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観劇レポ 中島歩主演 笛井事務所「怪談」

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笛井事務所が、第7回公演として9月16日から20日まで武蔵野芸能劇場 小劇場にて上演する中島歩主演×スズキ拓朗演出による古典落語のミックスアレンジ公演「怪談」。
日本四大怪談のうち落語としても有名な「牡丹灯籠」「番町皿屋敷」「真景累ヶ淵」の3つの噺のエピソードを組み合わせたオリジナル劇を観劇した。

これまで安部公房作品を多く上演してきた笛井事務所だけに、暗くねっとりとしたものになるかと思いきや、キャッチフレーズには「落語がポップに動き出す」とある。
はてさて、どんな舞台となるのかと会場に足を踏み入れると…そこは寄席。

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舞台の上には高座が設けられ、落語家(中島歩)が落語を始める。語るはお馴染み、「番町皿屋敷」。
観客とのやり取りも軽妙に、小劇場ならではの楽しさが会場を包む。

だが落語家が高座を降りると、話は意外な展開を見せる。
なんと、この落語家は父親でもある師匠が長患いの末に亡くなったというのに、喪主を人任せにしたばかりか、葬式にも出ない。
この親子はどうやらかなりの不仲だったらしい。
落語家は、形見の整理などもやらないが、ただ師匠が生前熱心に書き込みをしていた帳面に何が書かれていたのかが気にかかり、帳面探しを始める。
そして見つけた帳面に書かれていたのは・・・。

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怪談を見たいのは、怖がりたいから。驚きたいから。ドキリとさせて欲しいから。
そんなミーハーな観客の心を分かった上で、じわじわとサスペンスを盛り上げるように物語を進め、王道でくる…と思いきや、明るい音楽とダンスが始まる。だがそれもまた不思議に恐怖のリズムを刻み続ける。

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怪談噺の時代と現代とを行き来しながら、いつしか観客は怪談の世界に身を置いて、恐怖(幽霊)と現実(生身の人間)を観察することになる。

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簡単だが面白い道具使いや、生演奏の音楽に目や耳を楽しませつつの約2時間。

観劇した回の後にはアフタートークも行われ、演出のコンドルズのスズキ拓朗、構成・出演の笛井事務所の奥村飛鳥、主演の中島歩が登場。なかなか聞けない苦労話や舞台裏話も聞かせてくれた。

公演は9月20日(火)まで。

<公演概要>笛井事務所「怪談」
2016年9月16日(金)〜9月20日(火) 全8公演
会場:武蔵野芸能劇場 小劇場(三鷹駅より徒歩1分)
演出 スズキ拓朗(CHAiroiPLIN/コンドルズ)
原案 「牡丹燈籠」「番町皿屋敷」「真景累ヶ淵」
構成 奥村飛鳥
出演 中島歩 埜本幸良(範宙遊泳)吉澤清貴(レティクル東京座)奥村飛鳥 ほか
チケット料金 全席指定 前売4500円 学生4200円  (税込・全席指定)
※未就学児のご入場はご遠慮いただいております。

公演詳細はこちらから http://www.theater-officefey.com/next/