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全世界で動員1000万人突破目前という事実。心の底から“観て笑えて楽しめる”エンターテインメント、「NANTA」。

NANTA_2ss言葉が分からなくても誰もが楽しめるエンターテインメントといえば何が思い浮かぶだろうか?
キッチンを舞台にコックに扮したキャストたちが繰り広げる韓国発のノンバーバル・パフォーマンス「NANTA」。2015年1月、2月に東京・名古屋・神戸・大阪公演で日本公演が行われることが決定。驚くべきことに、「NANTA」の全世界での動員数は、1000万人突破目前だ。

現在は韓国とタイ・バンコクに専用劇場があり、大勢の観光客が訪れる人気を博し続けている「NANTA」が、日本で現在の製作委員会が発足後に初となる日本公演が開催されたのは2011年3月。実に約10年ぶりに日本で「NANTA」が観られるということもあり、チケットは即完売となる大きな反響を見せた。いよいよ大阪で公演初日を迎えるその1週間前、東日本大震災が起きた。都内近郊のみならず予定されていた多くのライブや公演は延期・中止を余儀なくされ、国内外において連日、被災地からの報道が繰り返される中、当然「NANTA」も公演開催の是非が検討された。

NANTA_3s「でも、不思議と延期・中止になるとは全然思ってなかったんですよね。逆にこんな時だからこそ、実現させなくてはと思ってました」(日本公演製作委員会チーフプロデューサー:山浦哲也氏)

1人でも多くの人に“ぜひ観てほしい”と思っていた山浦氏は、韓国側カンパニーと日本公演製作委員会の間に立ち、同じ想いを持つラインプロデューサー本田裕一郎氏とともに『今の状況だからこそ上演してもらえないか』と連日、夜を徹して話し続けた。2人は安全対策をはじめとした膨大な書類やデータを提示し、韓国カンパニーの理解と協力を得て、まずは大阪公演を無事に上演することができた。

「でも、この時点で東京公演を行うかはまだ白紙だったんです」と山浦氏。余震が続く東京では、エンターテインメントに対する自粛ムードも高まっていた中、来日していたNANTAチームは全員でとことんまで話しあい、「自分たちの舞台で1人でも笑顔にできるなら、少しでも勇気づけられるんじゃないか」と東京公演の開催を決断したという。「NANTA」の製作会社である韓国PMCプロダクションは、日本の観客への「恩返し」の意味を込め、韓国赤十字社を通じて1億ウォンを震災の復興支援のために寄付を行い、キャストたちも終演後のロビーに出て復興支援を呼びかけてくれた。

「終演後、キャストがお客さんたちと直接触れ合う“ミート&グリート”で、お客様が買ってくださったパンフレットにサインをしていたんですね。彼らが“直接、日本のお客様を励ましたい”という思いと、それを実行している姿を見て、心の底から“やってよかったな”ってグッときましたね」(山浦氏)

NANTA_4s2011年3月、そして6月の追加公演を大成功させた後は、年に一度のペースでコンスタントに日本公演が行われている。その反響は着実に広がりを見せ、2013年より地方公演も含む全国ツアーを行うまでになった。

「これまでに5回来日してもらっているんですが、「NANTA」スタッフは唐辛子が切れると元気をなくしちゃうんです。日本食ももちろん大好きなんですが、3日目くらいになるとなんだか元気がなくて。それで、韓国料理店に連れて行ったら翌日、元気だったんです。カプサイシン(唐辛子)が切れることってあるんだなって思いました(笑)。来日公演の際は、必ず韓国料理店を調べて一緒に行きます。 」

キャストはもちろんのこと、スタッフも国籍を問わずチームとして確固たる絆を作り上げながら、観客たちをも巻き込んでさらなる奇想天外な空間を生みだす「NANTA」。笑顔があふれる会場を見渡せば、エンターテインメントに既成概念は全く必要ないのだということを実感できるはずだ。

「子供が笑っている。それを見た大人たちも微笑んでいる。劇場中がみんな笑顔になって、何とも言えないあったかい雰囲気になるんです。自虐でもなく、相手を貶めるような要素は一切ない“笑い”って、この時代、稀有だと思うんですよね」(広報宣伝:生島直樹氏)

「ブームに左右されることなく、純粋に面白いからここまでのロングランを記録しているし、ブロードウェイでの成功のみならず、世界で1000万人規模の動員を記録している。言葉は関係なく普遍的なものを彼らが紡ぎ続けてきて、それが世界中で受けている。とにかく一度でも観てもらえれば、「NANTA」の面白さは間違いなく伝わると思います」(ラインプロデューサー:本田裕一郎氏)

友達や家族と喧嘩した、失恋した、仕事が上手くいかなかい、人間関係に疲れた………など、大人になっていくにつれ、大小問わずいろいろな問題を抱えていく。悩んでない人なんかいない。それでも観た人全てを笑顔にしてくれる舞台がここにある。
文:高橋公子

NANTAロゴ_1「NANTA」 2015日本公演概要
東京公演 2015年1月30日(金)~2月1日(日) 池袋サンシャイン劇場
名古屋公演 2015年2月6日(金)~2月8日(日) 名鉄ホール
神戸公演 2015年2月10日(火)~2月11日(水・祝)  新神戸オリエンタル劇場
大阪公演 2015年2月14日(土)~2月15日(日) 森ノ宮ピロティホール

チケット料金(全公演共通)
全席指定・税込7,560円

NANTA日本公演 公式サイト
http://www.nanta.jp/