2022年7月・8月に東京・明治座と大阪・梅田芸術劇場にて、舞台『ゲゲゲの鬼太郎』が上演される。
1965年の週刊少年マガジンに連載されて以来、漫画からアニメ、映画、小説、ドラマ、ゲームなど60年近く愛されてきた名作だ。
作者である水木しげる生誕100周年となる2022年夏、鬼太郎と妖怪たちが舞台に登場する。
今回、Astageにご登場いただくのは、映像作品からミュージカル「刀剣乱舞」、「ブルーピリオド」など人気舞台にも多数出演する立花裕大。
本作では、物語のキーパーソンとなる村人・タケル役で出演する。
舞台『ゲゲゲの鬼太郎』への意気込みと、7月に30歳を迎える今の思いを語ってもらった。(取材は6月下旬に実施しました)
―舞台「ゲゲゲの鬼太郎」に出演が決まった時のお気持ちをお聞かせ頂けますか?
有名過ぎる作品であり、野沢雅子さんが鬼太郎の声を担当されていたアニメも、目玉おやじになってからのアニメもずっと見ていたので「どこをどういう風に見せていく舞台になるのだろう」と気になり、今もとっても楽しみにしています。と同時に、その時には自分は何の役なのか、まだわからなかったので、すごく気になっていました。
―では、決まる前は自分も妖怪役なのか…とか、想像されましたか?
思っていましたね。「一反もめん」か「ぬりかべ」かなと、自分なりに当たりを付けていたのですが、ふたを開けてみれば「村人タケル」で「誰だ?!」と思いました。(笑)
でも、妖怪に人間から依頼があって、その人間の周囲でお話が展開していく、タケルはその人のなかでも大事な役なので、しっかりお芝居でお見せできればいいなと思います。
―誰もが一度は自分がやりたいと想像したことがあるような「鬼太郎にお願いする」人間なんですね。
そうなんです。まだ台本も完成前なので想像を膨らませている段階ではあるのですが、あらすじを聞くかぎりでは、お話もすごい山場があり、僕の演じるタケルは情熱的な役になりそうだと感じています。一番お客様をひっぱって行く役でもあり、舞台の上でもキーマンになっていくと思います。妖怪の全員とからみたいです!
―どういう人間なんでしょうか?
原作があるので鬼太郎や妖怪たちはわかりやすいし、はっきりしていますが、村人タケルは自由につくれる部分があると思うので、どんな味付けしていくかは稽古しながら模索していくことになると思います。稽古の中で「こう出てきたら、押すのか引くのか」と試しながら作っていけたら楽しいだろうなと思っています。
―ということは、立花さんの個性を…
引き込んでいきたいし、自分の色が出せたら出したいですね。材料を集められるだけ集めて、台本をよく読み込んで作っていこうと思います。
―材料を集める?いつも役作りのために資料を集めなど、準備されるのですか?
そうです。できるかぎり準備します。その方が自分も安心するので、お稽古が始まる前に自分なりに準備して、その方向性が合っているのか違うのか、稽古の早い段階ですり合わせたいと思っています。
舞台の良いところは何度も稽古できることであり、初日は初日の出来上がりがあり、公演しながら変わっていくこともできるので、そこが楽しみの一つだと思います。
―これまでも公演中にも変わってきたことがありますか?
やりながら「ちょっと違うんじゃないか?」と思って変えたり、「こういうふうにやってみたら、どうだろう」と相談したりしながら、毎回、考えながらやっています。
―公演中にも変わるのであれば一回観ただけでは…。
はい、いっぱい観てほしいです!初日と千穐楽では違うと思います。
―そして明治座での公演ということは、いろいろなところが豪華でしょうね。
明治座は初めてなんです!それもすごく嬉しいんですが、劇場によって空気感やルールも違うと思いますし、初めてのことがいっぱいあるでしょうから、しっかり勉強させていただこうと思っています。歴史ある劇場なので、そこもしっかり体感したいと思います。やっぱり明治座の外に立つ役者の名前の書かれた幟が楽しみです。絶対写真に撮ろうと思います!
―もうひとつ豪華なのが、キャストですね。
本当に、いろいろなところからたくさんすごい方が出演されるので、めちゃくちゃ楽しみにしています。矢部太郎さんは一度お仕事でご一緒したことがありますが、ちゃんとお話しをしたことがなくて、他の方は一方的に存じ上げているだけで初対面の方ばかりで、先輩方ばかりで楽しみにしているんです…が、いかんせん、僕が人見知りなので…。
―そうでしたか⁈
そうなんです。「意外だ」とよく言われるのですが、すごくシャイで人見知りなんです。人見知りからは早く脱却して、仲良くなりたいなと思っています。そこが今回の最初の関門ですね。でも、楽しみです!
