10月15日(土)・16日(日)の2日間、松下IMPホール(大阪)にて、「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」が企画するイベント「歴タメLive~歴史好きのエンターテイナー大集合!~」が開催された。 (撮影:大西二士男)
「歴タメLive~歴史好きのエンターテイナー大集合!~」は、今年3月にEXシアター六本木(東京・六本木)にて開催され、完売となった大人気イベントだ。東京公演で好評だったコントに、新作コントや新企画を加え、東京公演とは一味違った公演となった。MCには、お笑い芸人の金田哲(はんにゃ)と歴史芸人・長谷川ヨシテル。鈴木拡樹や細貝圭、染谷俊之など舞台で人気の俳優も出演し、大熱狂のステージとなった。
華やかにオープニングを飾ったのは、墨絵師の御歌頭(おかず)。BGMにのせて会場に広げられた巨大な和紙に筆を滑らせてゆく。「歴タメLive」の文字が書き出されると、会場は盛り上がりをみせた。
客席側から俳優たちが次々に登場すると、会場からは割れんばかりの拍手が沸き起こり、ますます大興奮。スクリーンには歴史上の偉人たちの墨絵が映し出された。出演は、石井智也・井深克彦・奥谷知弘・寿里・杉江大志・鈴木拡樹・染谷俊之・細貝圭・松本ひなた・山本匠馬 (五十音順)。同シリーズの舞台作品でもお馴染みの出演者に、東京公演では1日のみの出演だった細貝圭、初参加の松本ひなたが加わった。
盛り上がる会場に、MCのはんにゃ金田と長谷川が続いて登場。金田は煌びやかな和装で、長谷川はお決まりの兜を被ったスタイルで登場。金田が「衣装はマツケンサンバをコンセプトにしています!」と自身の姿に対してコメントすると、会場は大きな笑いに包まれた。
MCのはんにゃ金田と長谷川が、会場のお客さんに「みなさんどこから来ていますか?」と質問をすると、全国各地、さらには海外から公演を見に来ている観客もいて、東京公演の再演を上回る人気ぶりがうかがえた。
コントの内容は、歴史上の有名人が「実はこうだったのではないか?」という切り口で繰り広げられる。
最初は、染谷俊之演じる「宮本武蔵」が「実は卑怯ものだった?」というテーマで、かの有名な巌流島での佐々木小次郎との決闘シーンが描かれた。ヨボヨボのお爺さんの佐々木小次郎役で鈴木拡樹が登場し、染谷俊之とのコミカルなシーンを描いた。個性的なキャラクターが登場した。
続いて、井深克彦が演じる「吉良上野介」。「松の廊下でおこった真相は?」のテーマをもとに、寿里が演じる切れキャラの「浅野内匠頭」が登場。吉良上野介が困っていく様に会場は爆笑の渦につつまれた。
続いて、独眼竜でおなじみの山本匠馬が演じる伊達政宗が登場。冷酷なイメージが強い伊達だが、実は母親に対する愛情が強い人物だったのでは、という切り口で描かれた。母親役に石井智也、片倉小十郎役に杉江大志。母親に接する伊達政宗が豹変する山本匠馬の演技に観客は大爆笑。伊達政宗の印象が変わった瞬間かと思う。
続いて墨絵師の御歌頭(おかず)が登場。オープニングと同じく巨大な和紙に筆を滑らせていく。2015年秋に上演された舞台「幻の城~戦国の美しき狂気~」がスクリーンに映し出され、空気は一変。本舞台で主演の鈴木拡樹(宇喜多秀家)・染谷俊之(霧隠才蔵)・寿里(本多正純)・山本匠馬(真田幸村)が登場し、舞台映像をバックに4人が朗読。コントとは違った雰囲気のなか、観客も当時の感動が蘇り、暖かい拍手が沸き起こった。
再びコントパートへ。鈴木拡樹が演じる「坂本龍馬」が登場。薩長同盟や大政奉還、船中八策など、龍馬が成し遂げてきたとされる数々の偉業の“真相”を切り口に描かれ、鈴木のうろたえる様子に会場からは思わず笑いがこぼれた。最後には、はんにゃ金田も中岡慎太郎役で登場し、会場をさらに盛り上げた。
MCのはんにゃ金田と長谷川登場し、長谷川が考案したオリジナルの「戦国武将占い」に鈴木拡樹や染谷俊之らが挑戦。「強力な恋のライバルがあらわれたら、どうする?」や「誕生日プレゼントをもらえるなら何か?」といった質問に、4択の答えから1つ選ぶ。長谷川ヨシテルがその答えから導き出される戦国武将にあてはめ、会場が笑いに包まれた。
続いて、「お勉強ラップ」で注目を集めるラッパーのCo.慶応が登場。戦国武将をフィーチャーしたラップを披露し、会場を縦に揺らした。ライブ空間のように変貌した会場では、観客がペンライトとグッズで販売されたうちわで一緒になって盛り上がり、一体感も一気に高まった。また、Co.慶応はイベントのテーマ曲「歴タメRAP」も担当している。
LIVEパートの後は、2014年秋に開催された舞台「マルガリータ~戦国の天使たち~」の朗読に移り変わる。本舞台で天正遣欧少年使節団を務めた主演の細貝圭(千々石ミゲル)・鈴木拡樹(中浦ジュリアン)・井深克彦(伊東マンショ)・染谷俊之(原マルチノ)が登場し、舞台映像をバックに4人が朗読した。
