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中谷美紀×神野三鈴、二人の女優がぶつかりあう 『メアリー・ステュアート』開幕直前会見&公開フォトコール

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二人舞台『メアリー・ステュアート』開幕直前会見が、6月12日、東京・渋谷のパルコ劇場にて行われ、中谷美紀と神野三鈴が登壇した。

女として果敢に生き奔放ゆえに処刑され、男で身を滅ぼしたと言われるスコットランド女王メアリー・ステュアートと、「国家」と結婚した“ヴァージン・クイーン” イングランド女王のエリザベス1世。本作は、この同じ16世紀に同じ島の中で生きた二人の女王を、イタリア人作家のダーチャ・マライーニが女性の視点から描いた戯曲。1990年に宮本亜門演出、麻実れい×白石加代子で上演し、パルコ劇場では2005年に南果歩×原田美枝子で上演されて以来10年ぶりの舞台となる。メアリー・ステュアートを中谷が、エリザベス1世を神野が熱く激しく演じる。

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翌日に初日を迎え、「できることなら逃げ出したいくらい緊張しております。ひょっとしたら逃亡しているかも(笑)。そのくらい素晴らしい作品にめぐり会えました。逃げないように気をつけます」と意気込みを見せた中谷。神野の印象を、「ずっと憧れていた女王様をお迎えして、お芝居できることを誇りに思っています」と語り、「演劇に対する情熱、演技経験や技術などたくさん学ばせてもらいました」と初共演を喜んだ。

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一方の神野は、「美紀ちゃんの美しさや知性はみなさんご存じかと思いますが、やんちゃでジョーク好きで、本当に面白い人」と、中谷の印象を明かすと、「役者として一つの夢を与えていただいて幸せすぎるくらい。スタッフ、キャストを含め集めるべくして集まった人々の舞台。あとは美紀ちゃんと舞台の上で愛し合って生きるのみ。ぜひ見届けてください」と待望の作品出演に目を輝かせた。

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演出は新進気悦のイギリス人演出家マックス・ウェブスター。稽古中に、「この豚たち!」と呼ばれていたことを暴露。中谷は、「ひどい言葉を浴びせられながら演出していただきました」と苦笑。神野も「悪気があるわけじゃなくて、『ぶ・た・た・ち』と可愛い言い方なんですけど・・・」と、二人で顔をあわせて笑う場面も。

メアリーとエリザベスのどちらに共感できるかという質問に、神野は「メアリーとエリザベスの二人がいます。両方の感情がわかります」と分析。中谷は「仕事をする女性としては、エリザベスです。国家と結婚したということは、私が演じることと結婚した・・・というのかは分かりませんが、多くのものを犠牲にしてきたことは同じかも」と答えた。

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さらに「メアリーとして感情を爆発させ、普段言えないことを言えるのは心地いいです」とニッコリ。神野が「今まで見られなかった中谷さんを見られますよ」と思わせぶりに微笑むと、「神野さんの豊満な胸をもみしだくという暴挙に出ています(笑)」と言って会場を沸かせた。

DSC_3521   メアリーの夢の中。ケネディ(神野)がメアリー(中谷)にエリザベスが会見を望んでいると伝える。

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DSC_3578  ロバートを豚男と歌う、メアリー

DSC_3634   自分の知らぬところでロバートと結婚したレティス(中谷)を責め立てるエリザベス

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その後行われた公開フォトコールでは、互いに依存し、強くひかれ合い響きあう女性を熱演。「私は豚を愛しちゃったの~ッ!」とロック調で歌う場面や、キスシーンなど、妖艶かつ激しい舞台を展開。真摯に自分と向き合った二人の女性の言葉が、今を生きる私たちの心に鋭く突き刺ささること間違いないだろう。
中谷は、メアリーのほか、エリザベスの待女とロバートの再婚相手のレティスの3役を演じ、神野はエリザベスとメアリーの乳母を演じる。

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舞台『メアリー・ステュアート』
作:ダーチャ・マライーニ
訳:望月紀子
演出:マックス・ウェブスター
出演:中谷美紀、神野三鈴
企画製作:株式会社パルコ

東京公演:6月13日(土)~7月5日(日)パルコ劇場
大阪公演:7月11日(土)~12日(日)シアター・ドラマシティ
広島公演:7月15日(水)広島アステールプラザ・大ホール
名古屋公演:7月18日(土)~19日(日)ウインクあいち
新潟公演:7月24日(金)りゅーとぴあ 新潟市民芸術会館
福岡公演:7月30日(木)キャナルシティ劇場

公式HP: http://www.parco-play.com/web/play/marystuart/