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梅棒 15th “RE”PLAY『シン・クロス ジンジャー ハリケーン』インタビュー 遠山晶司&鶴野輝一 「今、稽古場ではものすごいハリケーンが起こってます」

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2015年に初演され大好評を博した梅棒 4th PLAY『クロス ジンジャー ハリケーン』が、11月18日(金)から梅棒 15th “RE”PLAY『シン・クロス ジンジャー ハリケーン』となって帰ってくる。
7年の時を経て大きく発展・成長した梅棒が、梅棒のメンバーのみでお届けする自信作だ。
今回、インタビューに登場頂くのは、“梅棒イチの人見知り”を自認する、本作で主演を務める遠山晶司さんと、“実は僕も人見知り”と言う鶴野輝一さん。
本作への溢れる愛故に、初対面のAstage記者にたくさんのお話をしてくださいました。

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鶴野輝一      遠山晶司

―梅棒さんといえば8月に20周年を記念したイベントをされたとのこと。まず20周年の思いやそのイベントの感想を伺わせてください。

遠山:昔から梅棒を知ってる方も、最近知っていただいた方もいると思いますが、20周年イベントでは「梅棒にはこんな歴史があるんですよ」ということや、昔の作品をダイジェストのようにやらせていただいたのですが、とても盛り上がっていただけて、こんなにも多くの方に楽しんでもらえるんだという事実が、本当にうれしかったです。梅棒にこんなにたくさんのファンがいて、僕らのこんなイベントにこんなにもたくさんの方に来て頂けるとは、梅棒を始めた時や10年前にも考えられなかった。たくさんの方に楽しんでいただける団体になってきてるのかなぁと思えて嬉しくなりました。

鶴野:梅棒が活動してきた20年のうちの最初の10年は、いろいろなイベントなどを渡り歩いていましたが、20年経った今も結局、僕らが「これが面白い」「これが楽しいんだ」と思うことをステージでやって、お客様に付き合ってもらっている。梅棒は自分勝手な団体なんです。

遠山:そうだね。

鶴野:ちょっと変わってきているのは「面白いと思っていることを、必ず面白くしなきゃいけない」と思ってやっている点です。もちろん、いつも「公演に来ていただいて、ありがとうございます」という気持ちは持っていますが、20周年イベントでは特に、そんな僕たちに10年、20年とずっと付き合ってくださった皆さんへの全面的な感謝DAYで「ありがとうございました」という気持ち100%でやらせていただきました。やっとちゃんと「ありがとう」と言えた気がします。

―では、その「ありがとう」を超えた1本目が本作、梅棒 15th “RE”PLAY『シン・クロスジンジャー ハリケーン』になりますね。
遠山鶴野
:はい、「ありがとう」を超えて戻って、またちょっと「僕らがやっていることにお付き合いください!」です。

―今作は梅棒メンバーだけの公演というのが見どころの一つですよね。客演さんがいらっしゃるときとは違いますか?
鶴野
: 違いますね。両方すごく好きで、両方の良さがあります。メンバーだけだと、稽古中にすぐに修正ができる。みんなが汲み取るのが早い。全部言わなくてもわかる。客演さんがいると刺激だらけで楽しいし、僕らは未だに子供っぽいところがあって、客演さんがいると「面白いね」と思われたくて、すごく頑張っちゃう。だから両方、良いところがあります。

遠山:僕は梅棒メンバーだけの時は、客演さんがいる時より10倍喋ります。人見知りなので…。

―それは稽古期間を終わって公演中も…ですか?
遠山
:ずっと変わらず、喋らないです。
鶴野:僕も人見知りです。喋りたいことはいっぱいあるけど、うまく喋れないんです。

―今回は人見知りのおふたりが取材を受けてくださったんですね。
遠山
:そうなんです!でも頑張る時は頑張りたいと思っています。(笑)

