NON STYLEの石田明がオリジナル脚本・演出を手がける「結 -MUSUBI-」が、2月4日から幕を開ける。
石田が構想に4年の歳月をかけてきた“NEW STYLE舞台”は、相撲部屋を舞台に、老若男女誰もが気軽に楽しめ、世界共通である「笑い」を中心にストーリーが展開され、アクションやダンスあり、サプライズありと多彩なパフォーマンスが繰り広げられる。しかし、セリフは一切なし。石田は、今まで経験したことのない“しゃべらないけどうるさい”感覚で劇場を笑い声で包むという。
キャスト陣には、俳優やモデル、声優、アーティスト、脚本家、芸人とジャンルを超えた多彩な能力と個性豊かなキャラクターが集まった。
この度、脚本・演出のほか自身も出演する石田明さんと、主演の富士見部屋の雅ノ花役を演じる劇団EXILEの小野塚勇人さんにインタビューを遂行。新しい形の舞台に「楽しみしかない!」という小野塚さん。石田さんの構想とはどんなものなのか・・・。お二人に話を聞いた。
― 石田さんは構想から4年かけて脚本を作られたということですが、状況の変化が作品への影響されることもあったのでしょうか?
石田明(以下、石田):コロナ感染拡大もありましたし、日本のお笑いもどんどん制限されていったこともあって、状況は色々変わってきました。色んな影響が面白く繋がっていると思います。いい時にこの流れが来たという感じです。
― 相撲部屋を舞台にしているところの着眼点が面白いと思いましたが、やはり海外に向けて考えられたのでしょうか?
石田:そうですね。基本的に海外進出というか、将来的には外国の方にも観に来ていただきたい舞台だと思っているので、このコロナ禍が収まった頃にはぜひ色々な国の方にも観ていただきたいです。
― 小野塚さんは“喋らない舞台”に興味を持たれたそうですが、他にも惹かれる部分はありましたか?
小野塚勇人(以下、小野塚):ノンバーバルコメディーということと、石田さんが脚本を書かれているので、お笑いに特化した中で志が世界に向けているというところが、凄く素敵だなと思いました。その第1弾の作品! ここからどんどん可能性が広がっていくと思うと自分自身も凄くワクワクしました。今は少しでも力になれたら嬉しいという心境です。
― 石田さんはこの作品を構想するなかで、韓国ミュージカル『ナンタ』などをご覧になったそうですね。
石田:はい。それ以外にも『ペインターズ』など、韓国には常設の劇場で上演しているコメディーショーがたくさんあるので観に行きました。作品専用の劇場で様々な人が色んな役を演じている。毎日、役者を見に来るというより、作品自体を観に来るというところまで行けたら勝ちだと思うんです。なので、常に上演することを目指していきたい。そのオープニングアクトとして、今回素晴らしいキャストの皆さんに手伝っていただいて嬉しく思っています。
―なるほど。そこで主演として小野塚さんをキャスティングされた理由は?
石田:小野塚さんは意地悪なことをされても、あの笑顔で許してしまうような感じがしたんです。その雰囲気を出せる人ってなかなかいない。ちょっといたずらっぽい笑顔に惹かれました。あと、今回の舞台ではジェスチャーがとても大事になるのですが、それもリアルに描写できていて凄く良かった。どこに何があって、どう扱うか・・・そういうビジョンが自分の中で見えている人と見えていない人ではあからさまに違うんです。僕がざっくりとした説明でも、彼は自分の中で世界を作ってくれていたので、そこが凄く良かったですね。
― それを受けて小野塚さんはどう感じますか?
小野塚:普段はけっこう先輩たちにいじられることが多いのですが、ちょっと自分が意見すると突っ込まれるようなこともあって(笑)。劇団EXILEのみんなと作り上げた空気感みたいのが自然と板についているのでしょうか。それが今回ハマったのかなと。あと、オーディションの時には演出が細かくて難しかったのですが、同時に楽しくもありました。これから稽古に入りますが、みんなで楽しく舞台を作っていくんだと思うと楽しみしかありません。
― 石田さんから何か小野塚さんに求めることや、期待していることはありますか?
石田:どんどん稽古中に飽きていってほしいです。なるべく自分の中で飽きていって、この飽きに上塗りをして上塗りをして、最終的に最初の台本に戻っていくみたいな感じで。きっとそのくらいがちょうどいいのかなと思います。
大まかな部分も全部含んだ上で最初の台本に近い形が一番いいと思うので、とりあえず最初にその台本に飽きて、遊びまくってもらいたいです。
小野塚:どこまで膨らませられるか分かりませんが、まずは“楽しむ”ことが一番かと。自分ぽいということではなく自分が舞台に立って表現しているときに、心から楽しいと思えている状態が一番いい状態だと思っています。1度受けたことをまたやろうというのではなく、次にはそれ以上に何か面白いことを考えていくことを心がけて毎日舞台に臨みたいと思っています。
― 石田さんは、今では舞台の脚本・演出もたくさん手掛けられていて、舞台人というイメージもありますが、やはり基本的にはお笑い芸人さん。そこで喋りを入れないという一番の目的は何なのでしょうか?
