いつの間にか感動の涙あふれる…☆ミュージカル『Little Women -若草物語-』囲み取材＆ゲネプロ

従軍牧師として夫を送り出した妻と、個性あふれる四人の娘の愛にあふれた日々を描いたミュージカル『Little Women -若草物語-』が、2019年9月3日（火）に東京・シアタークリエで初日を迎える。前日9月2日にゲネプロと囲み取材が行われた。

ルイーザ・メイ・オルコットの自伝的小説「若草物語」と「続・若草物語」をベースに、2005年にブロードウェイで初めて上演された本作。
女性が職業を持って働くことが稀であった時代に、小説家をめざし、家計を支えていこうとする主人公の次女・ジョー（朝夏まなと）を通し、女性の生き方、家族の愛を描いて時代を超えた感動を呼ぶ作品となった。

下村実生（フェアリーズ）　　　彩乃かなみ　　　朝夏まなと　　　井上小百合（乃木坂46）

今回の日本版では繊細な表現と斬新な見せ方を併せ持つ小林香が演出・訳詞を務め、四姉妹を朝夏まなと（次女ジョー役）、彩乃かなみ（長女メグ役）、井上小百合（乃木坂46、三女べス役）、下村実生（フェアリーズ、四女エイミー役）が、母親役を香寿たつきが演じ、さらに林翔太（ジャニーズJr）、宮原浩暢（LE VELVETS）、川久保拓司、久野綾希子、村井國夫という10名のキャストで上演する。

【囲み取材】

朝夏まなと：いよいよ始まるんだなと、今、実感しております。演出の小林さんはじめスタッフの方々が、衣装や小道具など細部にまで若草物語の世界を表現してくださっているので、その中で役として思いっきり生きられたらと今は思っています。少ない10人の出演者ですが、盛り上がっていけたらと思っております。
（演じる役のジョーについて）この時代の女性は結婚して子どもを生むことが当たり前なんですけど、その中で手に職をつけたいという自分の夢を追いかける。それも、家族のためにそうありたいという彼女の強い精神力と、挫折しても立ち上がる強さ。常に本気で生きているキャラクターだなと演じていて思うので、私自身も毎日、毎回、常に本気でいきたいなと思います。
昔はジョーの生き方にあこがれていたとよく聞きますが、今は共感できる生き方だと思います。観に来て下さったみなさんが、ジョーの姿に背中を押されるような、そういう何かを伝えられるといいなと思います。

彩乃：小道具も（演出の）小林さんや美術さんのこだわりが細部にまであって、そういうものに助けられながら稽古場よりパワーアップして、気持ちも若草物語に入りやすくなっている気がするので、このままお届けできればと思います。
長女を演じます。夢見がちでロマンティックなものが好きな性格です。四姉妹で唯一、裕福だった時代の記憶があるために、過去と今の現実を比べてしまったりしていまいます。けれど、ある男性と出会うことによって自立していく過程がよく見えると思います。

井上さゆり：衣裳・ヘアも、素晴らしい方々が集まって、素晴らしい舞台に立たせて頂くなという感謝の気持ちです。音楽も楽しいものから切ないものまでいろいろあるので、楽しみながら観て頂きたいと思います。
三女べスを演じます。四姉妹の真ん中の視点からいろんな人たちをよく見て、影響を受けたり与えたりしているキャラクターでもあります。すごく病弱で人見知りという役ですが、私はこのベスという役から生きることの強さみたいなものを学びました。その辺りを皆さんにも観ていただけたらいいなと思います

下村実生：緊張しています！一ヶ月半くらいお稽古しているので、お稽古の成果をちゃんと出し切れたらいいなと思います。
私は四女のエイミーを演じます。おしゃまでかわいいものが大好きという女の子です。一幕ではまだまだ子どもでジョーと喧嘩する場面もありますが、周りの出来事と共にエイミーも成長していきます。二幕ではだいぶ大人になったエイミーが出てくると思うので、そこに注目していただければと思います。
（初のミュージカル出演で）なかなか苦戦して、お姉様方にたくさん教えていただいてやってきました。本当に今までで一番お芝居と向かい合ったと自分では思うので、観てほしいです。

【ゲネプロ】

舞台は19世紀南北戦争中のアメリカ北東部。マーチ家の父は従軍牧師として戦争に赴き、母と4人娘はにぎやかなに、でも慎ましく暮らしていた。

次女ジョーは、クリスマスツリーが買えないからと隣家の木を切ってしまうような思い切ったことをする娘だが

小説家になるのが夢で、家族で彼女の書いた物語を上演する仲の良い一家だ。

時に喧嘩もするが、仲のよい4人姉妹は、 隣家のローリー（林翔太）とも仲良くなり、5人兄弟だと誓い合う。

直接戦争が描かれる場面はないが、その影を感じながら、父の留守という不安な日常を懸命にいきていく一家が描かれる。
貫くのは、共に生きること。そして夢を追うこと。

ある日、メグとジョーがパーティに招待される。

四女のエイミーは、パーティに行けないことですっかりご機嫌ななめ。大好きな故にジョーと喧嘩してしまう。

長女メグは、パーティで出会ったローリーの家庭教師ジョン（川久保拓司）と恋に堕ちてしまう。

まっとうに生きる彼女たちのささやかな日常が絆を広げていく。
おとなしい三女のベスは、隣家の気難しいローレンス（村井國夫）と打ち解けた。

末っ子のエイミーも少しずつ変わっていく…

ジョーはマーチ大おばとのヨーロッパ旅行を夢みつつも、ニューヨークへ小説を売り込みに行く。

そのニューヨーク出会った下宿先のカーク夫人（久野綾希子）とぺア教授（宮原浩暢）
出版社に売り込みに行っても、なかなかいい答えはもらえないのだが…

父の帰りを待ちながら、懸命に日々を生きる姉妹に次々と起こる出来事…

ジョーの物語シーンは、愉快で楽しい、大事な見どころだ。

心をつつむような音楽が全編を貫いて、観客を少女にように純真な心にしてくれる。そして、真珠のようにそっと光を放つような台詞の数々が、いつのまにかひとり一人の心を照らす。観客も思わず自分の夢はなんだったかと確認してしまうような、心洗われるミュージカル『若草物語』。
シアタークリエでの上演は、9月25日（水）まで。
その後、愛知、福岡公演あり。

ミュージカル『Little Women -若草物語-』
日程：2019年9月3日（火）～25日（水）
会場：シアタークリエ

愛知公演　2019年10月2日（2回）日本特殊陶業市民会館
福岡公演　2019年10月5日6日（2回）福岡市民会館

原作：ルイーザ・メイ・オルコット
脚本：アラン・ニー
音楽：ジェイソン・ハウランド
歌詞：ミンディ・ディックスタイン
翻訳：小山ゆうな
演出・訳詞：小林香

キャスト
ジョー：朝夏まなと
メグ：彩乃かなみ
ベス：井上小百合（乃木坂46）
エイミー：下村実生（フェアリーズ）
ローリー：林翔太（ジャニーズJr.）
ベア教授：宮原浩暢（LE VELVETS）
ジョン・ブルック：川久保拓司
マーチおばさん / カーク夫人：久野綾希子
ローレンス：村井國夫
お母さま：香寿たつき

公式サイト：https://www.tohostage.com/littlewomen/