―さて、立花さんは7月3日で30歳を迎えられます。今の野望をお聞かせいただけますか。
20代後半から30歳を意識していたのですが、いよいよ30歳が近くなってみると、30になったからといって急に何かができるわけもないので、日々できることを毎日積み重ねていくことがいいなと思うようになりました。
ただ強いていうならば「大人になりたい」「大人の色気を」と思っています。
周りには「結婚して子供が出来て家を買うか」という同級生もいます。そういう年代になったので、これからはきっと役の幅も広がっていくでしょうし、まだまだいろんなことに挑戦できると思っています。
―「大人の色気」!楽しみです。
これまでも「思ったら、やり始める」ということが多かったので、これからもその精神は忘れずにやっていきたいです。そして「こうなりたくない」はありますね。体力のピークは20代とかいいますが、鍛えればまだまだ伸びるのではないかと思うので鍛え続けていきたい。「年だ…」とか「体力が…」とは言いたくないです。
―ミュージカルでは動きながらも乱れることなく歌われているので、並大抵ではない努力も続けておられるのだろうと拝見していました。
体力も大切ですし、技術も身につけていくことも必要だと思うので、その両立はしていきたいです。
―今までもそうして努力されてこられたからの今ですね。
できることが増えると、役の幅は広がるんじゃないかと思います。そこは貪欲に自分と向き合ってステップアップしていきたいです。
―これからも楽しみにしております。では最後に、舞台『ゲゲゲの鬼太郎』を楽しみにしている方々へメッセージをお願い致します。
舞台ならではの「ゲゲゲの鬼太郎」の見せ方があると思いますので、まずそこを楽しみして頂きたいです。僕の役はとっても熱い役になると思うで、ひたむきに向き合って極めて伝えられるお芝居ができればと思っていますので、是非是非、楽しみにしていてください。
インタビュー中に制作のスタッフさんに「どんな舞台になるのですか?」とお尋ねしたところ「演劇的にしっかりお見せする舞台になります。まだお話できないことがいっぱいあるんですよ」とのこと。それを聞いた立花さんは「僕は来たものはなんでも、全力でやらせて頂きます!」と爽やかな笑顔で答えていらっしゃいました。
舞台『ゲゲゲの鬼太郎』は7月29日(金)~8月15日(月)、明治座にて。その後、大阪・梅田芸術劇場メインホールにて8月19日(金)~8月28日(日)まで上演。
どんな「ゲゲゲの鬼太郎」の世界が見られるのか、村人タケルの登場を楽しみに待ちたいと思います。
© 水木プロ・フジテレビ・東映アニメーション
© 舞台「ゲゲゲの鬼太郎」製作委員会
舞台『ゲゲゲの鬼太郎』
【原作】 水木しげる
【脚本・演出】 田村孝裕
【出演】
ゲゲゲの鬼太郎/荒牧慶彦
ねこ娘/上坂すみれ
ねずみ男/藤井隆
天邪鬼-リン/七海ひろき
砂かけばばあ/浅野ゆう子
タケル/立花裕大
子泣きじじい/矢部太郎(カラテカ)
君沢ユウキ
伊藤修子
三村遙佳・石井陽菜(Wキャスト)
岡田夢以・葉月ひまり(Wキャスト)
井出卓也
満田伸明
皇希
田中さち恵
目玉おやじ/野沢雅子(声の出演)
東京公演
【日程】2022年7月29日(金)~8月15日(月)
【会場】明治座
【料金(税込)】
S席(1・2階席・車いすスペース)12,000円 A席(3階席)6,000円
S席(1・2階席・車いすスペース)アフターステージ付き公演 13,000円
A席(3 階席)アフターステージ付き公演 7,000円
※6歳以上有料/5歳以下のお子様のご入場はご遠慮ください
※車いすスペースの販売方法は公式サイトをご覧ください
大阪公演
【日程】2022年8月19日(金)~8月28日(日)
【会場】梅田芸術劇場 メインホール
【料金(税込)】
S席(1階席・2階席前方・車いすスペース)13,000円
A席(2階席後方)9,000円 B 席(3 階席)5,000円
S席(1階席・2階席前方・車いすスペース)アフターステージ付き公演 14,000円
A席(2階席後方)アフターステージ付き公演 10,000円 B席(3階席)アフターステージ付き公演 6,000円
※6歳以上有料/5歳以下のお子様のご入場はご遠慮ください
※車いすスペースの販売方法は公式サイトをご覧ください
【公演に関するお問い合わせ(東京・大阪共通)】
03-3666-6666 明治座チケットセンター(10:00~17:00)
【公式サイト】 https://gegege-stage.jp
【Twitter】 @gegege_stage
【主催】舞台「ゲゲゲの鬼太郎」製作委員会
舞台「ゲゲゲの鬼太郎」大阪公演制作委員会