石田:自分が言葉を使って演じると「これぐらいまで笑いが取れる」ということがある程度見えてしまうんです。そこで、言葉を削り、自分ではない人に行動させる。僕はそれが一番ワクワクするんです。歳を取るとだんだん刺激が足りなくなってくるんですよ(笑)。こんな刺激的な舞台はないと思っています。これで得たものは間違いなく役者人生にとっても、お笑いの人生にとってもめちゃくちゃいいものになるはず。一種の修行というか、失敗するつもりで強く踏み込んでいけたらいいなと思ってます。
― 役者さんも、いい刺激になりそうですね。
小野塚:新しいことにチャレンジすることはとても大事だと思います。自分も新しいことにチャレンジするとき、その前に色々想像して考えたりしますが、実際にやってみると想像していたことと全然違うこともありますし、この舞台を通して、また一皮むけた自分になれたらいいなと思うので凄く楽しみです。
― 何も喋らないというと、パントマイムのチャップリンが頭に浮かびます。
石田:そうですね。今回は音楽もありますし、ダンスもあって殺陣もありますが、なるべく派手な演出を減らして、生の個人個人の役者が出すエネルギーをしっかり感じ取ってもらおうと思っています。
― ポスターにも「ぜったいにはなさない」と書かれていますが、「はなさない」が漢字ではなくひらがなで書かれています。これには意味があるのですか?
石田:「はなさない」には様々な意味する言葉があります。言葉としての「話さない」もあるし、
フィアンセが「放さない」もあり、掴んだ手を「離さない」もある。やはりお客さんの気持ちを一瞬たりとも離さない・・・という意味が大きいですね。
― 大きなテーマですね。
石田:タイトルの「結」にも色々な意味が入ってます。
― それでは、今「話したくない、放したくない、離したくない」ものは何かありますか?
石田:僕はあまり秘密主義じゃないんですよね。なので、結構何でも話せちゃうんですよね。
― 相方を離したくないとかは?
石田:全然手放していいです。いつ手放してもいいですよ(笑)。
小野塚:え?そうなんですか??(大笑い)
石田:あとは、そうだなぁ・・・。(しばらく考えて)買った家だけは手放したくないです。
小野塚:僕はあまり友達が多いほうではなくて、心から気を許しているのは数人だけです。劇団EXILEのメンバーは友達というか1つの家族のような存在なので、その人たちがいなくなるとしんどいですね。自分はけっこう寂しがり屋なので。
― それでは最後にこれから舞台を楽しみにしてる皆さんへメッセージをお願いします。
石田:飛沫対策などを十分にしていますので安心して笑いに来てください。笑いをこらえるのは大変でしょうけどね(笑)。
小野塚:本当は声を出して思いっきり笑ってほしいですけど、こういう状況なので仕方ないですね。「ぜったいにはなさない」というキャッチコピーのように、観に来ていただいた方の気持ちは絶対に離さないようにしますし、僕にとって新年一発目の舞台なので、年明けから幸せな気持ちになって帰っていただけるような舞台にしたいと思います。頑張ります!
【石田明(NON STYLE)】
1980年2月20日生まれ 大阪府出身。
吉本興業で相方の井上裕介とお笑いコンビ「NON STYLE」として芸人活動を行う。2008年M-1グランプリ優勝。漫才師としての実力だけではなく、数々の舞台にも出演し俳優としても活動中。 芸人養成所講師やプロデュース業など多彩な才能を持ち脚本·演出としても多くの作品を手掛ける。
【小野塚勇人】
1993年6月29日生まれ 千葉県出身。
劇団EXILEのメンバー。2012年9月に舞台「あたっくNo.1」の出演をきっかけに劇団EXILEのメンバーに。主な出演作は「仮面ライダーエグゼイド」、ドラマ「渡る世間は鬼ばかり2019」、「共演NG」、「再雇用警察官3」、映画「恋のしずく」、ミュージカル「INTERVIEW~お願い、誰か僕を助けて~」などがある。
撮影:ナカムラヨシノーブ
舞台「結 ーMUSUBIー」
<あらすじ>
伝説の横綱・雅ノ富士が生前に立ちあげた富士見部屋には、二つの「してはいけないこと」がある。
それは「私語」と「女性を土俵にあげる」こと。
とくに女性を土俵にあげてしまうと、とんでもないことが起きると言われている。
その「してはいけないこと」を守りつつ、この日も雅ノ富士の息子、雅ノ花・雅ノ國・雅ノ海・雅ノ龍の4人は 稽古に勤しんでいた。
そこに彼らが愛してやまない妹・幸恵がフィアンセを連れてくる幸せな物語。だと思っていたところに不穏な空気が流れ始め、彼らの命がけの結びの一番が始まるのだった。
【脚本・演出】
石田明(NONSTYLE))
【出演】
小野塚勇人(劇団EXILE)、株元英彰、廣野凌大、杉江大志、中村里帆、久保田創、守谷日和、瀬下豊(天竺鼠)、 石田明(NON STYLE)
【公演日程】
◆東京公演(全6回)
[会場]渋谷区文化総合センター大和田 さくらホール
2022/2/4(金)14:00/18:00
2022/2/5(土)12:00/16:00
2022/2/6(日)12:00/16:00
◆大阪公演(全4回)
[会場]COOLJAPANPARKOSAKA TTホール
2022/2/11(金・祝)16:00
2022/2/12(土)12:00/16:00
2022/2/13(日)12:00
【チケット前売料金】
◆東京公演
1階席7,500円/2階席6,500 円(税込・全席指定席)
◆大阪公演
7,500円(税込・全席指定席)
【チケット発売】
◆一般発売
発売中
【チケット販売サイト】
FANYチケット:https://yoshimoto.funity.jp/r/musubi/
チケットぴあ: https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=2133870
ローソンチケット:https://l-tike.com/musubi/
【チケットに関するお問い合わせ】
FANYチケット問合せダイヤル
TEL:0570-550-100(10時~19時/年中無休)
【公式HP】
https://musubi.yoshimoto.co.jp/
【公式Twitter】
https://twitter.com/musubi_newstyle
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