湖月わたるが舞台生活30周年の記念公演で「婚活」「ドキュメンタリー・ミュージカル」!! 取材会レポート

in Report(STAGE/MUSICAL), STAGE/MUSICAL · 2019/03/24

Tags: 『ドキュメンタリー・ミュージカルわたるのいじらしい婚活』, 永野拓也, 湖月わたる, 湖月わたる舞台生活30周年記念公演, 竹村武司

湖月わたるが舞台生活30周年を記念した公演を2作品連続で東京と関西エリアで上演する。 3月22日に都内にて取材会が行われた。

今回は、7月にDDD青山クロスシアター（東京）、宝塚バウホール（兵庫）にてVOL.1として『ドキュメンタリー・ミュージカル湖月わたるのいじらしい婚活』を、VOL.2『Song＆Dance』を10月に草月ホール（東京）、グランフロント大阪内ナレッジシアター（大阪）にて上演する。。

取材会に登場したのは、湖月わたると、2作品のうちVOL.1の『ドキュメンタリー・ミュージカルわたるのいじらしい婚活』の脚本を担当する竹村武司、作詞・演出を担当する永野拓也の3人。

永野拓也　　　　湖月わたる　　　　竹村武司

竹村武司は、『山田孝之の東京都北区赤羽』『植物に学ぶ生存戦略話す人・山田孝之』など、山田孝之の出演作品を多く手掛け、ドラマ、バラエティ、情報番組と幅広く活躍する人気の放送作家。
永野拓也は「hicopro」を主宰し、2017年3月の日本演出家妖怪主催の若手演出家コンクールで最優秀賞・観客賞のW受賞を果たし、人気のミュージカルコンサートの『I　LOVE MUSICAL』の作詞と演出も手掛ける、新進気鋭の演出家だ。

まず口を開いた湖月は、前日に引退を発表したイチローが会見でファンへの感謝を述べたことに触れた後「私もお蔭さまで舞台生活30周年を迎えさせて頂きます。本当に長い間、ファンのみなさま、関係者のみなさま、スタッフ、作品で出会った方々のお蔭と心より御礼申し上げます」と感謝の言葉から取材会を始めた。

「いつも作品と向き合う時に心掛け目標としているのは、挑戦と進化です」と言う湖月。
vol.1では「竹村武司さん脚本、永野拓也さんの演出で、おふたりが作り出すドキュメンタリーミュージカルという未知の分野に飛び込ませて頂きます。湖月わたるとして自分自身を演じるということで、役者として何かをつかみたいと思っています」と未知なる挑戦に挑むと言う。
そしてVOL.2では「心からの感謝の気持ちをこめて懐かしい曲で歌い踊ります。」「再挑戦させて頂くときに、目標としているのは今の自分にしかできない表現、進化しているパフォーマンスです。vol．2では懐かしい音楽とともに、今の私を楽しんで頂けたら」「私を応援して下さっている方には、挑戦し進化している姿を、まだご存じない方にはこんな面白い女優がいるんだなと思って頂けるように」と、全く異なる2作品へ意欲を示した。

とはいえ、舞台で「婚活」をテーマに「ドキュメンタリー」で「ミュージカル」というのは驚かされた。

その理由について、「宝塚を見たこともなかった」と言う竹村は「僕に白羽の矢を立ててくれた冒険心から「（これまでと）違うことをやりたいんだな」という心意気をヒシヒシを感じ」「テレビ屋のハンドラの箱を開けたがる習性で、何を出したら面白いかと考えると、宝塚に漂う恋愛タブー。そこにテーマを置くと面白いのではないかという下世話な興味」と「湖月さんのチャーミングさをどう引き出せばいいかと考えた時に、恋愛している人はチャーミングなので、恋愛が一番だとおもったから」と湖月ありきの企画であると答えた。

一方の永野も「湖月さんと直接お話しさせて頂いて、僕等が思っていたスターとは良い意味でとても違っていました。とてもチャーミングで、保守的でなかった。『これから先の10年などを見据えての新しいチャレンジなんだ』と思ったので『とことんチャレンジしましょうか』となった」と明かした。そして『ベルサイユのばら45』を見せて頂いたら、ものすごくかっこよかった。ミュージカルとドキュメンタリーは遠いものだと思うが、そこで湖月さんの培った技術の上にあるかっこいい面とチャーミングな2面性をどれだけ提示できるのか、チャレンジしてみたい」と思いをあふれさせるように語った。

そのコンセプトを初めて聞いた時には「びっくりしましたし、戸惑いましたし、不安ももちろんありました」と湖月。だが「胸が熱くなって涙があふれた『山田孝之の東京都北区赤羽』を書いた竹村さんが今の私から何かを引き出そうと、私を題材に興味を持って頂けたことがまず嬉しかった」、そして「これからの私に勇気をくれる、お客様にもこれからの私を応援しようと思って頂ける作品になるとの永野さんの言葉を聞いて、私はまっさらな気持ちでこの作品に飛び込もうと決心しました」と語り、湖月が勇気をふりしぼっで挑む公演であることがひしひしとが感じられた。

また楽しみなのは、「ベルばら45周年」でもコンビとして絶賛された朝海ひかるとの共演。湖月は「新たな絆が二人の中で芽生えると思う」「本当の私とコムちゃん（朝海）との関係で撮影させてもらったりしています。私たちの名コンビぶりを楽しみにして頂きたい」と、この話題ばかりはリラックスした笑顔を見せた。

すでに撮影は始まっており、本当に「絶賛婚活中！」とのこと。
湖月が「不器用なので仕事に夢中で、そんな可能性のある公演に出会えるとは思ってもみなかった」と言うと、竹村が「この公演のホントのゴールは結婚ですから。千穐楽ではありません。お楽しみに～！」とその場の全員を爆笑させた。
前代未聞の婚活ドキュメメンタリーミュージカルは、どんな新たな世界を作り出すのか？湖月の婚活の行方とともに、期待が膨らんだ。

Vol1のメインビジュアル。
外で雨に濡れながら夜の公園で撮影。
「雨降る中にたたずむんでいると、自分の心と向き合えた気がした」と湖月。

「湖月わたる舞台生活30周年記念公演
Vol.1『ドキュメンタリー・ミュージカルわたるのいじらしい婚活』」
2019年7月5日（金）～15日（月・祝）
東京都 DDD AOYAMA CROSS THEATER
2019年7月19日（金）～21日（日）
兵庫県宝塚バウホール
脚本：竹村武司
演出：永野拓也
出演：湖月わたる、朝海ひかる、廣瀬友祐、迫田孝也 / 飯野めぐみ、可知寛子、高橋卓士、宮島朋宏

湖月わたる、朝海ひかる、廣瀬友祐、迫田孝也