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とてもアニマル?!なキャスティング 古川雄輝&鈴木杏&柄本時生『イニシュマン島のビリー』制作発表会見

日本のみならず中国で大ブレイク中の若手俳優・古川雄輝がタイトルロールを演じ、 鈴木杏、柄本時生という新鮮な組み合わせに、江波杏子、山西惇という実力派も加わったキャスト陣。
演出は2014年よみうり演劇大賞・最優秀演出家賞をW受賞した森新太郎で贈るブラック・コメディ『イニシュマン島のビリー』が、3月25日から4月10日まで世田谷パブリックシアターで、4月23日24日にはシアター・ドラマシティで上演される。

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左から 森新太郎 江波杏子 鈴木杏 古川雄輝 柄本時生 山西惇

戯曲はアイルランドの鬼才、マーティン・マクドナー。映画「ハリー・ポッター」シリーズのダニエル・ラドクリフ主演で2013年にロンドンで、2014年にはブロードウェイで上演。絶賛を浴びた作品だ。

2月21日都内で、一般オーディエンスを前に制作発表会見が行われた。

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まずマイクをとった森新太郎は「今回の芝居は一言で言ってコメディです。コメディと言ってもダーク・コメディと呼ばれるものもです。単純なハッピィエンドではなく、観に来てくださったお客さんの心の中にほろ苦いビターなものを残すであろうダーク・コメディ」「マーティン・マクドナー作品なので全編暴力に満ち溢れていますが、同時にマクドナーらしいとんでもなくピュアな愛の物語も描かれています。それがマクドナーの不思議であり、最大の魅力だと思っています」と本作を紹介。「とてもアニマル、そんなキャスティングが実現した」とも。

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2年ぶりの舞台出演となる古川雄輝。「主演でもありプレッシャーを感じている」と挨拶。
英語が堪能ということで「演じるビリーのようにハリウッドを目指したいか?」と聞かれると「ひとつの目標として、英語がしゃべれるのでそれを活かして海外の作品にも関わっていきたい」とのこと。これまでに中国以外にも「ロンドンで『家康と按針』という舞台でロイヤルシェイクスピアカンパニーのみなさんと舞台をやった」とのこと。「もし機会があれば、ビリーのようにハリウッドでお仕事ができたらいいなと思っています」と答えた。

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「周りから凶暴でヤバイと言われ、卵投げをしている」ヘレンを演じる鈴木杏。森から「女性はモデルは参考にならないと思う。あえて言えばジャイアンかな」とアドバイスを受け「ジャイアンをイメージするのがベースにやっていくのかな」「でも(ジャイアンが)プライベートまで浸食しないように」と笑顔になった。

「森さんに歴史の授業のようなことをうけた。その話がとても面白かった」と話しただけで会場に笑いを起こした柄本時生。今回は鈴木杏演じるヘレンにいじめられ、生卵をぶつけられることになる。

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質疑応答の後には、古川、鈴木、柄本が朗読を披露。
鈴木の演じる暴力的なヘレンのパワーと、飄々とした柄本の掛け合いにしばしば笑いが起きる。そこにまっすぐなビリーを演じる古川が加わると、別の空気が生まれ、演劇の不思議さを感じさせてくれた。

森から「スウィートでビターな2人になるのではないか」と言われた古川雄輝と鈴木杏。
そして森から「バカな役だからそのままでいい」と言われ「僕としては、もうちょっとがんばりたい」と意欲を見せた柄本時生。
この3人をメインに、どんな舞台がくりひろげられるのか、楽しみにしたい。

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[東京公演]
2016年3月25日(金)~4月10日(日)
世田谷パブリックシアター
チケット料金 S席8,500円 A席6,500円(全席指定、税込)
チケット問合せ ホリプロチケットセンター 03-3490-4949

[大阪公演]
2016年4月23日(土)12:30/17:30 4月24日(日)12:30
シアター・ドラマシティ
チケット料金 8,800円 U-25 5,000円(全席指定、税込)
問合せ 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ 06-6377-3888