4月22日に「志らくひとり舞台」が開幕。舞台写真とコメントが到着した。
「落語はひとり話芸の元祖であり極み」と考える全身落語家立川志らくの「志らくひとり舞台」。今回の公演は、昨年上演した新作落語「不幸の伊三郎」の続編にあたる「不幸の家族」。
主宰の劇団で公演した男の友情喜劇をひとりで演じている。これは落語なのか、芝居なのか?
【立川志らくコメント】
どんなに素晴らしい新作落語を作っても評価の上において古典落語を凌駕出来ない原因は、古典落語のスタイルの中でやっているからだと思います。座布団に座って扇子と手拭いを使って上下を切って喋るのは古典落語のスタイル。
この問題を打破するために着物を現代的にアレンジしたり、高座の上で転がってみたり、柳家花緑のようにスーツ姿で椅子に腰掛けて語ってみたり、色々ありました。
私の出した答えは「落語はひとり話芸の元祖であり極みである」です。だからあらゆるひとり芸の要素を駆使して表現してみました。講談で使用する釈台を用い、時には立ち上がってひとりコントの要素を入れ、ひとり芝居のように一人称で会話を成立させ、楽器の演奏を自らおこない、語りの部分も入れ、演劇のように音楽や照明も使い、勿論古典落語の上下を切る表現方法も使う。そして出来上がったのが新しい新作落語、つまり現代落語です。
初演は2016年の「不幸の伊三郎」。今回上演する「不幸の家族」は2016年に上演した志らく演出脚本主演、下町ダニーローズの「不幸の家族」の落語版です。初演は2017年。「不幸の伊三郎」の続編に当たります。
このあらゆるひとり芸の要素をベースにした現代落語は従来の落語ファンも落語としてそれほど違和感なく聴け、落語未体験の人には古典落語のルールがないので新しいひとり演劇としてすんなり観る事が出来ると評判になりました。
ちなみに「不幸の伊三郎」は平成30年度文化庁芸術祭において優秀賞を受賞しました。
志らくひとり舞台
演目 トーク「志らく 半生を語る」 ひとり芝居「不幸の家族」
日時 4月22日(月), 4月23日(火) いずれも19:00開演(開場18:30) 全2公演
会場 下北沢・本多劇場(世田谷区北沢2-10-15)
前売4,000円 当日4,500円(全席指定)
HP http://www.shiraku.net