「舞台のオカマの天ちゃんも楽しみにして！」 山本裕典へ突撃インタビュー！

映画『ピース オブ ケイク』の中で登場する「劇団 めばち娘」がリアルに旗揚げし、9月17日より舞台『ツチノコの嫁入り』が公演される。映画で松坂桃李が演じたオカマの天ちゃんには、舞台・映画・ドラマと大活躍の俳優・山本裕典が抜擢された。
どんな天ちゃんを見せてくれるのか、楽しみいっぱいの山本裕典さんに意気込みを聞いた。

― 映画の中の話から、旗揚げし舞台化ということですが、オファーを受けた時の気持ちはいかがでしたか？

最初にお話をお聞きしたとき、映画をそのまま舞台化すると勘違いしたんです。それにしては同時期で早いなぁと思って(笑)。映画で桃李くんが演じる“オカマの天ちゃん”を演じると聞いて、天ちゃん目線の作品なのかな？と思っていたら、劇中の劇団「めばち娘」で作品を上演するということでした。
でも、打ち合わせが始まって周りを見たら、みんな個性の強いキャラクターでブッ飛んでいて･･･、僕はメイクしてミニスカート履いていますが、実は劇団のなかで僕が一番普通の人間なんですよ。
演出もブッ飛んでます。劇団のコンセプトが、深いようで浅い、浅いようで深いので、凄く面白いんですよ。

― オカマの役ということに抵抗はなかったですか？

僕は、基本的にどんな役でもやりたいと思っているので、オカマを演じると聞いて、「おもしろい！ぜひ、やりたい！」と返事をしました。この役に全く抵抗はないですね。

― 観客の方は、映画の天ちゃんと舞台の天ちゃんを見比べるかも。同じ役の松坂桃李さんは、「役づくりのために美容パックをして女子力を高めた」と話していましたが、山本さんは何かしていますか？

（見比べると聞いて）イヤだわ～(笑)（オカマ風に）。
う～ん、特に何もしてないです。休みの時は美容院にいったりと日頃から、出来るだけ気を使っていることもあり、そういう部分では特に何もしていません。僕みたいな大きな体の男が、オカマの格好をして舞台で何かをする･･･それを生で見るというだけでかなりのインパクトはありますよね。面白いし、気持ち悪いと思いますよ～。

― もしかして、天ちゃんの要素をもともと持っている？

え？オカマの？ そんなことはないと思いますけどね。ただ、きれいな物が大好きなので、そういう点では、女性的なものを持ち合わせているかもしれないですね。

― 仮面ライダーのデビューから、色々な役を演じ、TV、舞台、映画と活躍の幅を広げていらっしゃいますが、山本さんが考える舞台の魅力とは何ですか？

やはり生でお客樣の反応を感じられることですね。前回「TAKE FIVE」という舞台に出演したんです。主演は、Kis-My-Ft2の藤ヶ谷太輔くん。4万人しか観られないのに、沢山の応募があって、毎日満席。僕はサブの役で藤ヶ谷くんをたてる役でした。
これまで、いつも舞台の真ん中に立ってきた僕は、始まる前は正直「この役は自分にとって、どうなんだろう」と思ったんです。ところが、どんな役であれ見られてナンボなんだと痛感しました。お客樣に見てもらって舞台は初めて完成するんです。だから、今回の舞台も一人でも多くの方に観ていただきたいですね。

― 演者とお客さんが一つになって、初めて舞台が出来上がるということですか？

そうですね。そんな感じがします。初めて観るお客樣だけでなく、リピーターのお客樣もまた楽しんでもらわなきゃ、と思うんです。同じ内容であっても舞台はその時その時によって感動は変わる。そこが舞台の魅力ですね。

― 稽古の様子は？雰囲気はいかがですか？

順調に進んでいますよ。ただ、雰囲気はけっこう張り詰めていますね。演出家の先生に、かなりのダメ出しをされていて、みんなバサバサ切られています。逆に僕は、できると思われているのか、2～3回くらいの稽古で次に進んでしまうんです。僕、できてないのに･･･不安ですよ～(笑)。追い込みはこれからですね。

― 個性豊かな共演者の方たちとご一緒されていかがですか？

まだ、みんな僕に気を使っているみたい(笑)。あんまり近寄ってこないんですよ。僕ってそういう（近寄りがたい）キャラじゃないんですけどね。でも、たまに演出家に怒られて悩んで迷っている若い役者に声をかけて、自分なりのアドバイスをするんです。すると、本当に嬉しそうな顔を「うんうん」って聞いてくれるんですよ。もっとオレのところに来いよ～と思いますよね。僕は全体を客観的に見ているので、もっと僕に相談してほしいって思うんです。でも、僕のアドバイスが間違っていて、逆に演出家の方にその人が怒られたら困っちゃいますけどね。
僕もまだ、何が正解で何が間違っているかは分からない。でも言いたいことはわかる、という感じです。

