1969年の初演以来、半世紀にわたってジャニーズの舞台として、上演のたびに進化をしながら歴史をつないできた演目、舞台『少年たち』が9月7日に東京・日生劇場にて新たな幕を開ける。初日前日の6日に公開ゲネプロと囲み取材が行われ、多くの記者が詰めかけた。公演は9月28日(土)まで。
左)Snow Man 右)SixTones
上左から)目黒蓮 宮舘涼太 阿部亮平 佐久間大介 田中樹 髙地優吾 森本慎太郎
下左から)向井康二 渡辺翔太 深澤辰哉 ラウール 岩本照 ジェシー 京本大我 松村北斗
舞台『少年たち』は、2010年からは大阪では関西ジャニーズジュニアが、東京では関東のジャニーズジュニアが出演し、その顔触れはKis-My-Ft2、A.B.C-Z、ジャニーズWESTと、今やトップアイドルとなったメンバーたちが名を連ねており、ジャニーズジュニアの登竜門的舞台になっている。
そして、ジャニー喜多川社長が他界してから初めての舞台となる2019年の『少年たち』は、2020年に2組同時デビューが決定しているSixTONESとSnow Manが5年連続で起用され、『少年たち To Be !』と題し、内容も新たに幕が開いた。
おそらく今年で舞台『少年たち』への出演が最後になるであろう、SixTONESとSnow Manへの期待は熱く、公開ゲネプロと囲み取材には、多くの記者が詰めかけた。
【公開ゲネプロ】
第一部『少年たち To be !』
少年刑務所から始まるこの物語は、受け継がれてきた歌に乗せて物語が進む。総勢15名のメンバーが歌い踊る様に目を見張る。「50年後にまた会おう」という言葉を胸に、脱獄した者、刑務所に残る者それぞれの人生が始まる。
『少年たち』と言えば、入浴シーンと桶ダンスが有名だが、もちろん今回も健在!Snow Manの岩本照をはじめとする肉体美を存分に楽しむことができる。また、コメディーの要素も多々あり、重い題材のはずなのに笑わされてしまうシーンも多い。
最後に7月に他界したジャニー喜多川社長の肉声で心打たれるメッセージが流れ幕を閉じた。
ぜひとも劇場でこの感動を味わってもらいたい。
第二部 SHOW TIME
フォーリーブスの「君にこの歌を」で幕を開けるSHOW TIMEは、オリジナル曲やKis-My-Ft2、KAT-TUNといった先輩グループのカバーなど多彩な楽曲で綴られる。
メンバーをシャッフルしたユニットのコーナーや互いのオリジナル曲の『この星の光』と『VI Guys Snow Man』を入れ替えて歌唱するところは、『少年たち』ならではの演出だ。
また中盤に、マジックコーナーという謎に包まれた演出も楽しい。
また、この公演でSnow Manは『Cry out』、SixTonesは『RAM-PAM-PAM』という新曲が発表された。SixTonesの『RAM-PAM-PAM』は、赤い見せパンをチラチラと見せるダンスが印象的だ。
約1時間のショータイムは、少年隊の『We’ll be Together』で幕を閉じた。
【囲み取材】
ゲネプロ終了直後に全員が登場した。
2時間の舞台を終えたばかりとは思えないほどはつらつとした青年が15人立ち並んだ光景はまさに圧巻。
しかし、彼らのキャラクターはとても陽気でお茶目で、このギャップもまたたまらない。インタビュアーの質問に真摯に答えながらも楽しませることも忘れないところも、彼らが優れたエンターテイナーであると改めて感じさせてくれた。
―5年目となりますが、新しい試みはいかがですか?
