舞台『七人ぐらいの兵士』は、2000年に初演され、明石家さんまの演劇初出演として注目を集めた作品。
初演はパルコ劇場でたった9公演だった。
生瀬勝久が脚本を手がけ、さんま、生瀬をはじめ、恵俊彰、山西惇、温水洋一、八十田勇一、中村育二他、実力派俳優たちが共演し、現在は映画監督としてもその名を馳せる水田伸生が演出。
「お笑いモンスター」との異名を持つ”明石家さんま”と”演劇”の化学反応は、ライブ感とドラマ性を併せ持つエンターテインメントを生み出し、爆発的な笑いと悲哀を観客の目に焼き付けた。
チケットは発売初日に5分で完売し、“目撃”できた観客が少なかったこともあり、伝説と化した。
その舞台が、2015年7月、Bunkamuraシアターコクーンに甦る。
15年ぶりの再演に際し、その初演組に加え、内田有紀、中尾明慶、須賀健太、森田甘路など、新キャストが参加。フレッシュな風を吹き込んでくれるに違いない。
今回の再演に際し、さんまは「久しぶりに集まりましたが、15年の年月が恐ろしいです(笑)。でも15年前でも45歳ですからね。45歳で演じて不思議無かった役なんで、多分大丈夫じゃないかと。この作品には「死にたないちゃうねんや俺は…。生きたいだけじゃ」というセリフがある。『ワルシャワの鼻』という公演では「わくわくしながら死にたい」というセリフを言いましたが、何年か歳を取って、”人は死ぬのが分かって生きている”ということが身にしみて分かって来たので、その辺をうまく表現できればと思ってます」と意気込みを述べた。
一方、生瀬は「15年ぶりの再演で、とにかく同じものをやるつもりは全くないです。新たなキャストが来て、僕らも歳を取りましたから、次のステージに進んだ『七人ぐらいの兵士』をやりたいと思っています。さんまさんがさんまさんでいてくれたら、僕はきっとこの台本は成立すると思うし、そのエネルギーをお客さんがどう受けて楽しんで頂けるか。見終わった時に、明日も楽しく過ごせるんじゃじゃいかな、と思って頂けるのではと思います」と抱負を語った。
●「七人ぐらいの兵士」ストーリー
戦時中の中国大陸。日本軍のある駐屯地で、ダメ兵士ばかり且つ大阪出身者ばかりが集められた分隊があった。彼らは一旦戦地に派遣されたものの再訓練となっていた。兵隊のリーダーである木下兵長(生瀬勝久)は、かつて漫才師であったが、高座の出番直前に相方に失踪された過去がある。訓練中の怪我で野戦病院に運ばれた木下は、“爆笑王”と入院患者達から呼ばれる男がいると、従軍看護婦・吉永花子(内田有紀)から紹介されるが、それはかつての相方•水嶋(明石家さんま)だった。ウソと詭弁の天才•水嶋はあらゆる手段を使って軍隊を逃げ出そうとするが、一方、木下は水嶋を殺そうと目論む。そんなある日、駐屯地に慰問団がやってくるという情報が….。水嶋は分隊の兵士達にある提案をするが、それが脱走を目論んでいた片岡(恵俊彰/中尾明慶)をはじめ、兵士達の気持ちに火をつける。それぞれ交錯する思惑は一体どうなるのか?!
●「七人ぐらいの兵士」公演概要
作=生瀬勝久
演出=水田伸生
出演=明石家さんま、生瀬勝久、内田有紀、中尾明慶(Wキャスト)、山西惇、温水洋一、八十田勇一、森田甘路、須賀健太、中村育二、恵俊彰(Wキャスト)
【東京公演】 7/5(日)〜26(日) Bunkamuraシアターコクーン
<主催> 日本テレビ キューブ
HP http://www.cubeinc.co.jp
【大阪公演】 8/19(水)〜8/25(火) シアターBRAVA!
<主催> 読売テレビ 梅田芸術劇場 日本テレビ キューブ
HP http://www.umegei.com
【チケット一般発売開始(東京•大阪)】2015年4月25日(土)