― では、今はみんな一緒に手探りで作り上げている状態ですか？

本当に今、みんな追い込まれていますよ。昨日は明るく楽しい稽古現場でしたが、4日前くらいは、みんな死んだ魚のような目をしていましたからね。何人かはこのまま来なくなっちゃうんじゃないかと思うくらい心配しました。真剣勝負ですからね。

― 演出家の丸尾さんは厳しい方ですか？

厳しいですね…。
※劇団「鹿殺し」スタッフ談･･･「丸尾さんは厳しいほうですね。体力もあるので、休憩も取らずに稽古が進んでいくんです」

― どんな役もこなしてきた山本さんですが、これだけは苦手という役はありますか？

オカマはいいんですが、“女性”の役はキツいですね。だから、今回の役はオイシイ！と思って楽しみます。天ちゃんだからこそできることがあると思うので、思いっきり弾けちゃいますよ～

― 楽しそうですね。では、舞台でアドリブも出ちゃうかも？

それが、僕はアドリブが一番苦手なんです。一度もしたことなくて、いつも考えて準備しているんです(笑)。前回の舞台でも、「何をやってもいいよ」と言われたパートがあったんです。とにかく笑いを取れと。お客さんがアドリブだと思っているところも、実は本番前に一生懸命Kis-My-Ft2の歌や振り付けを練習して準備していたんです。スジナシ（笑福亭鶴瓶さんとゲストが、即興でドラマを演じるアドリブバラエティー番組）なんか、僕は絶対に無理！

― いつも準備万端なんですね。血液型は？

A型です(笑)

― 天ちゃんのファッション（ミニスカートにストッキングに濃い目のメイク等）は抵抗なかったですか？

いやいや、気持ち悪いですよ。男の僕から見たら。

― では、今度生まれ変わるとしたら？

男ですね（即答！）男の方が気楽です。高校も男子校。俗に言う“やんちゃ”でしたからね。
絶対に男がいい！
でもね、僕、足がきれいなんですよ～(笑)

― そんなに毎日女性らしい格好をしていたら、つい普段でも女性らしいしぐさが出てしまうことはないですか？

そういうことはないですね。僕は役に依存しないタイプなんです。いつも作品の出演が重なるからかもしれないですが、演技が終わってからも引きずることはないですね。切り替えが早いのかな。いつもフラットな状態に戻していないと要求に答えられなくなってしまうんです。

― 今後、どんな役者を目指しますか？

まず、ずっと役者を続けていきたいですね。特撮出身で仮面ライダーやっていましたし、ジュノンボーイ出身ですし、過去には「イケメンパラダイス」というTVドラマにも出演していましたから･･･俗にいう、“イケメン俳優”と言われちゃうんですよね(笑)。でもそれって、やっぱり俳優という枠の中では「何も考えていない」と、色眼鏡で見られることもあるんです。将来的には、脇で存在感を放つような個性的な俳優、どんな役にも染まることができる俳優になりたいですね。

― これから舞台をご覧になる、みなさんにメッセージをお願いします。

今回、映画と舞台がリンクして、同時期に上映・公演されるというのは珍しいし、面白い企画だと思います。一緒に盛り上がっていきたいですね。舞台を見て映画ってどんなものなんだろう、原作はどういうもの？と思ってもらえたらいいし、映画を見た方が「劇団めばち娘」に興味を持って舞台を見に来てくれたら嬉しいです。よろしくお願いします。

映画「ピース オブ ケイク」
原作：ジョージ朝倉『ピース オブ ケイク』（祥伝社　フィールコミックス）
監督：田口トモロヲ
主題歌：「ピース オブ ケイク ―愛を叫ぼう―」　加藤ミリヤ feat.峯田和伸 （Sony Music Labels）
出演：多部未華子　綾野剛　松坂桃李　木村文乃　光宗薫　菅田将暉 　柄本佑　峯田和伸
製作：「ピース オブ ケイク」製作委員会
配給：ショウゲート
© 2015ジョージ朝倉/祥伝社 /「ピース オブ ケイク」製作委員会
2015年9月5日（土）より全国公開中！
公式HP：http://pieceofcake-movie.jp

OFFICE SHIKA×映画「ピースオブケイク」×原作ジョージ朝倉
劇団めばち娘 旗揚げ公演「ツチノコの嫁入り」
作・演出：丸尾丸一郎（劇団鹿殺し）
音楽：入交星士×オレノグラフィティ
出演： 山本裕典　阿部丈二　菜月チョビ 丸尾丸一郎 橘輝 傳田うに 他総勢25名

会場：CBGKシブゲキ!!
日程：9月17日(木)～27日(日)

チケット（全席指定、税込）
前売・当日共通：5,500円
学生券：4,000円（各回、枚数に制限があります）
問い合わせ先：03-6804-0064（オフィス鹿）
URL：http://shika564.com/mebachiko

山本裕典（自撮り）
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応募の際には、
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※インタビューおよび作品の感想もお待ちしております！

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9月30日（水）まで
・当選者の発表は、発送（2015年10月上旬予定）をもって代えさせていただきます。
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