クラシックでは世界各地で恒例となっている『ニューイヤー・コンサート』。
その幸せをミュージカルでも…と、ミュージカルの名曲をたっぷり聴かせくれるコンサートが、昨年に続いて今年も1月7日に開幕する。
歌うのはブロードウェイやウエストエンドの『オペラ座の怪人』『ウィキッド』などに出演してきた、世界のトップクラスで活躍するミュージカルスターたち。
開幕直前の1月5日にリハーサルが報道陣に公開された。
アダム・カプラン ロベール・マリアン ハワード・マクギリン マット・ローラン
ジーナ・クレア・メイソン ディール・ウィックス
【リハーサル】
フルオーケストラの向こうに、ズラリと並んだのは6人のスターたち。
左から アダム・カプラン ジーナ・クレア・メイソン、ロベール・マリアン ハワード・マクギリン ディール・ウィックス マット・ローラン
披露したのは、コーラスの美しさ・力強さを感じさせてくれる「RENT」からの名曲「SEASONS OF LOVE」と、女性ボーカルが聴きごたえのある「クレイジー・フォー・ユー」の「I GOT RHYTHM」。
「SEASONS OF LOVE」では6人の声の重なりが生み出すエネルギーに圧倒され、「I GOT RHYTHM」では男性バックコーラスのリズムに乗って響く女性2人の伸びやかな声の競演を堪能。
リハーサルの後には場所を移して6人を囲んだ。
口火を切ったのは6人の中で最年少。2016年10月に『キンキーブーツ』の主人公チャーリー・プライス役として初来日したアダム・カプラン。
「『キンキーブーツ』が成功して、また来日のチャンスをもらえて嬉しい！」と挨拶。ミュージカル楽曲の魅力を「自分の体験や思い出に結びつけることができること」と語り、「指揮者のダウンビートで音楽が始まった時に、観客のみなさんが『あ、あの曲！』と分かった瞬間を見るのがすごく好き」と話してくれた。
『ウィキッド』グリンダ役としてブロードウエィ出演中のジーナ・クレアは、 「このコンサートでは違うジャンル・時代の曲を広く披露できる。子供の頃から知っていて、歌いたいと願ってきた曲をフルオーケストラをバックに歌えるなんて！」と幸せな笑顔を見せた。
ロベール・マリアンは、『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャン役として、ブロードウェイ、ウエストエンド、パリ、モントリオールの公演に出演。日本には2013年に『ノートルダム・ド・パリ』来日以来、東急シアターオーブでのワールド・ミュージカルコンサートシリーズの出演を重ねて今回で4度目の来日となる。
ミュージカルの楽曲は「歌っている人の人格も出て来る」そう。このコンサートでは「素晴らしい人たちをいくらでも見られる」と彼にとっても幸せな時間のようだ。
ブロードウェイの『オペラ座の怪人』ファントム役として最多出演記録を誇るハワード・マクギリンも、このコンサートも2目の来日。
「ファントムのファンは日本からもブロードウェイにたくさん観に来てくれて、とてもうれしい」「ただ、このコンサートでは、ブローウェイでは絶対に歌えない曲も披露できる。私もワクワクしています」と「『シアターアクト』の楽曲の披露を楽しみにしている」と教えてくれた。
「ウィキッド」のエルファバ役で知られるティール・ウィックスは、ミュージカル公演とコンサートとの違いを「ミュージカル公演では作品によって、特定の場所・時代背景を表現しなければならないが、コンサートでは自分の中から歌との結びつきを探して自分らしく歌える。それが楽しい」と言う。
『ノートルダム・ド・パリ』のカジモド役、『ロミオ&ジュリエット』のベンヴォ―リオ役と仏ミュージカル作品で活躍するマット・ローランは、「僕だけがブローウェイに出演していないけれど、このコンサートは僕のためにブロードウェイが来てくれているよう」と笑う。「新たに出会った方と歌を合わせるのは手探りだけど、6人でマジックを作り出すのは素晴らしい」と、このコンサートならではの魅力を紹介してくれた。
この日、この時にしか聴けない、貴重なコンサートの、 東京公演はシアターオーブにて1月9日まで。
1月11日（水）には、大阪・フェスティバルホールにても開催される。
「ニューイヤー・ミュージカル・コンサート 2017」
2017年1月7日（土）～9日（月・祝）
東京都 東急シアターオーブ
2017年1月11日（水）
大阪府 フェスティバルホール
構成・演出：寺崎秀臣
音楽監督：八幡茂
出演：ティール・ウィックス、ジーナ・クレア・メイソン、ロベール・マリアン、マット・ローラン、アダム・カプラン、ハワード・マクギリン
http://theatre-orb.com/
