青木豪作・演出、安田章大主演、さらに古田新太、成海璃子ら豪華キャストが出演する音楽劇「マニアック」が、大阪公演を経て2月5日に東京初日をむかえ、開幕前に公開ゲネプロと囲み取材がおこなれた。
大阪公演では「怖いって途中で帰った人もいた」(古田新談)という衝撃的な公演が、東京・新国立劇場中劇場で2月27日まで上演されている。
【ゲネプロ】
物語の舞台は、山の上にある病院。病院院長(古田新太)のもとに、溺愛する一人娘のメイ(成海璃子)がインターンを終えて帰ってきた。
病院の庭で作業する植木屋の犬塚アキラ(安田章大)は、偶然メイと出会い一目惚れ。
だが病院には、大きな闇があった…。
左)入院中の患者・花旗一郎(浅野和之)はジャーナリストの勘でこの病院が普通でないことを察し
妻(頼恒明子)と共に調査に乗り出す。
右)病院院長(古田新太)
左)一人娘メイが帰宅(成海璃子)
中)この病院をホテルにしようたくらむ社長(山崎静代)
右)その部下(宮崎秋人)
左)病院の庭の植木の手入れ作業員(小松和重)と
アキラは、花旗を助けて、出入り禁止の建物へ侵入する。
そこで見たのは、思いがけない光景だった…。
全編に満載のノリのいい音楽とダンスが、タイムリーでブラック過ぎる風刺をふわりと包む。
最初の台本では、アキラとメイの恋がメインストリーだったはずが「ラブが無くなっちゃった」(古田談)という大展開で・・・
成海璃子の歌とダンスも必見
医院長を全面サポートする看護婦の甘木乃絵(堀内敬子)
歌に定評ある安田が、ギターを弾きながらしっかり聞かせるのは勿論。劇団四季出身の堀内敬子と劇団☆新感線の山本カナコがパワフルな歌声でブラックな笑いをパワーアップさせる。
古田が語った「怖いって途中で帰った人もいた」という観客の気持ちもわかる気がするほどに、笑いの底には鋭い社会問題の提起が仕込まれているのかもしれない。だが、その笑いは圧倒的で、観客は踏みとどまることができないはず。
味ある演技を見せる山崎静代 と変幻自在の山本カナコ
通常、淡々と進められることが多いゲネプロなのだが、芸達者な古田、浅野、堀内が繰り出す台詞か?アドリブか?と思わせられる会話の応酬があり、生の舞台ならではの臨場感をビシビシと感じた。
本番の公演では、いったい何が起こり、どこまで行くのだろうか?!
そして、この物語はどこまで、どこへ向かって進んで行くのか。
衝撃(笑激)の結末は、是非劇場で見届けて欲しい。
【囲み取材】
成海璃子 安田章大 古田新太
安田 来てくださる方々に感謝しかないですし、観終わってどんな感想を持っていただけるのか…楽しんで頂けたら…と。笑い声が聞こえるとほっとします。
(古田については)稽古場のときから「こういう先輩にならなきゃ」と感覚でした。みんなのことも言うときも、すごく上手ですし、尊敬しなきゃならないところがたくさんあると、昔からも今も感じています。(具体的には)やはり統率力。このカンパニーがこれだけまとまっているのも新太さんのお蔭だと思います。
古田 (大阪公演は)皆さんに楽しんで観て頂けました。途中、怖いと言って帰った人もいたと(笑)。最後まで見たら怖くないってわかるのですが。
安田君はすごい素直で、アドバイス・ダメ出しも通る人なので非常に信頼できる俳優です。当然歌も演奏もしっかりしていますし、お芝居もアキラという役で動いてくれているので、非常に頼りになります。
成海 楽しんで頂けたらと全力で挑みます。(チャレンジはありましたか?)ありましたか?楽しくやらせて頂いています。最初の台本からは、役柄が変わったのですが楽しいです。歌うこと自体は初めてだったので、とにかく緊張していたのですが、どうなんでしょうね。とにかく楽しいです。がんばります。
大阪公演ではラストに客席から「ブラボー」と声が飛んだ言う。
安田自身も「ブラボーと言ってもらえる作品かな」と自信をのぞかせた。
音楽劇「マニアック」
作・演出 青木豪
音楽・演奏 浅草ジンタ
出演 安田章大 古田新太 成海璃子
堀内敬子 小松和重 山本カナコ 宮崎秋人
山崎静代 頼経明子 浅野和之
永沼伊久也 木村真佑 甲斐祐次 斎藤准一郎 中本雅俊 西田欧誼 森山晶之
伊藤彩夏 加藤梨里香 吉田彩美 永石千尋
企画・製作 株式会社パルコ
公式HP http://www.parco-play.com/
大阪公演
公演日程 2019年1月19日(土)~1月29日(火)
会場 森ノ宮ピロティホール
料金 12,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可 ※営利目的の転売禁止
東京公演
公演日程 2019年2月5日(火)~2月27日(水)
会場 新国立劇場 中劇場
料金 S席12,000円 A席9,000円(全席指定・税込)※未就学児入場不可 ※営利目的の転売禁止