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「キム・ジュンヒョン The Greatest Vocalist」開催! 公演ラストはステンディングオベーションで感動の嵐に!

端正なマスクに高身長、迫力ある魅惑的な歌声と演技で、韓国のみならず日本でも人気を博すミュージカル俳優キム・ジュンヒョンが、2月11日、東京・よみうり大手町ホールにて、「キム・ジュンヒョン The Greatest Vocalist」(韓流ぴあ主催)を開催した。

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「ミュージカルの素晴らしさを一人でも多くの方に知っていただきたい」という目的のもと、アコースティック楽器を伴奏に構成された本公演。この日の公演は昼夜2回行われ、昼は「日本での活動」、夜は「韓国での活動」をテーマに、キム・ジュンヒョンの魅力をたっぷりと披露。会場は、開演前から彼の初となる本格的ソロコンサートに心躍らせたファンの熱気で満ち溢れていた。

昼公演は、ミュージカル『エビータ』から「こいつはサーカス」でライブがスタート。2005年から約5年間、劇団四季に在籍していたキム・ジュンヒョン。流暢な日本語で「こんにちはキム・ジュンヒョンです」と挨拶。日本語に関しては何の問題もないのだが、ミュージカルの舞台とは違うステージに少々緊張の色を隠せない様子。
しかし、この日のためしっかりと準備を重ねてきたジュンヒョンは、『ジーザス・クライスト=スーパースター』から「彼らの心は天国に」、『アイーダ』から「勝利ほほえむ」と、次々と迫力ある歌声を完璧な日本語で歌唱。ライブが進むごとに拍手の音はますます大きくなり、熱い空気が会場を包み込んでいった。

2013年には、韓国人として初めて『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャン役で日本公演の舞台に立ち、同年、『Jack the Ripper』アンダーソン役で来日公演を果たし、圧倒的な存在感を示したジュンヒョン。『レ・ミゼラブル』では、ジャベール役でオーディションを受けるつもりが、ジャン・バルジャン役を演じることとなった経緯、同時期に韓国での『アイーダ』の出演も重なり、肉体的にも精神的にもかなりハードだったと語った。これまで語られていなかった裏話や作品についての魅力など、観客は一喜一憂しながら聞き入っていた。

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また、劇団四季時代を一緒に過ごした秋夢乃がゲストで登場。『アイーダ』の「星のさだめ」を(夜公演は「迷いつつ」も)デュエットし、会場を一気にラダメスとアイーダの世界へ引きずりこんだ。当時を振り返り、「日本はお客様のレベルが高く、アンサンブルの俳優も素晴らしい。みんなで作品を作っていく力が本当に強い。そのころから日本人は凄いな!と思っていました」とジュンヒョン。中国出身の秋も「スタッフのレベルが高い。私は日本のお客様に育てられました」と感謝の気持ちを伝えた。

『レ・ミゼラブル』の「彼を帰して」「独白」、さらに『ジキル&ハイド』から「時が来た」を熱唱すれば、ステージ上のジュンヒョンに、ジャン・バルジャンやジキル博士が舞い降りてくる。『ジーザス・クライスト=スーパースター』の「ゲッセマネの園」を涙ながらに歌い上げると、割れんばかりの拍手と歓声が会場にこだました。

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夜公演は、先日韓国で千秋楽を迎えたばかりのミュージカル『マリー・アントワネット』から、ジュンヒョン演じたオルレアン公爵が歌う「I’m The Best」で幕を開けた。昼公演を無事に終え、緊張もほぐれた彼の歌声はさらに伸び伸びと響きわたり、スタートから会場のボルテージは最高潮に。

『ロックオペラ モーツァルト』から「悪の交響曲」、『Jack the Ripper』から「灰色の都市」など、韓国ミュージカルで活躍したナンバーの他、『三銃士』の「命か愛か」も披露。
日本から韓国に戻り、すぐに『Jack the Ripper』に続き『ジキル&ハイド』と出演したため、とうとう『三銃士』に出演する機会を失っていたとエピソードを明かす。司会者から「もし機会があったら出ますか?」と聞かれ、「出ません」と即答(笑)。「個性的なお兄さんたちの中には、もう入っていけませんよ~」と笑い、会場を沸かせた。

韓国ミュージカルの良さは?と問われると「熱いです!」。「客席からの熱気、パワーが僕らの力になるんです」と目を輝かせる。その通りと言わんばかりに頷く客席。まさに、その魅力にとりつかれ、日本から海を渡り観劇するファンもいるのだから。

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今回バンドマスターを務めた宮崎誠氏から、「ジュンヒョンさんは、生まれつき何でも上手なように思われますが、ステージの真ん中に立てば立つほど努力をしているもの。3年ぶりにお会いして、改めて素晴らしい人だと感じました」と称えられる場面も。

終盤は『レ・ミゼラブル』の世界へ。「星よ」「Who am I」「独白」「彼を帰して」は圧巻の一言。ファンの心を鷲づかみにし、アンコールの「ゲッセマネの園」を歌い終わると、いつまでも拍手が止まらずステンディングオベーションに。2月26日より韓国で上演されるミュージカル『ドリームガールズ』の出演決定も発表され、「これからも韓国でミュージカルを続けていきますが、日本でも機会があったらぜひ舞台に立ってみたいです。応援していただけたら嬉しいです。ありがとうございます」とメッセージを残し、笑顔のままステージをあとにした。

昼夜合わせて前出のナンバーの他、『美女と野獣』『オペラ座の怪人』『ラ・マンチャの男』などのミュージカル曲を含めた28曲を見事に歌いきり、終演後は観客全員を笑顔でお見送り。
キム・ジュンヒョンの魅力を余すことなく堪能したこの日のライブは、彼にとってもファンにとってもきっと忘れられない思い出の一日になったことに違いない。

なお、キム・ジュンヒョンは、2月22日(日)、東京・トッパンホールで行われる「チョン・ドンソク The Greatest Vocalist」公演にゲスト出演する。