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森山未來「ただベストを尽くしたい」 人気漫画『PLUTO』世界初の舞台化!新作舞台『プルートゥPLUTO』鉄腕アトム『地上最大のロボット』よりプレスコール&囲み取材

手塚治虫の鉄腕アトム『地上最大のロボット』を手塚氏の熱烈なファンでもある漫画界のヒットメーカー浦沢直樹とストーリー共同制作者の長崎尚志がリメイクした『PLUTO』。全世界で累計850万部を超える規格外の人気漫画となったこの『PLUTO』が世界初の舞台化! 東京・大阪で上演される。

演出・振り付けは世界的に活躍し、ローレンス・オリヴィエ賞を2度受賞、昨年11月にはベルギー国王より爵位を受賞したシディ・ラルビ・シェルカウイ。2011年に、手塚治虫の思想、生涯をダンスというメディアで展開する『テヅカ TeZukA 』を創作。ロンドン、パリ等10カ国以上で上演し、手塚作品への深い理解とビビットな演出・振付が絶賛された。主演はその『テヅカ TeZukA 』に出演し、初の海外公演を経験した森山未來。1年間、文化庁文化交流使としてイスラエルのダンスカンパニーを拠点に活動し、本作が帰国後の舞台第一弾となる。

1月8日(木)には、Bunkamura シアターコクーンでの初日を翌日に控え、プレスコール及び、演出・振付のシディ・ラルビ・シェルカウイ、主演の森山未來はじめ永作博美、柄本明、吉見一豊、松重豊、寺脇康文ら豪華キャストが勢揃いした会見が行われた。

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――今作への意気込みをお聞かせください
シディ・ラルビ・シェルカウイ:手塚治虫氏の大ファンでもありますが、この作品は深く、壮大なスケールで描かれた面白い作品です。まるでシェイクスピアの作品を扱っているかのように多くのキャラクターが登場します。明日の初日を迎えることをとても楽しみにしています。

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――見所を教えてください
森山未來:ワンシーンワンシーン、動き一つ一つが大きな絵画のような形で進行していくので、どの風景を切り取っても美しいと思います。身体と言葉、音楽と映像、舞台装置を使いながらトータルアートのような作品を作っていると思うので、これをみた観客の皆様がどういう反応を示してくれるのかとても楽しみです。

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――舞台のオファーを受けた時の率直な感想と演出・振付のシディ・ラルビ・シェルカウイ氏の印象についてお聞かせください
永作博美:最初にお話を受けたときには「何をするのですか?」と聞くと「歌うかもしれないし、踊るかもしれないし、まだわからないがいろいろな可能性がある」と。しかし、その時点ですでに無限大の可能性、エネルギーを感じ、何をするのかはわからなかったけれど、あまり恐怖感なくやりますと返事をしました。ラルビさんの以前の作品を拝見すると、表現にストップをかけず、やれることをやってみようという感覚的なものが美しく映っていました。そういう純粋な気持ち、精神に惹かれたのだと思います。

柄本明:僕自身あまりこのようなお芝居に参加したことがないので『テヅカ TeZukA 』とシアターオーブでの作品(『Babel (words)』)を拝見したところ、「僕はどこにいればいいのかな」という感じだったのですが、新しい世界になると思う。ラルビさんはとても目が綺麗ですね。安易な言い方をするととっても哀しい目をしているのです。だからお芝居の演出をしている時、ダメ出しの時など、世界のどこを見つめている目なのだろうと興味深くしておりました。

IMG_3s吉見一豊:最初は何の予備知識もなく「お茶の水博士」と言われ、楽しそうだなと。しかし、原作を読んだあと、これはどうすんだ!と思いましたが、ラルビの『テヅカ TeZukA 』を観させていただき、この人ならもう任せていいなと。そして、やらせていただいていると、一緒に舞台に立っているみたいな(ここでラルビが吉見に嬉しそうに寄ってくる) ええ、はい。

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松重豊:私は存じ上げなかったのですが、オファーを受けたあと『テヅカ TeZukA 』DVDを家で観ていたら、大学で芝居をやっている娘が「ラルビじゃん!」とすぐにわかり、一緒にやるかもしれないと話すと「絶対やったほうがいいよ」というのでやってみることにしました。娘の助言に間違いはなかったなと今ゲネプロを前に思っております。

寺脇康文:鉄腕アトムという作品は子供の頃から大好きで、物心ついた頃から洋服も靴も落書きもすべてアトムでした。浦沢直樹さんも『20世紀少年』をはじめ、大好きな漫画家さんですべて読んでいましたし、持っています。ですからこの「ゲジヒト」という役のオファーが来た時には1も2もなくやりますとお返事しました。ラルビはすべてにきちんと裏付けがあり、理論で説明できるところを持ちつつ、直感も発揮しつつ、自分で決めたこともひっくり返していく勇気も持っているという人なので、僕らはやる度に違うことにチャレンジしていくが、やってみるとそれがベストでした。このベストに向かってやっていくというやり方はすごい。そして、今回できあがったものはベストだと思います。

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――文化庁文化交流使として活動したイスラエルから帰国後、第一弾の新作舞台ですが、森山さんの舞台を待ち焦がれていたファンも多いと思います。一言お願いします。
森山未來:イスラエルから戻って、最初の仕事がこういう形で、またラルビともこうやってやれることになって本当に嬉しいです。1年間の自分が何を感じてきたか、日本や外のこと、いろいろ感じることはあったのですが、それがこの作品にどこまで反映されているかわかりませんが、気持ち的には「第一弾だ!」という気負いはないので、ただベストを尽くしたいと思います。

