「あのピカソとアインシュタインが、もし若き日に出逢っていたら?」という奇想天外な発想からから生まれたファンタジック・コメディ『ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~』が、2019年春、岡本健一&川平慈英と三浦翔平&村井良大という豪華な2チームバージョンで上演される。
しかもこれは単なるWキャストではなく、ひとチームがピカソ&アインシュタインを演じる時には、もうひとチームは未来からの訪問者役(実は誰もが知る有名人)&天才発明家役で出演するという斬新な企画!
取材が叶ったこの日が初対面という三浦翔平と村井良大の二人に、この作品への今の思いを語ってもらった。
村井良大 三浦翔平
―おふたりは同い年だそうですね。
三浦:ふたりとも同じ1988年6月生まれ。似ている部分がたくさんありそうです。
村井:人見知りですか?
三浦:いえ、常にこんな感じです。(笑)
―三浦さんの村井さんのイメージは?
三浦:う~ん、自然体な方だなと…。
―村井さんの三浦さんの印象は?
村井:2時間位前に初めてお会いしたのですが、礼儀正しい方だと。今「常にこんな感じです」との言葉を聞いて、これが三浦さんのリラックススタイルだと知って、僕もこの空気感のままでいいのだと分かりました。 (笑)
―この作品のオファーを受けた時の感想はいかがでしたか?
三浦:2役を4人で演じるという新しい試みだと聞いて「楽しそうだな」と思いました。同時に台詞量がハンパなく多いと。会話劇に出演するのは初めてなのですが、先輩がたくさんやっておられるので教えてもらいながら…。(と村井を見る)
村井:えっ?僕ですか?(笑) 年も同じですし、芸歴もほぼ同じだとさっきわかりましたし…。
三浦:舞台出演の場数が違いますからね。
村井:がんばります!(笑)
―とはいえ、三浦さんは2017~2018年には劇団☆新感線『髑髏城の七人Season月』に出演されましたね。舞台が面白いと感じておられますか?
三浦:そうですね。舞台への出演は引き続き今後も続けていけたらと思っています。
―舞台に出演して何か変わりましたか?
三浦:映像は間違ってもとり直しができますが、舞台はそうはいかない。『髑髏城の七人』でもそうでしたが、一歩間違えたら全部くずれていくという恐怖との戦いかなと思います。
―本作はストレートプレイでコメディですが、そのむずかしさについてはいかがですか?
村井:空気感のつくり方が大切で、わかってしまえば面白さにはまるのですが、最初はそこで苦労します。今回は台本がかなり難解なので、つかむまでちょっと時間がかかりそうですね。そして海外コメディを海外の演出家の下でということで、英語の感じと日本語との間にどんなズレがあって、それをどう一致させていくのか。その戦いもありそうです。
―三浦さんはピカソ、村井さんはアインシュタインを演じられますね。
村井:観客はピカソとアインシュタインだと思って観ているのでしょうが、意外に脚本ではピカソとアインシュタインだと強調されていないのが面白いところだと思いました。
演劇にはたいてい大嘘があるもので、それがないと新しいものに変わらないというのがあると思います。そして、会話が少しずつ重なっていくことで、お互いに新しいものを見始めるというのが演劇の面白いところ。ピカソとアインシュタインが出会うという“フィクション”、“大嘘”があるのがとても面白いと思いました。
三浦 :僕は、出会うはずのない二人が出会って物語が始まる…というのが、あまりにファンタジー過ぎて、まだよく意味がわかってないです。(笑)
今の知識ではピカソは歴史的なアートな人物で、アインシュタインは舌を出した写真が印象的ですよね。でもこれから「ピカソはなぜこの時期にこの絵を描いたのか?」等々いろいろ調べて、役に近付いていけたらと思っています。
村井:まだ付け焼刃ですが、僕もアインシュタインを調べてみました。アインシュタインは舌を出した写真が有名ですが、基本的には笑わない人で、カメラにも笑顔を向けない人だったらしいのです。でも、あの写真のせいで陽気な人いうイメージがついてしまった。そのギャップも本作の物語の面白さにつなげられるのかなと思っています。固定概念にしばられずに、台本に沿って一人の人間としてアインシュタインを描きたいと思っています。
―この作品の舞台となるバー“ラパン・アジール”は、まだパリにあるそうですが、パリには行ったことは?
三浦&村井:ないんです。
三浦:行きます!
村井:ホントに?
三浦:雰囲気だけでもつかめればいいかな…と。
―もうひと役については?未来からの訪問者という有名人役を三浦さんが演じることには、驚きがありそうです。
三浦:まだ、未知数ですが…演出家の言うとおりにやります!
―村井さんのもうひと役は、変わった発明家ですね。
村井:まだその役をよく理解していないのですが、僕がその役を演じている時には、アインシュタインを演じている川平慈英さんの芝居を見ないようにとしよう思っています。だって川平さんと岡本さんはこの作品を2回もやっておられるでしょ。僕らは初演ですから、余裕が全然違います。でも見てしまうから、川平さんの演技を自分の頭の中から退かせなきゃ。でも対抗するのはダメ。そのバランスが今は心配です。
三浦:全部のセリフを覚えないと「あれ?今、僕はこっちの役?」なんて一瞬混乱するかも。
村井:僕も今回のように2チームで入れ替わっての1人2役は初めて。どうなるのかなぁ~⁈(笑)
舞台『ピカソとアインシュタイン~星降る夜の奇跡~』
作:スティーヴ・マーティン
演出:ランダル・アーニー
翻訳:香坂隆史
出演:
(ROSE) 岡本健一 川平慈英/水上京香 吉見一豊 間宮啓行 香寿たつき 松澤一之/村井良大 三浦翔平
(BLUE) 三浦翔平 村井良大/水上京香 吉見一豊 間宮啓行 香寿たつき 松澤一之/川平慈英 岡本健一
★ROSE配役 ピカソ=岡本健一 アインシュタイン=川平慈英 シュメンディマン=村井良大 訪問者=三浦翔平
★BLUE配役 ピカソ=三浦翔平 アインシュタイン=村井良大 シュメンディマン=川平慈英 訪問者=岡本健一
ピカソ、 アインシュタイン、 シュメンディマン、 訪問者がWキャスト
他のキャストは、 ROSE・BLUEとも同じ配役
■東京公演
2019年4月25日(木)~5月9日(木) よみうり大手町ホール 全18回
チケット料金:S席 8,800円、 U-25チケット4,500円
HP: http://hpot.jp/stage/picassoeinstein2019
公式ツィッター @picassoeinstein
主催:ホリプロ
■大阪公演
5月12日(日)森ノ宮ピロティホール 全2回
チケット料金 : 全席指定 9,800円
HP: http://www.kyodo-osaka.co.jp/schedule/E021318-1.html
主催:関西テレビ放送/キョードーマネージメントシステムズ
企画制作:ホリプロ