3月7日(土)から再演となる宮本亜門演出のスーパー・ソウルフル・ミュージカル『ウィズ ~オズの魔法使い~』。
その主役のドロシー役にオーデションを勝ち抜いて選ばれ、W主演するNMB48 梅田彩佳のインタビューをお届けする。
(もう一人の主演、田野優花[AKB48] のインタビューはこちら)
(梅田彩佳のサイン入りチェキのプレゼントはこちら)
(スーパー・ソウルフル・ミュージカル『ウィズ ~オズの魔法使い~』囲み会見&公開リハーサル記事はこちら)
ー1月から歌やダンスのお稽古が、2月に入って宮本亜門さんの演出が始まったと聞いていますが、そろそろ疲れも出てきていませんか?
いえ、やっていてすごく楽しいです。
―喉のケアなども大丈夫ですか?
はい、私は喉が嗄れやすいので、吸入して加湿器をつけてマスクして寝て、喉に良いと言うものを食べて…。できると思うことは全部しています。気休めかもしれませんが。
―そしてお稽古の手ごたえはどうですか?
全然ないです…。今日はいっぱいダメだしされたので、私は1から振出しに戻ります!(笑)
―えっ?!びっくりしましたが、そのお話はゆっくり伺うとして、梅田さんがミュージカルを意識したのはいつでしたか?
いつだろう…。ただ1回目の『ウィズ』のオーデションの時に、亜門さんの指導のもとですごく楽しかったので、その時に「やってみたいなぁ」と思いました。
―それ以前には?
全然思ってなかったです。「演技はやらないだろうなぁ」とずっと思っていたので、24歳で初めて思いましたね。
―そして今回2度目のチャレンジになりましたが、稽古場会見で宮本亜門さんが「梅田さんが歌も上手くなっていた」とおっしゃっていましたよね。
いえ、まだまだです…。
―心がけてきたことがありましたか?
歌には苦手意識がすごくあるんです。なので、歌は上手くなりたいと思ってボイストレーニングには行ったりしましたね。
―そして昨年はミュージカル『イン・ザ・ハイツ』に出演されましたね。
すごく大変なこともありましたが、すごく楽しかった思い出が多いので、ホントに「やってよかったな」と思っています。
―『イン・ザ・ハイツ』に出演したことで知ったこと、学んだことはありましたか?
たったひとことを発するだけで空気を変えてしまえるということを、前田美波里さんやマルシアさんを見て学ばせて頂きました。たったひとこと言うだけで稽古場の雰囲気がこんなに変わってしまうんだ…とか、ステージが違うんだということを身にしみて感じました。
―その一言というのは台詞ですか?
台詞だったり、歌の一発目の言葉だったり。「わぁ!」と引きつけられるところがあって、ホントにすごいなぁと思って見ていました。
―そんな素敵な方たちと一緒にやられて、梅田さん自身は?
初めてだったので教えて頂くことがすごく多くて、皆さんに支えて頂けてやっと立てたという印象がすごく強いです。
―ミュージカルの舞台というのは、また違ったものですか?
違います。やっぱり誰かになりきるというのは、すごく難しい。今日もドロシーになることが「難しい」「全然できない」「やっているつもりなんだなぁ」としみじみ感じました。
実は今日は、私にはとても大きな日だったんです。これまでは場面ごとの稽古しかやってこなかったのですが、今日、初めて全体を通して稽古をして、亜門さんから「梅田さんが強い」と言われて…。イチからやり直さなきゃ…という感じなんです。亜門さんには「ドロシーのプロフィールを書きなさい」と言われたので、これから家に帰って書こうと思っています。
―それは台本に書いてない部分も含めてドロシーのプロフィールを作るってことですね?今はドロシーってどんな女の子だと思っていますか?
何にでも興味をもって、自信はないけど、本当は自信があって、誰からも愛される要素をもっている。良いことは良いと言うし、ダメなことはちゃんとダメって言える子という印象ですね。
―梅田さん自身はそんな女の子はどうですか?
私は結構、正反対だったりします。言えなくて言葉をにごしちゃったりするタイプなのです。その場が上手く納まればいいな…みたいな。それが26歳の悪いところだなぁって『ウィズ』をやりながら思いました。私はそんなふうに思ってしまう時があるけれど、それは良くないことなんだなぁと。日々、稽古しながら勉強になります。
―歌やダンス、演技だけじゃなくて生き方みたいなものも勉強しているってことですか?
しています!今日は特に思いました。
―今回はWキャストでドロシーを演じられますが、お稽古されている中で、田野さんのドロシーの魅力、そして自分のドロシーの魅力はどこにあると思われますか?
田野ちゃんがドロシーになったときには、私の中での田野ちゃんのイメージとは違うところがあります。そんな田野ちゃんを見られるというのは、ファンの方にとっては貴重だと思いますね。笑顔にしても、田野ちゃんの笑顔とドロシーの笑顔はちょっと違うんですよ。ファンの方はすごく楽しいと思います。
―そして梅田さんのドロシーは?
私はまだ全然できてなくて…。ほんとうに難しいんです。でもこうやって教えて頂いて、私がやれる場所があることが、本当にありがたいです。
―稽古場会見では田野さんが「私ひとりに対してアドバイスをくださるので、全然違います」と言っておられましたね。
AKB48グループでもアドバイスをもらうことはありますが、2ヶ月も一緒でこんなに密にずっと見てもらうことはないですね。AKB48グループは人数が多い分、目の配りが少なくなるかもしれませんが、『ウィズ』は人数も決まっていて、見て下さる時間も多いですから、ありがたい言葉をもらうことも多くなると思います。
―たとえばどんな言葉が印象に残っていますか?
