演劇ユニット*pnish*の新作公演、舞台『魔王 JUVENILE REMIX』が、4月18日、AiiA 2.5 Theater Tokyoにて幕を開けた。
『魔王 JUVENILE REMIX』は、伊坂幸太郎の小説「魔王」と、小説「グラスホッパー」のキャラクターや設定を絡め、大須賀めぐみが漫画化。2007年から『週刊少年サンデー』に連載された同名作品を原作に、椎名桔平主演の『教授』、大竹しのぶコンサート『My Piaf』など、演劇・ミュージカル・コンサートなどで活躍の幅を広げている鈴木勝秀が、脚本・演出を手掛け、舞台版として新たな伝説をスタートさせた。
犬飼率いる自警団「グラスホッパー」の集会で、謎の死を遂げた兄・安藤。兄の死の真相を探るため、そして復讐のため、弟・潤也が自身の特殊能力を武器に勢力を集めて立ち上がろうとする。
主演を務めるのは、若手実力派の池岡亮介(D-BOYS)。さらに*pnish*のメンバー佐野大樹、森山栄治、鷲尾昇、土屋裕一をはじめ、味方良介、Ry☆(ギルティ†ハーツ、AiZe)、影山達也、元キャラメルボックスの細見大輔、そして、ラサール石井という多彩で個性豊かな顔ぶれが揃った。
シューベルトの「魔王」の音楽が会場を包み込むと、土屋演じる犬飼の指示により、観客は携帯電話のフラッシュを使って明かりを灯す。観客は集会の群衆となって物語の行方を見守ることとなる。舞台のみならず、客席の空間、会場全体を使った演出。そして、陰翳に趣を置いた照明、薄明かりの中に生身の人間の息づかいが伝わってくる。役者たちのリアルな演技が迫力と躍動感を増し、知らず知らずのうちに、ハードボイルド・アクション・SFの世界にすっかりとのめり込んでいく。
また、蝉(佐野)のうさ耳パーカーの衣装も再現されており、狂気だけでない、ちょっぴりお茶目な蝉にほっこりさせられる場面も。漫画版ファンも十分楽しめる内容となっている。
潤也は真相にたどり着けたのか、復讐は果たせたのか、傾く未来は荒廃か、晴天か―
ぜひ、あなたも2.5次元の世界へ身を投じて、その魂を体感してみてはいかがだろうか。
初日を控えてのコメントが届いた。
【脚本・演出:鈴木勝秀】
伊坂氏の小説をリミックスした大須賀氏の漫画を、さらにリミックスすることによってできた舞台版ストーリーと新たに生み出されたキャラクター。そこにリアリティを与えた、俳優という生身の人間によるドラマ。そして、そのドラマに荘厳さ、重厚感を与える、シューベルトの『魔王』を元にしたオリジナル音楽、陰翳を重視した照明、モノトーンを強く意識した衣裳、舞台美術。
この作品は、何よりも原作の『精神』、『魂』、『普遍性』を表現しようと試みた、新たな2.5次元への取り組みである。
【蝉役:佐野大樹コメント】
原作:伊坂幸太郎 漫画:大須賀めぐみ『魔王 JUVENILE REMIX』この作品に演出 鈴木勝秀さんと共に色々と足掻きなから戦いながら作って来ました。とてもエンタメであり、役者の熱量、想いが舞台上でぶつかっています。2.5次元を超えて、2.75次元くらいになったと僕は感じております(笑)
【安藤潤也役:池岡亮介コメント】
AiiA 2.5 Theater Tokyoという大きい劇場、且つ*pnish*さんの本公演に主演として出させて頂くこと、非常に光栄です!気合いを入れて安藤潤也を演じます!!作品は今の時代に通ずるところもあるのでそこをしっかり伝えられたらと思います!
【辰美役:ラサール石井コメント】
今回は、通常の漫画やアニメ原作の舞台とは一線を画す、スズカツワールド(スズカツ=脚本・演出:鈴木勝秀)なスタイリッシュな演劇に仕上がっております!最初は戸惑うお客様もおられるかとは思いますが、演出効果、役者の熱量・演技力で気付けばのめり込んでいるかと思いますよ!お楽しみ下さい。
*pnish* vol.14 舞台版『魔王 JUVENILE REMIX』
東京公演
日程:2015年4月18日(土)~4月26日(日)
会場:AiiA 2.5 Theater Tokyo
神戸公演
日程:2015年5月1日(金)~5月2日(土)
会場:新神戸オリエンタル劇場
出演:*pnish*(佐野大樹、森山栄治、鷲尾 昇、土屋裕一)、池岡亮介、味方良介、Ry☆(ギルティ†ハーツ、AiZe)影山達也、細見大輔、ラサール石井
料金:¥6,000 (前売・当日共/全席指定・税込)
公式HP:http://www.nelke.co.jp/stage/pnish_vol14/
* pnish* OFFICIAL WEB SITE. http://www.pnish.jp/