿を見るのが大好きです。持ち方が皆違って、その持ち方にそれぞれの考え方が現れている。ギュッと抱きしめている方もいれば、「よしやってやろう」という感じで持っている人や、校長は「きちんと向き合う」という気持ちが表れた持ち方で。たった1冊の本なのに、こんなところにも気持ちが現れていると思うと、ぐっときてしまいます。
―なんのことはない動作ひとつにも
横山:人生が見えるんです!
湖月:そしてteam Blue(男性キャスト)と team Red(女性キャスト)の違いは面白かったですね。
横山:まったく違っていて楽しかったですね。
湖月:team Blueは男の子たちが真っ直ぐなエネルギーでぶつかってきて、テッペイ先生はそれに動かされていく。女子だとテッペイ先生がそれに巻き込まれていく。先生の気持ちの持っていかれ方がちがう。
横山:男子とは一緒に青春しているような感じで、女の子たちの時は、気が付いたら女の子たちのペースに巻き込まれていて。ただ女の子たちを見守りつつ、どうフォローしようかと客観的に見てもいて。それは考えてそうしているのではなくて、自然とそうなっていました。
湖月:私もteam Redの女子高の校長と、team Blueの共学の校長とはちょっと違って、女子高の校長の方が厳しくなってしまった。(笑)
横山:女子高の方が厳しい?
湖月:はい…。なぜでしょうね?初演では男子の上演が先で、女子が後だったからかもしれないですね。
―それは両チームともに観たいです!では、最後に見どころとメッセージをお願いします。
横山:みんなが「オープニングナイト」を目指して力を合わせていくシーンを初めて通して見たとき、俳優一人ひとりが目を輝かせていて、なんて素敵な空間なのかと、僕は涙が止まりませんでした。現実の世界で大人がキラキラしているのを見る機会はなかなか無い世の中かもしれないですが、生徒から影響を受けて、先生たちが輝いていく瞬間を見ると、お客様も心を動かされるのではと思います。
初めてご覧になる方にも、前向きな気持ちや胸が熱くなる瞬間を感じて頂けると思います。それが良い刺激になって「明日ちょっとがんばってみよう」と思えたり、人生を良くしていける何かにつながっていけたりしたら嬉しいです。
舞台の空気は劇場に来てもらってしか感じることができないものだと思うので、劇場に足をお運び頂きたいと思います。
湖月:舞台の良さは映像作品とは違って、お客様が好きなところを見られることだと思います。さきほどテッペイ先生がおっしゃっていたように、一人ひとりの人生がきちんと通して描かれているので、気になった俳優さんをずっと追って見守って頂けたら、どの瞬間をとっても、俳優はその人生を生きていて、楽しんで頂けると思います。何度か観る方は「今日はこの人を応援してみよう」と見て頂くのもおススメです。
横山:そういう楽しみ方、ありますね!
湖月:エンターテインメントには人生を変える力があると思っています。私は宝塚という世界に出会って夢中になって、今もこの世界にいます。そういうきっかけの作品になってくれたら嬉しいですし、大人が見ても懐かしい思いを感じたり、熱いもの、温かいものを持って帰って頂けたりする作品だと思います。一緒に「オープニングナイト」を迎えて頂けたら嬉しいです。
ミュージカル「オープニングナイト」〜桜咲高校ミュージカル部〜
●公演日程 2021年 10月29日(金)~11月7日(日)
●会場:新国立劇場 中劇場
●出演者
横山 だいすけ
三倉 佳奈
福井 貴一
野々村 真
湖月 わたる
<team Blue>
武藤 潤(原因は自分にある。)、杢代 和人(原因は自分にある。)、大倉 空人(原因は自分にある。)
瑛、中谷 優心、村上 貴亮
<team Red>
星名 美怜(私立恵比寿中学)、河村 花、小泉 遥香(超ときめき♡宣伝部)
前田 悠雅(劇団4 ドル 50 セント)、浅井 七海(AKB48)、杏 ジュリア(超ときめき♡宣伝部)
他
●スタッフ
脚本・演出・振付:岸本功喜 作曲・音楽監督:小島良太
●公式HP:http://www.rkx-t.com/openingnight/
●公式Twitter:@OpeningNight_m
●主催:ABC テレビ/アークスインターナショナル/ABC フロンティア/サンライズプロモーション東京
●お問い合わせ:サンライズプロモーション東京 0570-00-3337(平日12:00~15:00)
●チケット 一般発売:10 月16 日(土)10:00~
チケット料金:特典付きチケット 12,000 円、一般チケット 9,000 円 (税込/全席指定)
企画制作:アークスインターナショナル/ABC テレビ
横山だいすけ&湖月わたる チェキのプレゼントはこちらから!!