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―『クロス ジンジャー ハリケーン』が“梅棒の代表作”とのことですが、代表作だと言える理由を具体的に教えていただいてもいいですか?
遠山:それはパワーです。今でこそダンスや演劇の作り方を勉強してきたので、昔よりも作りやすくなった部分がありますが、初演の2015年頃は「このシーンが面白いでしょ」という思いをぶつけて、パワーで乗り切ろうとしていた時期だったと思います。
僕らはダンスを始めた時、チームを組んだ時には、全然ダンスが上手じゃなかったんですよ。大学からダンスを始めたような人間の集まりで、他のダンスチームの方が僕らより圧倒的にうまくてかっこよかった。そこで反骨精神なのかもしれませんが、「もっとダンスで面白いことができるんじゃないか」「ダンスは気持ちなんじゃないか」という思いが僕らに生まれて、その「ダンスは気合いだろう!」という思いや僕らの情熱をぶつけた作品が『クロス ジンジャー ハリケーン』でした。そこに込められた熱量が、僕らの原点で、だから代表作なのかなと思います。

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鶴野:元々、梅棒には「それなりだね」というメンバーはいてもすごいイケメンはいないんです。それが今は一人、すごいイケメンが入ってきちゃったから、そうは言えなくなっちゃったんですけど(笑)、長らく梅棒は超イケメンもいない、ダンスもめちゃくちゃうまいわけでもなかった。そんな僕らが絞り出せるものは、面白さであり、人間ドラマや泥臭さや根性という一番熱量が出せるものだった。そこで勝負を挑んだ作品がこの『クロス ジンジャー ハリケーン』でした。見た目でなく、内容で勝負しているという自信がありました。しかも、この頃はまだダンスの公演がたくさんあった時代ではなかったんです。
それから7年、僕らもいろんな現場を経験して、今作で単独公演も15回目。磨かれた部分もあるので「もうパワーだけじゃないぞ」「大人になっているよ」というところを今回はお見せしたい。はっきり言えばパワーだけではもたないということもありますが…年齢的にね。(笑)

―梅棒さんはライブでしか見られない公演ですよね。2015年の初演について調べてみたのですが、何度も見ている方が「見る度に違っている」と書いていらして、公演中も進化している公演なんだと改めて知りました。7年経った、今回は?

遠山鶴野:今、稽古場ではものすごいハリケーンが起こってます。

鶴野:再演だと言ってますが、やってみたら初演から変えたくなるところがかなりあって…。そして、僕らのチャーミングなところなのか、わかりませんが、演出について演出家に対等に噛みつく団体なんです。「これの方が面白いんじゃないですか」と。
遠山:あ、今、かなりマイルドに言いましたね。
鶴野:ハハハ、はい。「面白くねぇよ」なんて言っちゃう。そしてお話がひっくり返っちゃったりしてきました。
遠山:おかしいね。「今回は再演をやろう」と言ったのにね。
鶴野:再演にならないんです。キャストの人数も違うし、役柄も変わるので、余計ね。

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―ただ、遠山さんは初演と同じ野球少年の役ですよね?
遠山
:同じ役ではありますが、今、稽古をしていて、お話としては「どっちに転ぶかな」みたいなところにいます。ただ、役としては挫折から始まる役で、僕がとても感情移入している役なんです。僕も本当に挑戦するもの、挑戦するもの、失敗していた時期があったので…。例えば、梅棒が優勝を目指してコンテストに1回挑戦してダメだった。僕は「違うところでがんばろう」と思って、ちょっと梅棒を離れたら、僕がいないところで梅棒が頑張って優勝した。「俺なんか、要らないんじゃないか」「俺の考えって何だったんだ」と思ったことが幾度かあったんです。だから挫折した彼に感情移入してしまって、初演時はとても愛しいと思って演じた役でした。
今回は設定がすこし違っていて、キャラクターもちょっと違うかなと思っていますが、根っこはいい子だというところで、いい感じにできればと思っています。そして、初演時には初日の5日位前に怪我をしてしまい、大詰めの稽古で皆に迷惑をかけてしまった。設定も怪我をした子に変わったので、その前回のリベンジだという思いを強く持って挑んでいます。
初演では「自分が頑張って結果を出さねば」という思いが強かったのですが、最近はメンバーを愛おしいと思う気持ちが強くなっています。今回は梅棒メンバーだけで作って演じる作品なので、「この梅棒のメンバーは、すごく素敵なんだぞ!」という思いを表現したいなと思っています。

