2016年3月、新橋演舞場に″いのうえ歌舞伎″新作が6年半ぶりに上演される。
主演は劇団☆新感線の看板役者、古田新太。
いのうえ歌舞伎≪黒≫BLACKと名打たれた大人の時代劇が披露される。
演出のいのうえひでのりが「昔は時代劇らしい商業演劇がたくさん上演されていたが、今はそういうジャンルのものがない。昔新橋演舞場で上演された田村正和さんの『乾いて候』とかの芝居が好きで、僕らなりの商業演劇を目指したいということでいのうえ歌舞伎があったと思う。今回、いつもより若干大人っぽいというか、少しビターな味わいのあるいのうえ歌舞伎を作ろうということです。いつもの新感線だと少年漫画的なですが、もう少し上の世代を狙うというか、リアルな時代劇をやってみたいと思っています」と本作を紹介。
後列 いのうえひでのり 粟根まこと 橋本じゅん 高田聖子 倉持裕
前列 清水くるみ 稲盛いずみ 古田新太 大東駿介
2年ほど前に井上から依頼を受けたと言う脚本の倉持裕は「いろんなところから『意外だ』『倉持がいのうえ歌舞伎を書くのか!』『世界観が違うのではないか』と言われたが、ぼく自身は『やっと来てくれた』とすごく『待ってました』と言う感じでした」「嬉し過ぎて、はしゃぎすぎて筆の赴くままにいっぱい書きつらねましたら、今日も古田さんに『出番が多すぎるよ』と言われまして」と苦笑い。
主演の古田は倉持をにらむと「倉持君がバカのせいでものすごく台詞が多い。言っておきますが、私は台詞覚えが悪いです。今回は立ちまわりもそんなにないと言っていたのに、オープニングから大立ちまわりで、本当に殺してやりたい」としゃべって大爆笑となった。「とりあえず(稲森)いずみちゃんに迷惑かけないように台詞は覚えて行こうと思います」
7年ぶりに劇団☆新感線に出演する稲盛は『お話を頂いた時は一瞬で新人のような気持ちになった」と出演の感想を話し、初顔合わせとなる古田について「最初は怖いのかな…?と思ったのですが、ほんとに暖かくて素敵な方だと思いました」と古田と顔を見合わせて笑った。
劇団☆新感線には5年ぶりに出演する大東駿介は古田とは初共演。「先ほど、さっそくラフな服装のおふたりに『おまえ、その格好いきっているのか』『その髪型は風もないのに、なぜ風になびいてるのか?」と洗礼を受けました」とストレートに話して爆笑に。今回は大東駿介初のちょんまげとなるそうだ。
「カメラの数もすごい多いし、事務所の偉い方も来ていて、本当にすごい舞台なんだなぁ」とフレッシュな姿を見せたのは、この作品が舞台2作目となる清水くるみ。21歳の清水が、この大舞台でどんな姿をみせてくれるのかも楽しみだ。
「大東くん以外は、みんなちゃんと優しく導いていこうと思っています」とわかせたのは橋本。続けて「新橋演舞場で恥ずかしくないものにしつつ、『新幹線だな』と思ってもらえるようにお客様を集めて楽しいものを見せることが出来ればな…と思っています」と真面目に語ると、古田が「橋本さんとの絡みのシーンでは、とりあえず下ネタ入れようと思ってる」とまたまたかき回した。だが橋本は「いろんなものをいれるのが新感線なので、盛って盛って、そして削って、最後は演舞場に相応しいものにしたいと思っています」と上手くまとめた。
劇団☆新感線お馴染みの高田聖子はステキな着物姿を披露。粟根まことは「稲森さんとの夫婦の役で、本当に光栄で、唯一の楽しみ」とコメント。
さてどんな歌舞伎が観れるのか、期待高まる製作発表だった。
【作】 倉持 裕
【演出】 いのうえひでのり
【出演】 古田新太
稲森いずみ 大東駿介 清水くるみ
橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと
山本 亨 大谷亮介
《東京公演》
日程 2016年3月5日(土)~4月1日(金)
会場 新橋演舞場】
1等席 13,000円 2等席 8,500円
3階A席 6,500円 3階B席 3,500円
桟敷席 14,000円<チケットぴあのみで取扱い>
(全席指定・税込)
《大阪公演》4月13日(水)~30日(土)
《北九州公演》5月8日(日)~16日(月)