KAAT 2016年度ラインナップ発表の際に、脚本を担当する谷賢一がは「とても素晴らしい演出家が決まっているので楽しみにして頂きたい」「とてつもなく挑戦的」と語り、この作品に取り組める嬉しさにあふれた表情を見せていた、その舞台『わたしは真悟』の製作発表が、8月7日に東京タワーで行われた。
東京タワーで行われた理由は、原作の漫画『わたしは真悟』のクライマックスシーンが東京タワーだから。登場したのは楳図かずお、高畑充希、門脇麦、そして「素晴らしい演出家」のフィリップ・ドゥクフレ、演出協力のKAAT神奈川芸術劇場の芸術監督の白井晃。
物語は小学生で愛し合う真鈴(まりん)と悟(さとる)。2人が引き裂かれようとしたとき、遊び相手だった産業用アームロボットが2人を両親と認識する自意識が目覚める…。
真鈴役は高畑充希が、悟役を門脇麦が演じ、さらに大原櫻子、小関裕太、成河というキャストが出演。
NHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」に主演中の高畑は「朝ドラが終わって最初にチャレンジするお仕事なので、何か変なことがやりたいなぁと。」「そんな時に逢えたこの作品は先が見えなさ過ぎて、一か八かでたまらないなぁと。是非やりたいですと(話した)」「この作品に好奇心が止まりません!」とやる気にあふれている。
一方の門脇麦は男の子役。しかもミュージカルに初挑戦。バレエが得意な門脇。ダンスもあるとのことだが「フィリップさんはコンテンポラリー。いろんな意味でチャレンジです」「ボイストレーニングはしています」
原作の楳図かずおは前日にプリントしたSINGOマーク入りのジャケット姿で登場。本作は「実はコンピューターの話」と語る。今注目の人口知能に1980年代から注目してきたことになる。
フィリップ・ドゥクフレは自らがダンサーとして活躍。マイムやアクロバットも学び、31歳でアルベールビル冬季オリンピックの開・閉会式を手掛け、世界に躍り出た。シルク・ド・ソレイユのブロードウェイ初進出となった『Paramour』の演出も手掛けている。
本作の演出については「今試行錯誤しているが、一番難しいのは麦さんをどのように男の子にするか…」と語った。
白井晃はその開会式を見て驚き、以来の大ファンとなったと言う。
高畑と門脇が今月発売予定の「楳図かずおの恐怖ぬりえ」に挑んだ絵が披露され、この場で公演成功を祈願して目を入れた。
公演は12月2日(金)3日(土)にKAAT神奈川芸術劇場でプレビュー公演後、浜松、富山、京都公演を経て、2017年1月8日(日)から新国立劇場 中劇場にて1月26日まで。
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