こんな舞台見たことない! 壮大な空間で村上ワールドを舞台化!
原作:村上春樹 & 演出:蜷川幸雄 『海辺のカフカ』
新キャストに宮沢りえ、藤木直人、古畑新之(新人)を迎えて開幕!
国内だけで累計300万部を記録する村上春樹の長編小説『海辺のカフカ』が、蜷川演出のもと、舞台に再びかえって来る。2012年の初演では、観客の度肝をぬく視覚的な仕掛けと、原作の持つ美しさを生かし切った舞台が大きな注目浴びた。再演となる今年は、主演に宮沢りえ、藤木直人という豪華な新キャストを迎えると同時に、主人公カフカ役には本格的な演技は初めてという新人、古畑新之を起用。いよいよ6月1日、彩の国さいたま芸術劇場にて再演の幕が開く。
初日を翌日にひかえた5月31日、蜷川幸雄、宮沢りえ、藤木直人、古畑新之が登壇し記者会見が行われた。
まずマイクを取った蜷川監督は「再演でも初演よりいいかも。より緻密になった再演を、是非見て下さい」と口火を切った。「ニイノ」と呼ばれている新人の古畑新之については「発見したという感じ。会ったらよかった」と運命的なキャスティングであったようだ。ただ「稽古では罵声が飛んで、ニイノは何回泣いたか」とポロリ。それを聞いた古畑が「言わなくてもいいでしょ!」と立ち上がりかけるもがっくりとうなだれるという一幕もあった。
蜷川作品には3度目の出演となる宮沢りえ。稽古場で蜷川から古畑へのゲキを目の当りし、それを自分への言葉としてとらえ、自分と自分の演技を見つめ直し誠実に役を作りあげて来たと言う。「こんな舞台見たことない!壮大な空間です」「村上ワールドをどのように体現し、繰り広げるのか。私たちも楽しみですし、観客のみなさんにも楽しんで頂きたいと思っています」と自信をのぞかせた。
藤木直人は「年齢は結構いっていますけど、舞台は2度目です。ニイノくんが輝いていて、おじさん、ちょっと負けちゃったなと思っていますが精一杯がんばります」とユーモアあふれる挨拶。「もっと早く蜷川作品に出たかったと思う反面、蜷川さんも最近は丸くなったと聞くので、今でちょうどよかったのかな」とも語った。
本作が初舞台となる古畑新之は、緊張のあまり「何を言っていいのか、わからない!」と言いながらも、蜷川の印象を尋ねられると「ラブ!」と即答。ところが宮沢りえの印象については口ごもってしまい、宮沢に「ラブじゃないんだ!」と突っ込まれて大爆笑となっていた。「初めて演技をして、暗闇の中、みんなにリードしてもらいながら」やってきたと言う古畑。蜷川から「煮干し、イワシ、ミイラ!」と罵声を浴びながらも「強くなったし表現する怖さを知って謙虚になった。声も出る。成長した。彼の持つのびのびさが出てくれればいいなぁと思っている」と褒められた古畑。どんな演技を見せてくれるのか、期待したい。
蜷川が「世界中の人に見てもらいたい」と言う本公演は、大阪、東京、北九州公演に続いて、来年のロンドン、ニューヨーク公演も決定。2014年版の村上春樹&蜷川ワールドに大きな注目があつまりそうだ。
【公演情報】『海辺のカフカ』
《埼玉公演》彩の国さいたま芸術劇場 大ホール 6月1日(日)~7日(土)
チケット料金 :S席9,800円 A席7,000円 (全席指定・消費税込)
《東京公演》赤坂ACTシアター 6月21日(土)~7月5日(土)
チケット料金 :S席11,000円 A席8,500円(全席指定・消費税込)
《大阪公演》シアターBRAVA! 6月13日(金)~16日(月)
チケット料金 :S席12,000円 (全席指定・消費税込)
《北九州公演》北九州芸術劇場 大ホール 7月11日(金)~7月13日(日)
チケット料金 :S席9,000円 A席7,000円(全席指定・消費税込)
公式HP: http://butai-kafka.com