大倉忠義の初単独主演の舞台『蜘蛛女のキス』が、5月27日(土)にて東京グローブ座にて開幕。
前日26日にフォトコールと囲み取材が行われた。
『蜘蛛女のキス」は1976年のアルゼンチンの作家マヌエル・プイグ作の小説で、本人により戯曲となった。
1985年には映画化され、広く知られるようになり、ミュージカル化もされるなど、世界各地で上演され続けている名作だ。
物語の舞台はブエノスアイレスの刑務所の監房。
2人の男…革命を志すヴァレンティン(大倉忠義)と未成年への背徳行為で投獄されたモリーナ(渡辺いっけい)が収監されている。
何もかも正反対の2人は、モリーナが語る映画の話を通して次第に近づいていく。
フォトコールで公開されたのは、監房で2人が語り合う場面。
薄暗い監房で、映画の場面を事細かに語るモリーナ。
大道具は両端の壁際のベット2つと机にも椅子にもなる木箱1つ。そして奥には監房の扉。シンプルな舞台で進む会話劇だ。
大倉忠義は単独初主演となるこの舞台が、ストレートプレイ初挑戦。
革命に燃えながらとらわれ、革命と恋人への思いをたぎらせる青年役。
膨大な台詞を渡辺いっけいと二人でやりとりする。
フォトコールの後には囲み取材が行われた。
大倉が開口一番「初めてづくしです。フォトコールも初めてで、(シャッターの)パシャパシャいう音がして、くじけそうになった」と言うと、なんと長いキャリアを持つ渡辺いっけいも「僕もフォトコールは初めてで、何度もくじけそうになった」と明かした。
渡辺が「困ったときは大倉くんの目を見ること決めている」「男の僕から見てもいい男だなぁ」といえば、大倉は「いっけいさんはかいがいしい、優しい」と役とも重なって、2人の絆はしっかり結ばれているようだ。
大倉は「(鈴木の演出は)厳しいと聞いていたが、優しかった。ほっとした」とか。誰がその情報を大倉に流したのか?現場では「誰?」「彼?」と推測する声が飛び交った。
稽古前には鈴木は大倉に「腕のある役者はみんなやりたい良い戯曲でハードルは高い」と話したそうで、大倉は「難しいと言われるほど、よしっ!と思うようにした」「自分に『がんばれ!』と言っていた」とガッツで乗り越えてきた。
最後に大倉は「難しい(作品)といわれているけれど、観に来てくださる方は、楽しみに来てください」とファンへメッセージを送った。
公演は6月18日(日)まで。残念ながら、チケットはすでに完売している。
蜘蛛女のキス
[作]マヌエル・プイグ[訳]吉田美枝[演出]鈴木裕美
[出演]大倉忠義 渡辺いっけい
2017年5月27日(土)~6月18日(日)東京グローブ座
チケット料金S席8,800円A席7,800円B席5,800円(全席指定・税込)
[公式サイト] www.kumoonnanokiss.com
[主催/企画・製作]東京グローブ座/シーエイティプロデュース