ジェシー:5年もやり続けられた方は先輩でもいなかったですし、映画もやりましたので、今年は変わった形で皆さんにお届けするのですが、ジャニーさんの想いがより伝わるのではないかと思います。僕たちのリアルさも伝えながら大人になった僕たちを見せられたのではないかという気持ちです。
松村北斗:ジャニーさんの肉声を使わせていただいたのも初めての試みでした。
ジェシー:打ち合わせの時もみんなボロ泣きで顔を見れずに下を向いたままでした。
田中樹 :ストーリーを展開していくうえで、自分たちのリアルな出来事を反映させていて、自分たちで書いた手紙を脚本家さんに渡して台本を作るという今までにないやり方で、より等身大の自分たちの姿になっていると思います。手紙を読むシーンがありますが、それも自分たちで書いていて、毎回日替わりで読みます。
髙地優吾:来場されるお客さんは誰に当たるかわからない楽しみがあります。
―新しい作品を作るような感じですか?
岩本照 :『少年たち』は半世紀以上歴史のある作品です。脱獄して塀の外に出るということと僕たちがデビューして新しい世界に行くというのもリンクしていますし、元々あるジャニーさんの言葉だったり、先輩が築き上げてきた歴史だったりに、今の時代を生きているSnow ManとSixTonesだからこそできるセリフや環境というのをプラスアルファしたので、この時代に生きている僕たちにしかできない作品になったと思います。5年前にはこんな風になるなんて思っていなかったのですが、もしかしたら社長は見えていたのかな?というような気はしています。
― 両グループとも仲が良いですが、来年になると同時デビューでライバルになりますが…
ジェシー:バーチバチですよ!(会場笑)
田中樹 :もちろん戦っていきたいんですけれども、今まで一緒に高めあってきたので、仲が悪くてけんかするという感じではなくて、切磋琢磨して相乗効果で高め合っていけたらなと思います。
― デビューが決まってやる舞台は気分が違うのでは?
深澤辰哉:正直そんなに変わらないです。やっぱり常に全力でやってきたものだし、デビューするからといって「もっと頑張らなきゃ」みたいには思っていなくて、でも、デビューさせていただくからには、堂々としなくてはと思っています。最初はまずこの舞台を成功させて、Snow ManもSixTonesもよかったねと言ってもらえるのが僕たちが今一番うれしい言葉ですし、活力になると思っています。
― お別れの会では改めて伝えたことはありましたか?
京本大我:僕たちは『少年たち』という作品をずっとやらせていただいていますし、(お別れの会から)一番近くに控えていたのが『少年たち』だったので、お別れの会では、少年たちを成功させるからということと、ジャニーさんはいつも楽屋でモニターなどで毎日見てくれていたので、今年はそこに写真を置いていまして、ジャニーさんが見てくれていると僕たちも信じているので、入るときもそこにみんなおはようを言いますし、今までと変わらずジャニーさんが見てくれているんだと信じて僕たちもこの作品を最後まで全うしようと思っています。
―最後に意気込みを。
ジェシー:今回は少し変わった『少年たち』ではあるんですけれども、ジャニーさんの想い、僕たちのリアルな想いも劇場で伝えておりますので、ぜひ楽しみに見に来てください。お願いします!
岩本照 :この人生に「偶然」という言葉はないんだなと改めてジャニーさんに教わった感覚があります。偶然ではなく必然という感覚がこの『少年たち』という作品でも毎回やるたびにいろいろ学ばせてもらっていて、見ている人もやっている僕たちもメッセージ性などなにかしら感じるものが絶対にある作品だと思うので一回といわず何回も見に来てこの2グループの5年間の集大成を生で感じてほしいなと思います。
上演ごとに違うメンバーのエピソードが披露され、これからさらにブラッシュアップされていくであろう舞台はまさに今を生き、成長していて、両グループそのものだと感じ、今後の飛躍に期待が膨らんだ。
松竹主催公演「少年たち To be!」
9月7日(土)~28日(土) 日生劇場
企画・構成・総合演出 ジャニー喜多川
SixTONES : ジェシー 京本大我 松村北斗 髙地優吾 森本慎太郎 田中樹
Snow Man : 岩本照 深澤辰哉 ラウール 渡辺翔太 向井康二 阿部亮平 目黒蓮 宮舘涼太 佐久間大介
HP : https://www.shochiku.co.jp/play/schedules/detail/2019_09_shonentachi/