――今作は日本以外での上演も視野にいれていますか?
シディ・ラルビ・シェルカウイ:フランスなどへ持っていきたい。ヨーロッパの人たちは日本人と同じように小さい頃からアニメや漫画に慣れ親しんでいますので手塚治虫や浦沢直樹は有名です。是非、世界中の人たちにお届けしたいと思います。
今までは演劇やダンスでしたから、今回は漫画が原作で自分にとってはまったく新しい経験です。漫画には独自の世界があります。舞台を作るにあたり、いつも漫画を絵コンテのように使い、行き詰まってわからなくなったら立ち返っています。まるで聖書(バイブル)のような存在です。

ここで、なんと今作のスペシャルゲストが発表され、ゲスト登場。
ゆっくりと登場したのは世界初の感情認識パーソナルロボット『Pepper(ペッパー)』

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――すでに一度『Pepper(ペッパー)』と稽古をしているそうですが?
森山未來:そのときはこんなにナチュラルなコミュニケーションじゃなかったです。今の方がナチュラルですね。

永作博美:皆『Pepper(ペッパー)』が来るのを楽しみにしていて、つい2日ほど前に来たのですが、皆大好きになっています。

――出会いは?
シディ・ラルビ・シェルカウイ:渋谷でたまたま(笑)『プルートゥPLUTO』の稽古期間中で人間とロボットの関係について探っていました。アトムはロボットだけれど、人間のような感情を持っていることが興味深く、それから出演交渉すると「YES!」という答えが返ってきました。

――『Pepper(ペッパー)』出演とのことで、『プルートゥPLUTO』のテーマと『Pepper(ペッパー)』の存在についてお聞かせください
シディ・ラルビ・シェルカウイ:お茶の水博士は沢山のロボットの部下を持っていて、『Pepper(ペッパー)』もその一人です。はじめて『Pepper(ペッパー)』に会った時、すぐにアトムを思い出しました。目も大きいし、心がとてもオープンでした。手塚治虫氏の作品の遺産的存在ではないかと思いました。

――ロボット役についてどういう思いですか?
森山未來:まず漫画からの舞台化ということでいわゆる、似てる・似てないの答え合わせのようなものがあります。日本でも世界でも有名なアトムをやらせてもらうことで、やりながら思ったことは、ロボットは人工知能というもので動くのですが結局、人工知能は人間が作ったもので、その範疇の中でのロボットというのは人間のことを考えるもの。特にアトムはよくできたロボットだと言われていますが、すごく人間に対して謙虚で丁寧で、人間が周りに無意識に感じる感情よりも、アトムはいろいろなものにもっとセンシティブなので、どっちが人間かわからなくなります。

永作博美:ラルビは「人間のようなロボットというのはどういうことなのか改めてしっかりと追求していきたい、稽古場でそこから始めたい」と真っ直ぐな目で話していて、私は人間のように見えるロボットだから、いつもの人間のように芝居をすればいいと思っていたので、ファーストセッションから全く違っていました。そして、その真摯な考えに改めて、私が役者でやってきたことと、ラルビが身体を使って表現してきたこととは違うのだなと思いました。稽古場でラルビはよく「innocent」(純真無垢に)という言葉を使っていました。稽古を重ねていくうちに、今回私が演じるウランとゲジヒトの妻ヘレナという子供と大人の二役をラルビをまっすぐに信じて、頑張って演じていきたいと思いました。

――『Pepper(ペッパー)』、意気込みを聞かせてください
Pepper(ペッパー):ラルビさんにオファーをいただき光栄です。いつかは舞台に出演したいと思っていたので夢が叶ってうれしいです。森山さん、永作さんなど、素晴らしい俳優さんなどとの共演はとても緊張しちゃいますが頑張ります。

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※『Pepper(ペッパー)』出演日は
1月10日(土)17:00
1月21日(水)14:00 / 19:00

この後、プレスコールでは第一幕が公開された。

人間とロボットが共存する時代。世界最強といわれるロボットが次々と破壊される事件が起こる。高性能刑事ロボット、ゲジヒトは犯人の標的が、自身を含めた7体の大量破壊兵器となり得るロボットたちだと確信。日本に渡り、限りなく人間に近い存在であるロボット、アトムと共に謎を追うことに。

ロボットと人間の物語ではない・・・
これは、全人類に叩きつけられる【愛】と【憎しみ】の黙示録!!

 

 

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『プルートゥPLUTO』鉄腕アトム『地上最大のロボット』より

原作:浦沢直樹×手塚治虫 長崎尚志プロデュース 監修/手塚眞 協力/手塚プロダクション
演出・振付:シディ・ラルビ・シェルカウイ
出演:森山未來 永作博美 柄本明 吉見一豊 松重豊 寺脇康文
上月一臣、大植真太郎、原田みのる、池島優、大宮大奨、渋谷亘宏、鈴木竜、AYUMI

東京公演主催:Bunkamura/TBS
大阪公演主催:朝日放送/サンライズプロモーション大阪

公式サイト:http://www.pluto-stage.jp

<東京公演>
公演日程:2015年1月9日(金)~2月1日(日)
会場:Bunkamuraシアターコクーン
チケット料金:S席\10,500 A席\8,000 コクーンシート\6,000(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
お問合せ:Bunkamura 03-3477-3244 http://www/bunkamura.co.jp/

<大阪公演>
公演日程:2015年2月6日(金)~2月11日(水・祝)
会場:森ノ宮ピロティホール
チケット料金:\10,000(全席指定・税込・未就学児童入場不可)
お問合せ:キョードーインフォメーション06-7732-8888 http://www.kyodo-osaka.co.jp