続いて、現代のイメージとは正反対の「真田幸村」を石井智也が演じる。また、“Candy Boy”としても活躍中の奥谷知弘と松本ひなたも登場。一般的にイメージされている真田幸村と、石井が演じる真田幸村とはあまりにも異なっており、会場は大爆笑。真田コントの最後には、MCの長谷川ヨシテルが登場し、NHK大河ドラマ「真田丸」のテーマ曲をバイオリンで披露し、観客からは拍手がおこった。
そして、新作コントとなる細貝圭が演じる「ペリー」が登場。鎖国をしていた日本に開国をせまった黒船来航のシーンを演じた。ペリー演じる細貝圭のほかに、ペリーの通訳役の寿里や江戸幕府の役人として、石井智也、杉江大志、奥谷知弘、松本ひなたや、町人役の染谷俊之、山本匠馬、遊女役の井深克彦、坂本龍馬役の鈴木拡樹や中岡慎太郎役のはんにゃ金田といった、キャスト勢揃いとなる豪華なコントとなった。
細貝圭は流調な英語を披露し、片言な日本語をまぜるなど、怖いイメージのある「ペリー」を、コミカルに演じ、会場は大いに盛り上がった。
イベントの締めくくりは、Co.慶応の「歴タメRAP」を出演者全員でパフォーマンス。御歌頭(おかず)は本日3回目となる墨絵パフォーマンスを披露。半紙には12月公演を控える舞台「剣豪将軍義輝~戦国に輝く清爽の星~」の主役・足利義輝の肖像を描いた。「歴タメRAP」の歌唱や墨絵パフォーマンスは、会場も巻き込み、この日一番の盛り上がりを見せた。コントだけでなく音楽やアートでも観客をしっかり味方につけ、あらゆるエンターティンメントで会場を魅了した「歴タメLive~歴史好きのエンターテイナー大集合!~」大阪公演。イベント後には、出演者全員が観客をお見送りし、ファンに最後まで嬉しいお土産をもたらした。
さらにイベントの最後には、2017年に「歴タメLive~歴史好きのエンターテイナー大集合!~」の開催が決定されたことが告知され、こちらも期待が高まるばかりだ。12月には主演・染谷俊之の舞台「剣豪将軍義輝~戦国に輝く清爽の星~」が全10公演開催される。舞台のチケットは販売中。「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」の今後に大注目。
【●「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」とは】
教科書には載らないような歴史上の出来事を興味深く面白くエンターテインメントとして表現するシリーズ企画。
■「歴タメLive~歴史好きのエンターテイナー大集合!~」大阪公演 公演概要
歌あり芝居ありダンスあり、歴史の総合エンターテインメントショー
日時:
2016年10月15日(土)14:00公演 / 18:00公演
2016年10月16日(日)13:00公演
会場:松下IMPホール(大阪)
出演:石井智也・井深克彦・奥谷知弘・寿里・杉江大志・鈴木拡樹・染谷俊之・細貝圭・松本ひなた・山本匠馬 (五十音順)/御歌頭(墨絵アーティスト)・Co.慶応(お勉強ラップ)
MC:金田哲(はんにゃ)・長谷川ヨシテル(れきしクン)
演出:大関真
企画:座間隆司
主催:「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」製作委員会
(テレビ朝日ミュージック、ローソンHMVエンタテイメント、読売テレビ、サンライズプロモーション大阪)
料金(税込):全席指定:6,900円
チケット一般発売日:9月3日(土)12:00~
※未就学児のご入場はできません
※当日券は500円増し。残席がある席種のみ販売予定。
■舞台「剣豪将軍義輝~戦国に輝く清爽の星~」 公演概要
日程:2016年12月8日(木)~12月14日(水)
会場:EXシアター六本木
主催:「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」製作委員会
出演:染谷俊之/加藤梨里香、山本匠馬、石井智也、瀬川亮、寿里、植田圭輔、白又敦、輝山立/新垣里沙、井深克彦、北代高士、八神蓮、奥谷知弘/大堀こういち、武智健二、本間剛/小須田康人、野添義弘/星野真里/山崎樹範
吉田晃太郎、佐藤賢一、大穂恭平、日南田顕久、山田大生、赤石ノブ、伊藤俊、柏木佑太、菅原健志、伊藤茂騎、
田中領、松田一希、松岡拓弥、安孫子宏輔、立川ユカ子、白井美貴
原作:宮本昌孝「剣豪将軍義輝」(徳間文庫 刊)
脚本:鈴木哲也
演出:斎藤栄作
監修:大関真
企画:座間隆司
企画協力:徳間書店
チケット料金(全席指定・税込)
剣豪シート:10,800円(前方席9列確定・オリジナルチケット・非売品グッズ付)
指定席:7,800円
■「もっと歴史を深く知りたくなるシリーズ」公式ホームページ http://mottorekishi.com/
■舞台「剣豪将軍義輝~戦国に輝く清爽の星~」公式ホームページ http://mottorekishi.com/yoshiteru/
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