―遠山さん以外の役は明かされていないのですよね?
遠山
:僕以外は幕が開いてのお楽しみにしてもらえたら…。
鶴野:ただ、僕は今回の役に向けて体重を8㎏絞りました。

―8kgもですか!それは食事や運動で?
鶴野
:ほとんど食事ですね。自分が意志の弱い人間だと知っているので、今年の1月からちょっとずつ始めました。

―すごい役作りですね。どんなお役で登場されるのか、楽しみにしております。
鶴野
:もう言っちゃいますと(笑)、僕は、これまでの15回の公演で、男じゃない役や人間じゃない役が結構多いんですよ。そんな中、この作品の初演での役が、僕自身の最初のアイコンといえる役なんです。それから7年間、奥さん役や不倫する役、妖怪、タコといろいろやってきて、またこの役に帰ってきました。是非、僕の初期のアイコンを見て頂きたいです!

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―最後に楽しみにしている方へ、観ようかどうか、迷っている方へ、メッセージをお願いします。
遠山
:僕らが面白いと思っていることは、楽してできることは一つもないと思うので「しんどいな」と思うことが増えてきてはいるんですが、僕らが楽しいと思うことを一緒に楽しんで頂くために「寄る年波には負けんぞ!」「アラフォーだけど、こんなに動けるんだぞ!」というところお見せしたいなと思ってます。梅棒のメンバーはメキメキと成長し続けています。
鶴野:初演の時のチケット代から考えると、今回は初演の倍くらい面白くないといけない。その等価交換をできるようにがんばります!
遠山:倍か~。(同席していた梅棒・天野から「チケット代の種類によっては3倍近いですね」との声がかかり)
遠山鶴野:3倍かぁ‥‥?!
遠山:今回は3倍面白いはずです。…すごくハードル上げちゃったなぁ…そんな僕らを観に来てください。がんばろう!

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梅棒 15th “RE”PLAY『シン・クロス ジンジャー ハリケーン』

【作・総合演出】伊藤 今⼈[梅棒]
【振付・監修】梅棒
【出演】
伊藤 今⼈、梅澤 裕介、鶴野 輝⼀、遠⼭ 晶司、塩野 拓⽮
櫻井 ⻯彦、楢⽊ 和也、天野 ⼀輝、野⽥ 裕貴、多和⽥ 任益 [以上、梅棒]
【日替わりゲスト(東京公演)】
高橋 健介…11/20(日)13:00/18:00の回出演
小越 勇輝…11/23(水・祝)13:00/18:00の回出演
千葉 涼平[w-inds.]…11/24(木)14:00/19:00の回出演
【⽇程・会場】
<東京>2022年11⽉18⽇(⾦)〜11⽉27⽇(⽇)@サンシャイン劇場
<愛知>2022年12⽉3⽇(⼟)〜12⽉4⽇(⽇)@名古屋市芸術創造センター
<⼤阪>2022年12⽉8⽇(⽊)〜12⽉10⽇(⼟)@COOL JAPAN PARK OSAKA TTホール
【チケット料⾦(税込)】
SS席9,300円(前⽅・センターブロック/各回席数限定)、S席8,300円
U-25サービスエリア︓3,500円(25歳以下限定・⾝分証明書要提⽰・当⽇指定席)
公演特設サイト: http://umebou15th.dynamize.net/
梅棒オフィシャルサイト: https://www.umebou.com/
梅棒 OFFICIAL FANCLUB『ひのまる弁当』: https://www.umebou.net/
※現段階における予定のため、変更となる可能性がございます