亜門さんから「最終的に変われるのは自分だから」と言ってもらったことはすごく大きくて、舞台では他のキャストの皆さんと一緒にいるようで、やはり自分と向き合うしかないんだなということはすごく感じました。
「演技をする上で痛みは最大の宝物ですよ」と言われた時には、日々経験していることが演技に役立つこともあって「本当だなぁ」と思う時もありますし、13~15才のドロシーを演じるときにはそれが邪魔になるときもあるのだなぁとも感じて…。稽古中は自分との会話ばかりです。まずドロシーになりたいです。
―梅田さんがドロシーという役に苦しみながらも真摯に向き合っていることをすごく感じます。『イン・ザ・ハイツ』に出演されて、ミュージカルの大変さを知っていたのに「やはりやりたい」と思った、その勇気はどこから得ているんですか?
そうですねぇ…、ひとつはAKB48グループでは与えられたレールの上をいかにうまく行くかということが多いですから、自分からやりたいと思ってつかんだものも見て欲しいという思いがあります。個人的にはミュージカルはすごく大変だと今日も思ったばかりですが、それをいい意味で観客のみなさんに見せないようにしたい。稽古中のことは観に来る方は知らないし、ゼロから見て下さる方に、そういう苦労を見せないようにしたいです。「梅ちゃん、がんばっているね」といわれるのではなくて、私のドロシーがひとつの物語の中にちゃんととけこめればいいなぁとすごく思っています。稽古場でみなさんがとても素晴らしくて、刺激をたくさんもらっているのも嬉しいことですね。
―例えばどんな刺激をもらっていますか?
かかし役の佐賀さんは努力のかたまりです。ミュージカルは初出演ですが、休み時間があれば歌の練習、ダンスの練習、台詞覚えと何かしています。わずかな10分休みでもやっていて、その成果がちゃんとでているので、やっぱりすごいなぁと。ライオン役のエハラさんはムードメーカーで、ちょっと私ができてないところなんかも教えて下さったりします。阿知波さんの気迫で稽古場の雰囲気がガラッと変わったりするので、私も「がんばんなきゃ!」って思ったり。
仲宗根さんとはAKB48で1曲だけご一緒させて頂きましたが、変わらず明るい方です。一緒にやっていて、仲宗根さんの目力がすごくて驚かされます。そしてシーンごとに仲宗根さんの雰囲気ががらりと変わるんですよ。本当に凄いひとたちに囲まれて私は稽古しているんだとひしひしと感じています。
―ドロシーも仲間と一緒にがんばりますから、梅田さんも同じですね。
周りが頑張っておられるので、見ているだけで「私もがんばろう」ってなります。がんばります!
梅田彩佳
1989年1月3日生まれ、福岡県出身。
NMB48チームBⅡの副キャプテン。2006年「第2期AKB48追加メンバーオーディション」に合格、中心メンバーとして活躍する。2011年からは派生ユニット「DiVA」のメンバーとして、2014年11月30日開催のラストプレミアムライヴで惜しまれつつ解散するまで、アルバムリリースやライブなど精力的に活動。2014年3月、現チームに移籍、自身初のミュージカル『IN THE HEIGHTS』に出演。また、『カンニングのDAI安☆吉日』(BSフジ)にレギュラー出演中、他バラエティ番組でも幅広く活動中。
http://ameblo.jp/dance-ayapon/
公演情報:スーパー・ソウルフル・ミュージカル『ウィズ~オズの魔法使い~』
原作/ライマン・フランク・ボーム『オズの魔法使い』
脚本/ウィリアム・F・ブラウン 作詞・作曲/チャーリー・スモールズ
翻訳・演出/宮本亜門
訳詞 /森雪之丞
編曲 /Nao’ymt
音楽監督 /益田トッシュ
振付 /仲宗根梨乃
出演/ 梅田彩佳 [NMB48] 田野優花 [AKB48] 《ダブルキャスト》
佐賀龍彦 [LE VELVETS]/施鐘泰(JONTE)/エハラマサヒロ
岡本知高 阿知波悟美 《ダブルキャスト》/小柳ゆき/瀬戸カトリーヌ
仲宗根梨乃/吉田メタル/陣内孝則 他
【東 京】 2015 年3 月7 日(土)~3 月22 日(日) 東京国際フォーラム ホールC
料金 :S席:13,000円/A席:10,000円/B席:8,000円(全席指定・税込)
U-25チケット=6,000円 (観劇時25歳以下対象・当日指定席券引換・要身分証明書)
高校生以下チケット=3,000円 (高校生以下対象・当日指定席券引換・要身分証明書)
※U-25チケット・高校生以下チケットはチケットぴあ、AKB48グループチケットセンターにて前売り販売のみ
【大 阪】 2015 年4 月4 日(土)~4 月5 日(日) 梅田芸術劇場メインホール
【名古屋】 2015 年4 月18 日(土)~4 月19 日(日) 愛知県芸術劇場大ホール
【福 岡】 2015 年4 月25 日(土)~4 月26 日(日) キャナルシティ劇場
HP :http://www.parco-play.com/web/program/wiz2015/